DV夫は脳神経外科へ? DV夫から逃げ切る方法をサレ妻漫画の作者がアドバイス【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2026/2/5

 数多くあるサレ妻作品のなかでも、サレ妻×異世界という組み合わせがユニークな漫画『異世界転生したサレ妻ですがクズ夫を捨てて幸せを掴むことにしました』(綾束乙:原作、酒井美羽:漫画/KADOKAWA)。作画を手がけたのは、『酒井美羽の少女まんが戦記』(酒井美羽/秋田書店)でも話題の恋愛漫画の名手・酒井美羽先生だ。

 物語は、ヒロインが転生した先の世界でもクズ夫と夫婦になって虐げられてしまう、という過酷な設定。そんな彼女の前に現れたのは、夫とは対照的にやさしく紳士的な青年魔術師エルヴァンだった。エルヴァンから魔術指導とともに愛情をうけ、クズ夫と対決するヒロインだったが…。

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 先が気になる展開に美麗かつ胸キュンな演出が加わり、サレ妻作品好きにも少女漫画好きにも注目される本作。苦難の末に自立して幸せになるヒロインを描ききった酒井先生に、作画や演出に込めた想いやこだわりを伺った。

——主人公のルミナエは夫のザカットからひどい暴力を振るわれていました。体だけではなく心も痛いでしょうし、怖い思いをしていたと思います。さらに浮気や、義母からのいじめまで…。そういう人たちが世の中にもたくさんいると思うと、心が痛みます。

酒井美羽先生(以下、酒井):そういう環境にいる方は、なんとか逃げる道を探してほしいですね。我慢しなくていいから。ちょっとやばいなと思ったら、少しずつ距離をとる。

 もしくは、人に打ち明けることですよね。ひとりではなく何人にも打ち明けて、わかってくれる人と会話したほうがいい。だから、逃げ場として友だちをいっぱい持つといいのかもしれません。

——打ち明けて会話をするだけでもラクになるかもしれませんね。

酒井:以前、夫婦ゲンカをした友だちが私のところに逃げてきたことがありました。車で来ていたから、駐車場で2〜3時間話したら「スッキリした」と言って帰っていった。苦しい時にただ話を聞いてくれる、避難所のような人がいるといいと思います。

 たまに「早く別れちゃいなよ」って煽る人もいるけれど、そういう方だけだと困るかもしれないので。いろんなタイプの友だちがいるといいと思います。あと、男性のほうは治療ですね。

——治療…というと?

酒井:アンガーマネジメントなど、いろいろありますよね。打撲によって脳が異常を起こして感情のコントロールが利かなくなるケースもあるらしいので、まず脳神経外科に行って、何もなかったら次に治療。

「自分を抑えられないみたいだし、話を聞いてくれるお医者さんに行ってみようか」と会話をすることが大事かもしれません。それから、スルーする力。相手が怒り出したらスッと消えるとかね。

——逃げるためにさまざまな準備が必要ですね。

酒井:経済的に自立し、ネットワークを持ち、今までやさしかった夫の性格が急に変わったら脳外科に連れていき…。いろいろなアプローチで解決に向かっていけたらいいですね。

取材・文=吉田あき

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