【TVアニメ放送中】“災害”と呼ばれたガンマンが凄腕バディと共に世界の危機に立ち向かう! SFガンアクションコミックの金字塔『トライガン・マキシマム』
PR 公開日:2026/1/30

※本記事は『トライガン』および『トライガン・マキシマム』の内容のネタバレを含みます
“災害”指定された男、人間台風(ヒューマノイドタイフーン)ヴァッシュ・ザ・スタンピード。彼の本気の最後の戦いを見届けろ――。
1997年から約10年にわたり連載されたSFガンアクションコミック『トライガン・マキシマム』(内藤泰弘/少年画報社)が、再び注目を集めている。令和の今、TVアニメの2期が2026年1月より制作・放送され、大きな話題となっているからだ。
本作はガンアクションの爽快感、卓越したデザインセンス、緻密なSF設定、そしてシリアスとユーモアな語り口が魅力で、同じく大ヒット作『血界戦線』(集英社)シリーズを手がける内藤泰弘氏の代表作として、国内外で高い支持を獲得してきた。また、2009年には日本最古のSFアワードである星雲賞を受賞している。
『トライガン・マキシマム』は、主人公であるヴァッシュが戦う本当の目的と、彼自身に隠された秘密が明かされるシリーズ完結編である。
災害と恐れられるガンマンは「不殺」の平和主義者。ヴァッシュが再び因縁の相手に立ち向かう
ヴァッシュ・ザ・スタンピードは、地球から遥か遠くにある砂漠の惑星「ノーマンズランド」にその名を轟かせる伝説のガンマンである。彼は人類史上初めて「局地災害指定」を受け、数千万人規模の大都市ジュライを消滅させた「ロスト・ジュライ」事件、月に大穴を穿った「フィフス・ムーン」事件の元凶とされてきた。


しかし、その評判とは裏腹にヴァッシュ本人は驚くほど温厚で、徹底した平和主義者である。彼はどのような敵であっても命を奪わないことを信条とし、銃撃戦の最中であっても敵を治療するほどであった。ヴァッシュとは一体どのような男なのか。
前作『トライガン』より、ヴァッシュと旅を共にする女性保険調査員、メリル・ストライフとミリィ・トンプソンは、彼を次のように評している。
「明るくて、飄々としてて、お調子者で、軽薄で、けっこうウジウジしてて、強情で、ちょい天然、ある意味バカ」
彼女たちのようにヴァッシュと近しい人間は皆、分かっているのだ。大きな事件にかかわっていようと、どんな力をもっていようと、その正体が“何”であろうと、ヴァッシュ・ザ・スタンピードは優しく強い、それだけの男なのだと。

『トライガン・マキシマム』の物語は、前作のラストから2年後を舞台に始まる。ヴァッシュは静かな生活を望んでいたが、世界はそれを許さない。「フィフス・ムーン」事件以前に知り合った謎の牧師、ニコラス・D・ウルフウッドが彼の前に再び姿を現す。

ウルフウッドは、ヴァッシュの宿敵であるミリオンズ・ナイブズの存在を知る人物であり、ヴァッシュを再び戦いへと引き戻す。ナイブズはヴァッシュの双子の兄であり、その異能をもって人類を滅ぼそうと画策していた。ヴァッシュは兄を止めるために戦っていたのだ。
やがて、ナイブズ配下の戦闘集団「GUNG-HO-GUNS(ガン・ホー・ガンズ)」の一人、雷泥・ザ・ブレードがヴァッシュの前に立ちはだかる。
『トライガン・マキシマム』序盤における最大の強敵である雷泥との戦いを通じて、ヴァッシュは自らの「不殺」の信念と、その内に潜む甘さと向き合うことになる。本作で繰り返し語られる「いつかは選ばなくてはいけない」という言葉は、ヴァッシュの心に深く刻まれ、やがて回収される重要な伏線となる。ぜひ記憶に留めておいてほしい。
背中は預けても異なる信念は揺るがない――秘密を抱えた最高のバディが世界の命運を握る
本作の大きな見どころのひとつは、言うまでもなくガンアクションである。大胆な構図や迫力ある見開き、手に汗握る銃撃戦の描写は、まさに一瞬の油断も許されない攻防の連続だ。特に第5巻以降、ミリオンズ・ナイブズと前述の「GUNG-HO-GUNS」との戦いが本格化し、バトルシーンのアツさが加速していく。その戦闘の中心となるのが、ヴァッシュと、そしてウルフウッドである。
『トライガン・マキシマム』において、ヴァッシュとウルフウッドはバディとして数々の死闘をくぐり抜けていく。神業のような早撃ちと人智を超えた能力をもつヴァッシュに対し、ウルフウッドは巨大な十字架型重兵器「パニッシャー」を自在に操り、人外の力をもつ「GUNG-HO-GUNS」とも互角以上に渡り合う。二人とも戦闘力は化け物級だ。ただヴァッシュが多くの秘密を抱えているように、ウルフウッドもまた自身の過去と宿命を隠しているが、ヴァッシュは迷いなく背中を預けている。


二人は名バディとなっていくが、根本的に相容れない部分がある。「不殺」を貫くヴァッシュと、「神に祈り悪を裁くためには殺しも辞さない」ウルフウッドは、常に対立構造のバディなのだ。共闘するなかで、ウルフウッドはヴァッシュの戦う覚悟に触れ、ヴァッシュはウルフウッドの現実的な言葉に揺さぶられる。理想と現実、その対立をどのように描ききるのか。


もちろん本作の主軸となるのは、ヴァッシュとナイブズによる世界の行方を懸けた戦いである。ただ主人公のバディであるウルフウッドが抱える葛藤や、献身の末に選び取った生きざまにも、ぜひ注目してほしい。
前述の通り、2026年1月からは新作TVアニメ『TRIGUN STARGAZE』の放送が開始されている。原作コミックとはキャラクターデザインや一部設定に違いがあり、新鮮な視点で楽しめるだろう。アニメならではの結末が描かれるのか、期待が高まる。
令和の時代に再び盛り上がりを見せる『トライガン』。原作コミックを全巻一気に読み返すもよし、TVアニメの完結に合わせて楽しむのもおすすめだ。
文=古林恭
