永瀬&平野MCに拍手が湧いた!?/King&Prince横浜アリーナ公演レポ
公開日:2022/9/30
King&Princeは9月19日、最新アルバム『Made in』を引っ提げた全国ツアー「King&Prince ARENA TOUR 2022 〜Made in〜」の横浜アリーナ最終公演を行った。ダ・ヴィンチwebでは、11thシングル『ツキヨミ / 彩り』の発売も発表された、19日の横浜アリーナ昼公演を詳しくレポートする。

目の前にいる人を幸せに。キンプリの魅力が凝縮されたアリーナツアー
デビュー5年目の今年、King&Princeは王道スーパーアイドルとしての存在感を一層確かなものにしている。4月から5月にはKing&Prince初の4大ドームツアーを成功させ、7月に始まった今ツアーと併せると、総動員数はのべ81.5万人に達する。8月の大阪公演は、デビュー後通算100公演となった。
9月14日には10thシングル『TraceTrace』をリリースし、初週50.1万枚を売り上げ、オリコン週間シングルランキングで初登場1位を獲得。デビューシングル『シンデレラガール』から10作連続の初週30万枚超え達成となり、KinKiKids以来22年3カ月ぶり史上2組目の快挙だ。
一方、King&Princeは、ファンに向き合うスーパーアイドルでもある。例えば、8月6日の札幌の昼公演、機材の一部が発火して途中打ち切りとなるアクシデントがあった。夜公演も中止となったものの、急遽インスタライブを開催し、謝罪してファンを気遣った。
アリーナツアー「〜Made in〜」のステージには、まさに“王道”であり“すべてのファンに向き合う”スーパーアイドルKing&Princeの魅力がぎゅっと凝縮されている。ツアーコンセプトは「和」×「洋」、そして“Made in” Japan、“Made in” Johnny’s、“Made in” King&Princeなど。それぞれのルーツを大切にしながら、King&Princeが「今、目の前にいる人を幸せにする」ために、「今できること」を届ける。
メンバー全員の希望でオープニングは「ichiban」
ライブのオープニングは、会場に響き渡る太鼓の音。暗闇の中、5人が登場。総重量50kgの紙吹雪が舞い、アルバム『Made in』の表題曲「ichiban」が始まる。ヒップホップと“和”が融合したサウンドとメンバーのクールなダンス。会場の盛り上がりはいきなり最高潮に達した。「ichiban」を1曲目に、というのはメンバー全員の希望。オーバーチューンを最小限に抑えて即楽曲に入る大胆な演出は、紙吹雪を「ドッカン桜」と名付けた神宮寺勇太がリードした。
「皆さん、俺たちに会えるのを楽しみにしていましたか? OK、今日は最高の1日にしようぜ、よろしく!」と神宮寺が最初に挨拶し、会場全体が温かい拍手に包まれる。
その後「君は、綺麗だ。」のコンサート初披露、「A Little Happiness」「TraceTrace」のキレッキレのダンスパフォーマンス……。ファンサービス、いわゆる“ファンサ”も盛りだくさんだ。「恋降る月夜に君想ふ」「Love Paradox」では、メンバーがトロッコでアリーナを周り、一人一人に手を振り、ハンドサインを送る。目が合って崩れ落ちるファンも。
圧巻は、「Glass Flower」「Sunshine Days」での空中ブランコの演出。椅子の部分が刀の形になった“ソードブランコ”にメンバーが乗り、宙を舞うアクロバットを披露した。さらに、ブランコに揺られながら、美しいピアノバージョンの「I promise」へと続いた。
ライブ後半の見どころは、「バトル・オブ・バトラー!」のあとの障害物レース。ジャニーズJr.をお姫様抱っこ、ジャニーズJr.とお腹で風船割りなどをクリアして、花道を激走した神宮寺が優勝。「Seasons of Love」の歌い出しを勝ち取った。
クライマックスには、メンバーはラメの袴で登場。「RING DING DONG」は平野紫耀振り付けのダンスパフォーマンスが見事。本編のラストは、King&Princeが初めて作詞作曲に挑戦した「Dream in」が飾った。
Super Idol! I’m “Super Idol”!
King&Princeのライブといえば、MCも絶対的な魅力の一つ。ここでは、その様子もたっぷりお伝えしたい。
19日は、台風14号の影響で、横浜付近は時に激しい雨風に見舞われる荒天だった。「足元の悪い中、本当にありがとうございます。ここだけは晴れの気持ちで、もう、素敵な空間を作っていきましょう」という平野のファンへの心遣いからMCタイムはスタート。そこですかさずツッコむ永瀬廉。
「えー、スーパーアイドルみたいなこと言うやん!」「いやいやいや、ごめんごめん、気づくの遅くない?」と平野。「スーパーアイドルよ? I’m “Super Idol”!」「Super Idol! Yeah! I’m “Super Idol”!」メンバー全員、楽しくて仕方ないという感じで連呼。
「楽屋でよくこういうことしてるんですよ、急に英語でしゃべる、みたいなね」と永瀬。
髙橋のきゃわ担はそろそろキツイ(?)
髙橋海人のキャラクター問題もMCの話題に上った。アイドルの資質と問われて、
髙橋「俺は“きゃわ担”で攻めてるから!」
岸優太がツッコむ。
「海人、そのキャラは苦労するぞ! ……いつか特大ブーメラン来るかもしれない!」
永瀬「何歳までその可愛い感じでやっていこうと思ってるの?」
高橋「正直、もうだいぶ苦しい(笑)。だから、徐々に徐々にシフトチェンジしていこうかなと思ってるんだけど……」
永瀬「だって、そういう海人がさ、嫌がってても、海ちゃんはかわいいもんね、どうしても」
神宮寺「海ちゃん、かわいいもんね〜!」
困る高橋「だから、こう言われたときになんて言えばいいのかわかんない」
神宮寺「たぶん『そうでちゅ、かわいいでちゅ、うーん』じゃない?」
髙橋、即座に「キツイやろ!」
岸の家でクワガタと!?
岸の家にMCの話題は転じて、
髙橋「岸くんの家の部屋の内観は何風なんだっけ?」
岸「ああ、西海岸っすよ」
神宮寺「どこが西海岸なの? 岸くんちの」
平野「俺、岸くんち行ったことあるけど、西海岸要素ゼロだったよ!」
「マジ、ゼロ!」と平野と一緒に岸家に行ったという神宮寺が激しく同意。
平野「唯一、西海岸だなあと思うのは机が木なだけ。あともうちょっと横のほういくとクワガタがいるから。日本と西海岸をまたいでるんだよね」
岸はクワガタを飼っている!「けど二人がねえ、遊んでくれるのよ、うちのクワガタとね」
平野「岸くんのクワガタ、やたら凶暴ですぐ挟もうとするのよ」
神宮寺「まじで凶暴! マジで怖い!」
平野「だからいつもリモコン挟ませているの、こうやって」
神宮寺「リモコン若干くぼんでるから(笑)」
平野「岸くんち、面白いよ。ぜひ行ってほしい!」
神宮寺「ぜひみなさんも!」
永瀬&平野二人きりで地声対決

ここで着替えタイム。恒例のグッパーで、「しょうれん」とファンに愛される永瀬と平野のコンビがステージに残ることになった。会場からは、思わず、というように拍手が起こる。永瀬は少し照れたように、
「出た出た! 俺と紫耀になると拍手する人たち!」
「ちょっとさ、座っていい?」と平野はおもむろに花道に座る。続いて永瀬は平野の少し前方に寝そべる。
平野「いやいや、違う違う、くつろぎすぎよ」
永瀬「この坂、超いいのよ」
平野「この坂ね、確かにいいのよ」
永瀬はときどき振り返り、平野と目を合わせる。
「いやー楽しいよねー。うさぎおいしかの山、ってなんの歌やったっけ? うさぎおーいし、かの山〜♪」
歌う永瀬に平野は、「何それ、俺わかんない。そのシングル」
永瀬「うっそ! シングルじゃなくて」と。
平野「シングルじゃない? 誰のシングル?」
永瀬「なんか、童謡みたいなやつじゃなかったっけ。……そっかー、学校行ってないから紫耀は〜」
平野「行ってるわ! え、そんな残酷な歌があっていいの、童謡で? うさぎを食べる……家族? 美味しい?」
「あはははは!」永瀬は平野とのやり取りに爆笑。思わずマイクを外して、「なんか……」
すかさずツッコむ平野。
「地声でしゃべり始めた! えーこわい(笑)。くつろぎすぎてもうマイクすら忘れてる」
永瀬「落ち着きすぎた。でも地声ってさ……」
地声を出し始める永瀬と平野に会場は盛り上がりる。
永瀬「地声対決する?」
平野「いや俺、ちょっとしんどいわ。でもあそこまで届かしてよ、地声で」
永瀬「いいよ、見といてね、ちゃんと」大きな声で「おーい‼︎」
平野「届いた届いた‼︎」
永瀬「次、紫耀」
しかし平野の地声は小さい。
永瀬「やる気なっ!(笑) ここの差すごかったで、今」
平野「そうそう、一応、歌を歌わないといけないからさ」
永瀬「ちゃんとプロ意識として……何してんの?」
ここでようやく永瀬と平野は振り返って、着替えを終えた神宮寺、岸、高橋の3人が、じっと見守っていたのに気づいた。
11thシングル『ツキヨミ / 彩り』のサプライズ発表!
MCの締めくくりは、メンバーからのサプライズ発表。平野の「ティアラの皆さん、こちらをご覧ください!」の声に合わせ、11月9日に発売が決定したKing&Prince11枚目のダブルAサイドシングル『ツキヨミ / 彩り』が大画面に映し出された。
「ツキヨミ」は平野主演のTBS系金曜ドラマ『クロサギ』の、「彩り」は髙橋主演のテレビ朝日系オシドラサタデー『ボーイフレンド降臨!』の、それぞれ主題歌となっている。
平野「(『ツキヨミ』は)僕たちになかったようなちょっとホットな、といいますか。情熱的な、アップテンポな。ダンスにも力を入れていこうかなと思っていまして」
髙橋「『彩り』は、『まだそのアイドルソングあった? また新しい一面!』みたいな」
永瀬「なんか全然違うような曲調ですよね。ファンの人も聴いていて楽しみになるような楽曲やと思います。続報をお楽しみにしていてください。よろしくおねがいします!」
アリーナツアーは10月20日まで
King&Princeのステージは誰もが楽しめるエンターテインメントであり、ファンとの一体感を形にしたものだった。全国7都市33公演は、10月20日の真駒内セキスイハイムアイスアリーナでラストを迎える。そのときKing&Princeは、またワンステップ進化したところに立っているのではないだろうか。

取材・文=松井美緒 写真=かくたみほ