「大好きな弟の夢を叶えるため」にはじめた動画投稿がじわじわと話題になり、いまや75万人超のチャンネル登録者を抱える三人組YouTuber〈すずしょうと〉。常にテンション高めで愉快な長男・しょう、クールでYouTube活動には消極的な次男・こう、ピュアで泣き虫なところもある末っ子のすず、そして時々顔を見せるサタン（3人のお母さん）が生み出す動画には全編に家族愛が漂っており、お腹を抱えて笑えるのにどこかホッコリする。

　そんな〈すずしょうと〉の快進撃はもう止まらない。このたび、初めての写真集となる『すずしょうと1st写真集　家族写真』を出版した。彼らの地元である大阪を中心にロケを敢行し、ふだんの動画では見られないようなクールな表情もたくさん収録。ファン垂涎の一冊に仕上がった。自分たちの写真集が出ることを、〈すずしょうと〉の3人はどう捉えているのか。発売直前の興奮冷めやらぬ中、話をうかがった。

（取材・文＝イガラシダイ　撮影＝山口宏之）

「写真集の出版が決まったときは、恥ずかしかった」（こう）

──ついに『すずしょうと1st写真集 家族写真』が発売されましたね。どんなお気持ちですか？

しょうさん（以下、敬称略）　実は5年前くらいから、視聴者さんたちに「写真集を出してほしい」と言われていたんです。でも、そんなん作られへんって思ってましたし、いまでもまだまだ無理や……って思ってます（笑）。それがこうして形になって、ぼくらだけじゃなく“視聴者さんの夢”も叶えられたことがうれしいですね。

すず：自分たちが表紙を飾る本を出すのがひとつの目標だったので、ぼくもうれしかったです。

こう：ぼくは……びっくりしました。写真集を出すことが決まったとき、恥ずかしいなって思っちゃって。もちろん嫌ではなかったんですけど、恥ずかしくて（笑）。

すず・こう：なんやねん！

──ふだんは自分たちで撮影をしているわけですが、今回はプロのカメラマンが撮ってくれましたね。

しょう：ぼくは弟たちを中学生くらいの頃からずっと撮り続けてきたんです。それくらい可愛くて。だからふたりの写真はもう無限に存在してます。ただ、ぼく自身の写真はないんですよ。視聴者さんからも「しょうくんの写真は？」「三兄弟が揃った写真が見たい」なんて言われてて。だから今回、カメラマンさんに撮ってもらうことが本当にうれしくて、めちゃくちゃ幸せでした。写真集で使えなかったNGカットもあるんですけど、それらはデータでいただいていて、いまだにずっと眺めてます。

すず：カメラマンさん、めっちゃアドバイスしてくださったんです。「この角度で撮ったら格好良く見えるよ」とか。これが写真集を作るってことなんや……と思いながらも、すごく勉強になりましたね。

しょう：そうそう。すずはいつも可愛い感じの写真が多いんですけど、今回の写真集で覚醒してて格好良くなってるんですよ！

──こうさんはいかがでしたか？

こう：もう言いたいこと全部言い尽くされちゃいました……、考えてたこと、全部言われてもうた（笑）。

しょう：ほんま？　考えてること一緒やった？　じゃあ代わりに言いますけど、こうさんはブランドの広告かなって思うくらいの写りでした。本気で格好良かった。

こう：……俺の話？

しょう：おい、誰の話してると思ってんねん！

「中にはぼくらの“濡れ場”も収録されています」（しょう）

──お気に入りのカットはありますか？

しょう：スーツをビシッと着ている写真があるんですけど、〈すずしょうと〉のイメージをガラッと変えるような出来栄えになってますね。写りを確認したとき、素直に「わ、すごい！」って言っちゃいましたもん。それからグランピング施設でバーベキューをしているシーンもあって、あれは本当に楽しすぎて、心から楽しそうな顔をしています。

すず：ぼくは夕日のシーンがお気に入りです。みんなで夕日を眺められたのが、すごくよかったです。

しょう：可愛い……。すず、小学生かな？　幼稚園児かな？

すず：なんか思い出に残る1ページだな、と思いました。兄弟だけじゃなくてスタッフさんもみんな一緒にいてくれて、すごく寒かったんですけど「綺麗やな……」って。

しょう：あれやろ？　エモいってやつやろ？

すず：あとは銭湯のシーンも好き。写真集なのにモザイクかかってるってなかなかないよな？

しょう：〈すずしょうと〉の濡れ場です。

サタン：「濡れ場」ってそういう意味ちゃうやろ！

しょう：お風呂だから濡れてるやん！　やっぱりセクシーなカットがあると「わぁ、写真集やな！」ってなるよね。だから銭湯のシーンを撮ってもらえてよかったわ。

すず　ぼく的にセクシーなのはスーツ姿だと思ってるんで、銭湯のシーンがセクシーなん？　って疑問はあります……。けど、まあそういうことにしておきます（笑）。

「いつかは仮面ライダーになりたい！」（すず）

──チャンネル登録者数は75万人を突破して、次々に夢も叶えていますが、この先の目標があれば教えてください。

しょう：これからも弟の夢を叶えつつ、楽しいことを続けていきたいですね。こうさんのやりたいことが見つかったときは、それも応援していきたいですし。

　それと、YouTuberとしてはやっぱりチャンネル登録者数100万人を目指してはいるんですけど、ただ増えればいいわけじゃなくて。なんとなくで登録している人が100万人いるよりも、ぼくらを心から愛してくれている1万人に登録してもらいたい。だから、目指すは「一番愛されているYouTuber」です。

　ちょっと話が抽象的すぎかな……。具体的に言うと、もっと大きなステージに立ちたいですし、コラボもしたいし、新しい写真集も出したい。それからテレビ番組にも呼ばれたらうれしいし、CDも出したい。いまもすでにやっていることだけど、それをもっともっと大きくしていきたいですね。

すず：真面目！　校長先生か！

しょう：どうせあんたらがふざけるんやから、俺が決めとかないと〈すずしょうと〉ってほんまに変な人、で終わるんよ！

すず：ぼくは仮面ライダーになりたいです。

しょう：ほら……。ね、こうなるじゃないですか。

──仮面ライダー俳優になりたい、ということですか？

すず：そうです、敵役でもいいので、変身してみたいです！　あとは、武道館に立ちたい！　お兄ちゃんと一緒で、いつかは大きいステージに立ってみたいって思います。

──こうさんは？

こう：……強いて言うなら、ひとり部屋が欲しいです。

すず：質問の答えになってない……！

──それはお母さんにどうにかしてもらうとして……。じゃあ最後に、お母さんへのメッセージで締めましょうか！

しょう：いつも動画のお手伝いしてくれて、お母さーん、愛してるよ！

すず：それ、ほんまに書かれるで。

しょう：「愛してるよ！」って書かれるんかな？　恥ずかしい！

すず：じゃあぼくは……、お母さん、いつもありがとう。

こう：同じです。

しょう：同じ？　かぶっちゃったの？

こう：かぶっちゃったのは仕方ないですよね。

しょう：そうか、まあ仕方ないか。でも、せっこ（笑）。