第3回「スキップとローファー」/鈴原希実のネガティブな性格がちょっとだけ明るくなる本
更新日:2024/10/21
この作品は本当に胸がキューっとなったり、むず痒くなるような素敵なエピソードが多いのですが。
個人的にトップクラスに好きなエピソードがあるんです。
それはヘアピンのエピソード。
みつみ達は入学直後、親睦を深めようとクラスの何人かでカラオケに行くことになります。
そこで、みつみは人間関係の難しさに直面することに。
カラオケが始まってしばらく経って、一旦部屋から出てきたみつみは、鉢合わせたクラスメイトの女の子に「居心地悪くないの?」と言われてしまいます。
続けて放たれる彼女の言葉で、
みつみは初めて「バカにされていたのか」と気づきます。
人が何を考えているのか分からない。
今までいた環境と違いすぎて難しい。
と悩んでしまったところに、地元の友人から電話が。
そこで、その友人から「幼稚園の頃みつみちゃんのこと苦手だった」という衝撃のひと言が飛び出します。
みつみは少し狼狽えるのですが、その友人はこう続けます。
「ムスッとしてて怖い子やと思っとったもん」
「ホントは優しいのに」
「タッちゃんだって最初仲悪かったんに見送りまできてくれたやない」
この言葉でみつみは元気を取り戻し、再びカラオケブースに戻ります。
そこで、初めて話すクラスメイトの子に言われたひと言。
「そのピンっておしゃれ?」
みつみの胸元に刺さっていたパンダのピン。
一瞬どういう意味?となるみつみでしたが、考えてもしょうがない!と、自信を持ってこう答えます。
「うん オシャレ!」
そして次の日、彼女の胸元には星のピンが刺さっていました。
というエピソードになります。
なぜこのエピソードがお気に入りかといいますと、この些細な日常風景の中で、小さな感情が色々なところで揺れ動いている感覚が凄く好きなんです。
すごく派手なことなんて何も起きていないけれど、みつみちゃんの存在がほんの少しだけ周りの人を照らしたような。そんなこの回がとても好きなんです。
人の気持ちって本当に難しい。
どんなに考えても分からないじゃないですか。
みつみちゃんはそれを、
考えても分かんないからやーめた!じゃなくて。
考えても分からないから自分が感じたようにやってみよう!
それでいつか笑い合える人がこの中にいたら嬉しいな。と思えるところが本当に素敵で、見習いたいなと思います。
私自身、学生時代は、みつみちゃんのように自分を曝け出すことが出来ずに、常に周りに合わせて怯えていました。
あの時、もっと自分の好きなものや曲を周りのみんなに伝えて、もっと積極的に話せていたら。
また違った未来だったのかなと思うこともあります。
でも、今からでも遅くはないはずです。
この作品を読んで、こんな高校生活を送りたかったなともし感じたら。
一緒に今から青春を取り戻しましょう!
まずはみつみちゃんのように、自分をもつこと。
そして自分をゆっくり曝け出していくこと。
もしかしたら離れていってしまう人もいるかもしれません。
でも、きっといつか気の合う人と出会えるはず。
人間関係の悩みは尽きませんが、そんな時はみつみちゃんとこの作品を思い出してください。
きっとあなたの味方になってくれるはずです。
