一人暮らしのワンルーム、家事が苦手でも快適に美しく暮らすための「捨て活」のススメ
公開日:2023/9/22

ワンルームでの一人暮らし。はじめはおしゃれなインテリアの丁寧な暮らしに憧れたものの、物が増えるにつれて「狭いから散らかっていても仕方がない」「多少の不便は当たり前」と、窮屈さを我慢して過ごしていませんか?
このようなありふれたワンルームでの一人暮らしを、「捨て活」によって一変させたというのが、インスタグラマーの「apartment301」さん(以下301さん)。
決して広いとはいえない、ごく普通の25平方メートルのワンルームマンションで、「少ないもので美しく暮らす」を実践しています。



暮らしが変わる「捨て活」とは?
301さんが暮らしを楽しめるようになった「捨て活」についてまとめた一冊が、『捨て活で見つけた、「私」が主役のワンルームライフ』(主婦の友社)です。
捨て活はただ物を減らすということではありません。ポイントは、捨てて身軽になることだけではなく、「何を残すか」に重きを置くこと。
捨て活は「自分らしく生きるために今必要なもの」だけを残すという選択をすることで、自分の幸せとは何かと向き合う作業なのです。残すものの選び方や捨て活での気づきについて、301さんは本書の中でこのように語っています。
がんばって買ったものでも、まだ使えるものでも、今の自分と照らし合わせると、もうサイズアウトしてしまっているものかもしれません。(中略)ひとり暮らし歴が長くなるほどに、ワンルームでは手狭だと感じるようになっていましたが、実際はワンルームのスペースで事足りるものだけで、私は幸せに暮らしていけるのだと気づきました。


今の自分にとって「ちょうどいい、心地いい」と思える物だけを残す。捨てることを通して足るを知り、物に振り回されずに自分軸で暮らしを楽しめるようになる。それが捨て活の意義なのでしょう。
コンパクトな部屋でも快適さを維持し続ける、収納や生活の仕組みづくり
今でこそ素敵な一人暮らしを実現している301さんですが、料理が得意ではないなど、家事が苦手な一面も。だからこそ、特別な努力をしなくても快適に生活できる部屋を維持できるよう、収納や生活のルールを決めているのだとか。
靴箱だから靴を入れると限定せず、掃除グッズや入浴アイテムなど、複数のシーンを抱き合わせた収納を設けることで、スペースを節約。ほかにも空間を圧迫しないように背の低い収納を選んだり、入らないブーツには台座を手作りして定位置を用意したり、玄関まわりだけでもいろいろなアイデアが。

本書では、靴箱のほかにも、キッチンやトイレの収納や掃除の習慣づけについてなど、301さんならではの工夫をたくさん紹介しています。
捨て活のその先にある、幸せな暮らしに向けた創意工夫。本書は「楽しく生活する」という、忙しい毎日で忘れがちな大切なことに立ち返らせてくれる一冊です。
文=三浦小枝