交通事故死より多い入浴中に亡くなる高齢者の数。入浴中の事故を予防する画期的な方法とは?
公開日:2024/3/15

「入浴中にウトウトしてしまう」「最近、つまずきやすい」「食事中によくムセる」―― ひとつでも思い当たったら、風呂カラオケの始めどきです。お風呂はうまく歌えて気分があがり、「のど」のトレーニングにも最高のひとりカラオケボックス。そして、歌えば全身への御利益があります。
誰ともしゃべらなかった日にも「発声」できる。のどの調子で「今日の健康状態」がわかる。記憶と感情が活性化、認知症が遠ざかる。胃腸のマッサージになり便秘解消。ムセたりよろけたりしにくくなる。そして、お風呂で溺れない。
入浴中の事故防止、誤嚥予防に毎日10分、世にも簡単でお得な健康法を、のどと声の専門医がおすすめします。
※本記事は『毎日10分 長生き風呂カラオケ』(渡邊雄介/中央公論新社)から一部抜粋・編集しました。

(渡邊雄介/中央公論新社)
はじめに
入浴中にウトウトしたら、風呂カラオケの始めどき
風呂カラオケを、もっと世の中に広めよう。
「声とのどの専門医」である私が、そう決心したきっかけは、65歳以上の高齢者が、交通事故死の2倍以上、年間5000人も入浴中に溺れて亡くなっている」というニュースを知ったことでした。
「いい湯だな」とゆったりしすぎて、ウトウト寝入って、ブクブク沈んでしまう。
長湯でのぼせて熱中症になる。
立ちくらみなどで失神して浴槽に倒れこむ。
鼻と口が湯に浸かっても目覚めなかったり、動けなかったりすると私たちは数分で窒息して、あっけなく命を落としてしまいます。
交通事故死を減らすための対策は、酒酔い運転の取り締まりから免許返納プッシュまで、「国を挙げて」という感じで長年、大々的に行われています。
けれども「入浴中の溺死」を減らす対策というのは、ほとんど聞かないですね。
「お湯の温度は41℃まで、入浴は10分以内が安全です」という呼びかけや記事を時々見かけますが、「10分」の見極めは、なかなか難しい。
もうちょっとなら大丈夫……と思っているうちに、ふっと寝入ってしまいそうです。
かといって、せっかくのリラックスタイムに、タイマーをかけるのも気ぜわしいでしょう。
お風呂の溺死は、私の専門である「声・のど」と深くかかわります。
そこでひらめいたのが、のどの筋トレを兼ねた「10分以内の風呂カラオケ」でした。
歌い終えたら浴槽から出る。これなら溺れる心配がない!