スパァァン! 飲み物を注ぐと払い落とす、うちの猫の困ったクセ。愛情あふれるドタバタ犬猫ライフ

マンガ

公開日:2024/5/13

うちう猫と柴犬

 疲れたりイライラしたとき、大型犬が我が子のように子猫を愛おしそうに可愛がる姿をSNSなどで見かけると心和まされることがある。違う種類の動物同士の仲睦まじい姿はなんとも微笑ましい。そんな微笑ましさを堪能できるのが、もともと犬を飼っていたところに突然猫を飼うことになったエピソードや2匹のやり取りを描いた『うちう猫と柴犬』(宮路ひま/KADOKAWA)だ。ブログで大人気となった『ドヤ顔柴犬どんぐり』シリーズの続編である。

うちう猫と柴犬

 それぞれの動物が持つ特性を表現した「犬は人につき猫は家につく」といった言葉もあるが、性格はそれぞれで個性も豊か。個性豊かな犬と猫と共に暮らしたら、果たしてどんな生活が待ち受けているのか?

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うちう猫と柴犬

 作者の宮路さんにとって2代目の柴犬となるおおらかな性格の「どんぐり」。ご両親と「どんぐり」との生活に、拾われてきた三毛猫の「たんぽぽ」が突如加わることとなった。

 猫を飼うことがはじめての宮路一家にとって未知なる生物である「たんぽぽ」。しかし、未知なる生物というより未確認生物? まるで宇宙からやってきたのではないかと思わせる「たんぽぽ」の言動に、ついたあだ名が「うちう(宇宙)猫」だった。先住犬「どんぐり」と、うちう猫「たんぽぽ」との癒しと笑いの日々が描かれる。

うちう猫と柴犬

うちう猫と柴犬

 子猫の瞳は成長によって色が変わったり、肉球を押すと爪が出てきたり、今まで犬しか飼ったことがなかった宮路一家と同じく猫を飼ったことがない人には発見がいっぱい! はじめての猫との生活で知る不思議行動は猫ならでは…と思いきや、拾われてきた三毛猫「たんぽぽ」は、どうにも話が通じないし、奇妙な動きをするし、背中の模様はチャックのようで、もしかしたら中には宇宙人が入っているのでは!? 思わずそんな疑惑の目で見てしまう家族の妄想にクスッと笑ってしまう。作中には拾った当初のエピソードもあり、保護猫の対応も学ぶことができる。

うちう猫と柴犬

うちう猫と柴犬

「どんぐり」と「たんぽぽ」の初対面から描かれる本作は、2匹のコミカルなやりとりとちょうどよい距離感が本当に姉妹のよう。

うちう猫と柴犬

 机の上の小物をはじき飛ばす「たんぽぽ」の姿に既視感を覚え、ふと我が家の2歳児の行動を思い出してしまった。机の上のコップをバーン! 何もない天井の一点を見つめていたり、おやつの入っている場所を覚えて開けろと主張したり。何だか親近感を覚えてしまうパパママも多いはず。

うちう猫と柴犬

 先代の柴犬との別れを機に、思い出を形に残そうとしはじめた柴犬「どんぐり」との日々を描いたブログは長期にわたって成長を記録し続けている。昨日の可愛かった行動はなんだったっけ? すぐに忘れてしまうからこそ、愛おしい日常を残しておくことの大事さを痛感させられる。犬や猫のように動物に限らず子どもとの毎日をこんなに可愛いマンガとして残せたら最高だが、せめて言葉で書き残す習慣を身につけたくなる。

うちう猫と柴犬

うちう猫と柴犬

 本作は、うちう猫「たんぽぽ」の不思議だけどくすりと笑えるエピソードを中心に描きつつ、動物と暮らすことについての想いも語られている。また飼いたくても今は飼えない人たちへのエールが描かれていることも魅力である。

 柴犬「どんぐり」と「たんぽぽ」との微笑ましいエピソードが写真も豊富に収録されているので、今は飼えない人も飼ったつもりで楽しめる1冊だ。

文=ネゴト/ Ato Hiromi

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