妖怪の“擬猫化”に猫への愛が止まらない! 全く怖くない、モフみの深い『ねこようかい』

マンガ

公開日:2024/7/23

ねこようかい

 猫はかわいい! その事実を象徴するようにたくさんの猫マンガがある。どの猫マンガも魅力的であるが、本記事では『ねこようかい』(ぱんだにあ/竹書房)を紹介しよう。このマンガを読むことで猫の魅力を再発見し猫を好きになる。元々好きな人はさらに猫が好きになれるはずだ。

『ねこようかい』は、猫のような妖怪のような不思議な生き物の「ねこようかい」が登場するマンガだ。その新感覚のかわいさで旧Twitter(現:X)では累計270万超えいいねを獲得し、コミックは全9巻まで発売(2024年7月時点)されている人気シリーズだ。

advertisement

「ねこようかい」と、その周りの人たちの生活が描かれる物語はかわいさ満点であり癒される。様々な「ねこようかい」たちが登場し、読み進めるうちに読者それぞれの推し「ねこようかい」ができるだろう。

 筆者の好きな「ねこようかい」をいっぴき紹介しよう。さとりのグレイちゃんだ。さとりとは心を読む妖怪のことで、グレイは見た目こそ普通の猫だがさとりなので心を読むことができる。それゆえ周りの人に気を使ってしまうのだが、そこがかわいいのだ。一緒になって宿題を悩んでしまう姿も可愛く微笑ましい。

ねこようかい

 そんな「ねこようかい」たちについて少し考えてみたい。少々小難しい話をすると、僕の解釈では「ねこようかい」は妖怪の擬猫化である。擬猫化とは擬人化をもとにした造語である。擬人化とは簡単に言えば、人でないものを人のように表現することだ。例えば、何某娘などの何某に人ではないものを色々当てはめてもらえばわかりやすいだろう。つまり猫でないものを猫として表現することが擬猫化である。

「ねこようかい」は妖怪の擬猫化であるが、ここで妖怪について考えてみると少し面白くなる。妖怪は日本人にとってポピュラーなキャラクターでも、その起源を辿ってみると未知なものの擬人化である。昔、日本人は理解できないものを神様や妖怪として擬人化し理解しようとした。天災などの自然現象や疫病を、そういった理解できないものを擬人化し理解しようとしたのだ。妖怪のしわざや神の怒りなどとして口伝で後の世代に伝わっていく。

 口伝などで伝わった妖怪たちは絵師たちによって姿が表現されるようになる。現代で言うところの原作者とイラストレーターの関係のようなものだろうか。ともあれ、こうして姿を得た妖怪たちは江戸時代に文化として花開き、後々学問の世界でも研究されていくことになる。そして現代の日本人にとって妖怪はアニメやマンガに登場するポピュラーなキャラクターであり、良き隣人となったのだ。

ねこようかい

 とはいえ、近現代でも新たな妖怪が誕生しているところを見るとまだまだ研究されていくことだろう。ここで話を戻そう。つまり本来は擬人化として現れた妖怪が、現代において擬猫化されたのが「ねこようかい」であるということだ。そう考えると日本の歴史や文化まで感じられるのではないだろうか?

ねこようかい

 かわいいだけじゃない、日本文化の先端を行く存在。そんな『ねこようかい』の世界にぜひ触れてみてほしい。

文=ネゴト/ カリス魔王TK

あわせて読みたい