稀代の美男子・在原業平からの文につれない姫。しびれを切らした業平は姫のもとへ忍び込む/超訳百人一首 うた恋い。1②
公開日:2024/8/10
『フルカラー版 超訳百人一首 うた恋い。1』(杉田圭:漫画、渡部泰明:監修/KADOKAWA)第2回【全16回】
在原業平、紫式部、藤原定家――。古の人々により紡がれた31文字の和歌。そこには、遥か昔の世界で起きたドラマチックな恋愛劇を表したものも少なくありません。紫式部を主人公に描く大河ドラマ「光る君へ」でも数々の和歌が物語に彩りを添えています。その美しい言葉の中に込められた先人たちの喜びや悲しみとは? 百人一首の和歌から歌人たちの恋と人生をひもとく名作『超訳百人一首 うた恋い。』(1~4巻)を、好評につき再掲載でお届けします。雅な世界観で繰り広げられる先代たちの恋模様をご堪能ください。
和歌物語 一
17 ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
〈在原業平朝臣〉

在原業平(ありわらのなりひら)
六歌仙の一人。『伊勢物語』の主人公「昔男」のモデルと云われている。和歌が巧みで、平安を代表するプレイボーイとして名高い。16番の作者行平の異母弟。

藤原高子(ふじわらのたかいこ)
13番の作者陽成院の母。『伊勢物語』で知られる業平との恋をはじめ、いくつも恋の逸話が残っている。
