奥平大兼が選んだ1冊は?「一枚の絵から人生まで想像させるゴッホの魅力を感じました」

あの人と本の話 and more

更新日:2024/9/10

 ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2024年9月号からの転載です。

奥平大兼さん

 毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、奥平大兼さん。

(取材・文=野本由起 写真=大石隼土)

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 もともと本は苦手だったという奥平さんが、読書に目覚めたのは最近のこと。洋服について学ぼうと、本を調べたのがきっかけだったそう。

「ネットの情報はどれも大体同じで、言ってしまえば誰でもアクセスできる共通の脳みそみたいなもの。でも、昔の雑誌や本を読んだら、まったく知らなかった知識や独自の解釈が書かれていて。そこから、興味ある分野の本を手に取るようになりました」

 そして出合ったのが、ゴッホとゴーギャンをめぐるアートミステリー。若くして自殺したとされるゴッホだが、実はゴーギャンに殺されたのだとしたら……。そんな驚きの物語が展開されていく。

「印象派に興味があって手に取りましたが、この謎にもう驚いてしまって。確かにふたりは共同生活をしていた時期もありますが、ゴーギャンと離れてからのゴッホは、ひとりで絵を描いていたはず。でもフィクションながら妙な説得力がありますし、一枚の絵からその人生まで想像させるゴッホの魅力も感じました。同じ著者の『たゆたえども沈まず』がゴッホの凄さを描いた小説だとしたら、こちらはゴッホという人間になぜ惹きつけられるのか、第三者の視点で描かれているのが面白かったです」

 そんな奥平さんが、マンガ『赤羽骨子のボディガード』の実写映画に出演。骨子(出口夏希)は気づいていないが、実はクラスメイト全員、彼女のボディガード。奥平さん演じる染島澄彦は、クラス最強の司令塔だ。

「そこにラウール君演じる荒邦という異分子が混ざることで、クラス全体が成長していきます。澄彦の変化を見せるため、監督と相談しながら映画なりの澄彦を演じました。みなさんマンガそのままのビジュアルで、形から入っていく芝居に挑戦できたのも勉強になりました」

 頭脳派の澄彦だが、バトルにおいてもクラス最強。撮影1カ月前からアクションを練習したという。

「クラスメイトは、それぞれスナイパー、罠師のように特殊な役割がありますが、澄彦は基本の型を極めたシンプルに強い人。僕は空手をやっていたのでその経験を生かせたらと思いましたが、むしろ空手っぽさをなくすのが大変でした」

 注目は、個性あふれるクラスメイトたちの一体感。

「学園ものですが、実は20歳の僕が最年少。その人にしか出せない味のあるキャストがそろっていますし、コメディ要素も強いので、クラス全体の雰囲気を楽しんでほしいです」

ヘアメイク:望月 光(ONTASTE) スタイリング:伊藤省吾(sitor) 衣装協力:カーディガン7万9200円(税込)(セファ/サカス ピーアール TEL03-6447-2762)、他スタイリスト私物

おくだいら・だいけん●2003年、東京都生まれ。20年、映画『MOTHER マザー』でデビューし、第44回日本アカデミー賞新人俳優賞などを多数受賞。他の出演作に、映画 『マイスモールランド』、ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』など。9月に出演映画『Cloud クラウド』が公開予定。

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映画『赤羽骨子のボディガード』

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映画『赤羽骨子のボディガード』 原作:丹月正光『赤羽骨子のボディガード』(講談社『週刊少年マガジン』連載) 監督:石川淳一 脚本:八津弘幸 音楽:やまだ 豊 出演:ラウール、出口夏希、奥平大兼、髙橋ひかる、遠藤憲一、土屋太鳳ほか 配給:松竹 公開中
●とある事情から、100億円の懸賞金をかけられ、命を狙われる赤羽骨子。幼なじみの威吹荒邦は、骨子にバレることなく彼女を守る任務を課せられる。だが、実はクラスメイトは全員ボディガードで……!? 前代未聞、究極の“守られ”系学園アクションエンタテインメント!
(c)丹月正光/講談社 (c)2024 映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会