憧れのブランドバッグは普通に買えない代物だった!?お買い物コメディ『ブラパト! ブランドパトロール 本日も異常なし!』【書評】
更新日:2025/2/6

自分へのご褒美や、誕生日や昇進を記念して、ハイブランドバッグを買う人は多いのではないだろうか。だが一部ブランドでは、人気アイテムが店頭に並ぶことは稀だ。何度も店舗を訪れることで手に入れられたり、オンラインサイトに張り付いて常時チェックしたりすることで、ようやくお目当ての品に出会えるのだ。『ブラパト! ブランドパトロール 本日も異常なし!』(かっぴー:原作、大久保ヒロミ:漫画/秋田書店)はそんな入手困難なバッグをめぐる、現代女性の欲望全開お買い物コメディだ。
東京で働くOL、黒子カナ。彼女は、幼い頃からあるバッグに憧れていた。ファッションブランド「ブライト」の名作バッグ「フォーキン」。世界中の女性の憧れであるこのバッグを手に入れることを夢見て、上京し、イベント会社で働いている。キツい仕事、身勝手な彼氏…限界を迎えたカナは、自分を労るべく一念発起。バッグを買うことを決意したのだった。だが、訪れた店舗で「フォーキン」は一朝一夕では買えない代物だという事実を突きつけられる。諦めきれないカナは、憧れのバッグを手に入れるためブランドパトロール、通称「ブラパト」の世界に足を踏み入れる。
刻々と変わる在庫状況、100回通っても手に入らない可能性、塩対応の店員、わずか30分の購入猶予…想像以上に過酷なブラパトの世界。欲しい商品と出会えるか、その日にどんな商品があるかは運次第。ブラパトはまさに一期一会の出会いなのだ。ここまでしてバッグが欲しいの?と思う人もいるかもしれないが、カナの変化を見ればきっと納得できるはず。仕事や恋人に流され疲弊した毎日を送っていたカナだったが、ブラパトを始めてからは生き生きとしているのだ。憧れのために日々地道な努力を重ねること、自己投資することは、ハードな現代社会を生き抜く上での大きなモチベーションとなるのだ。
果たしてカナは憧れのバッグを手に入れられるのだろうか? 未知に溢れたハイブランドの世界を、ぜひ本書でお楽しみあれ。
文=ネゴト / fumi