職なし・金なし・甲斐性なしの訳アリ青年が出会ったのは…毒舌すぎる奔放少女!? 大人の都合なんて考えない、歯に衣着せぬ物言いが刺さる…『オオカミの子』
更新日:2018/1/5


かわいい女の子と聞いて、旅の付き人という仕事に飛びつくも…雇い主は子供だった!
名前はウル子。

諦めさせようとしたら…


奔放で自由すぎるウル子に一抹の不安を覚えるも、

二人の旅は一体どうなる?
「できるかできないかじゃなくて やるかやらないかなんだよ」
その通り。なのだけど、なかなか出来ない、思わず耳を塞ぎたくなるフレーズ。
そしてまた、誰に言われるかで、納得具合がだいぶ変わってくるフレーズでもある。
親や先生なら、「あー、もう、わかってるよっ!」と反発のひとつでもしたくなるけれど、小さな女の子に言われたらどうだろう?
表紙でいきなり旅のお供のディンゴ(大人)を「役立たず」と一蹴している本作主人公のウル子ちゃんは、そんな手厳しい言葉をビシバシ放ってくる、なかなかの辛辣少女である。
それだけではなく、子供ならでは恐いもの無さと、奔放さとで、行動力も大人顔負けっていうか、破天荒。
正しいかどうかとか、納得できるかの前に、なんだかもう勝てる気がしない。ぐっと言葉を飲み込むしかない。
小さな女の子の歯に衣着せぬ物言いと、その言葉に黙り込むしかない大人、といういつもとは逆の構図がジワジワ可笑しい。
本作は、ウル子ちゃんとディンゴの二人旅が描かれるが、その目的は魔王を倒すこと!
実はディンゴが魔王本人なうえに、ウル子ちゃんとは違って温厚な常識人というギャップも本作のツボで、可笑しさ倍増。
さて、二人の旅はどうなる?ディンゴの正体がウル子ちゃんにバレのはいつの日か?


『オオカミの子』
レーベル:ヤングマガジン サード
出版社:講談社
著者:佐々木順一郎
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(C)佐々木順一郎/講談社