「ランチ会や女子会が苦痛」「長電話が切れない」女子同士の付き合いに疲れたあなたへ
更新日:2018/12/10

女性同士の人間関係は面倒くさいという話をよく聞く。女性は学生時代から連れ立って行動したり「仲良しグループ」にこだわったりする。女性は「共感」の生き物であるゆえに、目立ったり異なる意見を持ったりすると嫉妬を受けたり仲間はずれに遭うことも少なくはない。それを恐れて互いに牽制したり自分を抑圧してしまったりすることもあるだろう。
『女子の人間関係から身を守る本』(石原加受子:監修/PHP研究所)は心理カウンセラーの石原氏が「イヤな女(ひと)」から身を守る方法を伝授する一冊だ。本書によれば女性同士の人間関係に起こりがちな悩みの原因は「必要以上に周囲に気を遣いすぎている」ことだという。「考えすぎる」「感情を抑えてしまう」「怒りを溜め込む」、そういったモヤモヤにとらわれている女性は多いようだ。ではイヤな女(ひと)からどうやって自分を守ればいいのだろうか。「自分自身の態度ひとつで、相手の反応も変わります」というのが本書の意見だ。そこで本稿ではそのポイントを紹介していきたい。
■“私”を優先すれば、悩まなくていい!
女同士ってなんだか面倒くさいな、とちょっと思ったらそれはあなたの人間関係を作り直すスタート地点。いつものランチ付き合いがつまらなく感じる、あんまり行く気分じゃない女子会を断れない…そうなったら基準にすべきは「私」。イヤだなと思うことのどこがイヤなのか、本当はどうしたいのかを見つめてみよう。ヒントになるのは自分の満足を“数値化”、“定量化”すること。「毎月の女子会は2~3ヶ月に1回に減らしたら楽だな」「ランチに付き合うのは週に◯回くらいがいいかな」と自分のベストな回数に収めると、満足の質が高まる。
■自分にも相手にも、イヤなことを断る自由がある
苦手な相手と関わらなければいけないときはどうすればいいか。それは「自由」を認めることが鍵だ。いやな長電話も、切るのはあなたの自由。自分の自由を認めることは、そのまま他の人の自由を認めることにも繋がるという。職場にイヤな人がいても、そういうやり方を選んでいるのは本人の自由。そう考えることができると、無駄に心を乱す必要がなくなる。「自分の自由と相手の自由を認めることが、無用な衝突を避けることにもつながるのです」と本書は語る。
■意地悪な発言には、「ありがとう」とその会話を打ち切る
自分のやり方に対して人から意地悪を言われたとき、参考にしたい意見でもないのに、言い返して事を長引かせたり険悪な雰囲気になったりするのは無駄でしかないだろう。言われてイヤな気分にしかならないのなら、争いに発展するのを避けること。思わず言い返してしまっても争いから早めに撤退すること。「アドバイスありがとう。もう決めたことだから」などと言って切り上げてしまおう。「相手の言うことは、たんなる意見にすぎません。従う必要などないのです。反論するよりも、自分の意思を大事にしましょう」と本書は助言している。
本書は女性同士の人間関係の悩みを「自分中心」という視点から解消することを提案している。「“自分中心”とは、他人を気にして振り回されるのではなく、自分自身の気持ちや意思を優先する生き方」であると。それは、自分を傷つけずに愛せるばかりか、相手を尊重することにも繋がるという。自分の気持ちを認め、自分の自由を認めることで、心に余裕が生まれる。すると他人の自由も許せる。「女子同士の付き合いって疲れるな」と思ったことがある方にはぜひ手にとってほしい1冊だ。
文=ジョセート