『ジャンプ』ラブコメの金字塔『I”s<アイズ>』最大の魅力は、お尻!
公開日:2019/1/3

ラブコメ枠といえば、少年マンガ誌の定番カテゴリーですよね。ただ、少女漫画のふんわりラブストーリーとは異なり、少年誌のラブコメは男子たちの性春の目覚めをサポートする“エロ要素”を含んでいることがほとんど。時は1997年〜2000年の『週刊少年ジャンプ』(集英社)。『ONE PIECE』や『HUNTER×HUNTER』『ヒカルの碁』など、エロ要素ナシの超人気作品が名を連ねた同誌で、ラブコメ枠を担っていたのが桂正和先生の『I”s<アイズ>』(以下、アイズ)でした。
アイズは、私立湾田高等学校に通う男子高校生・瀬戸一貴と、その同級生・葦月伊織ちゃんの恋模様を描く青春恋愛漫画。主人公の一貴は校内きっての美少女・伊織ちゃんを遠くから見つめては、ふしだらな妄想を垂れ流す不毛な日々を過ごしていました。そんな2人が「新入生ようこそパーティー」の実行委員に選ばれたことから、物語は動き出します。ラブあり、エロあり、青春あり、そして、主人公がなぜか美少女にモテまくる…と、なんだか景気のいい作品です。
少年の夢が詰まった同作の見どころは「表紙のかわいさ」と「体の質感」。女の子のかわいさは、各単行本の表紙からうかがうことができます。表紙を飾るヒロインのイラストは、写真と見紛うほど美しく、今にも動き出しそう。
第5巻は、メインヒロインの伊織ちゃんが雪の中に佇み、不安げな表情を浮かべる切ない表紙。一貴に猛アタックをする積極的な後輩・泉ちゃんが水着姿でこちらを振り向く、爽やかな第8巻など、どれを手に取っても美少女の視線が、私たち読者に向けられている…そんな幸せを手に入れることができます。
さらに、ページを開けば彼女たちの柔らかい「体の質感」が堪能できます。胸やくびれと太もも、ほっぺたからもとてつもない“柔らかさ”を感じることができるのです。なかでも、桂正和先生の「お尻」描写は、神レベルと称されています。
張りのあるお尻というよりは、下着のラインが食い込み、ふわっ、もちっとした柔らかい質感が魅力です。さらに、服の上からでも伝わる、伊織ちゃんのお尻の柔らかさ…読者はアイズを読みながら「あれ? 今お尻触ったっけ?」と錯覚したとかしないとか。
ちなみに、作中、一貴が初めて女の子(伊織ちゃんではない)のお尻を触ったときの感想が以下です。
「は・は初めて女の子のオシリに手で触れた…… たとえばそれは壊れないプリンのようで…………」
「たとえばそれは壊れないプリン」この表現を、少年時代に心に刻んだ読者もいることでしょう。彼女たちのお尻を拝むだけでも、一読の価値ありです。
本稿では、おもにお尻の柔らかさについて熱弁しましたが、もちろん、恋愛に奥手で妄想好きな一貴と、完璧美少女伊織ちゃんのラブストーリーも、見どころです。そんな夢もお尻もいっぱいな、アイズの実写ドラマ『I”s(アイズ)』が、BSスカパー!で放送中とのこと。果たして、彼女たちのお尻はどう表現されているのか、ドラマと漫画を見比べてみるのも楽しいかもしれませんね。
文=丸井カナコ(清談社)