あなたはどれだけいい女なの? 婚活界のカリスマによる、婚活難民に向けた厳しい言葉
公開日:2019/3/29

すてきな男性と出会えない、私はこのまま一生独身なのだろうか。婚活しているとふとせり上がってくる言葉。婚活が長引くと不安、焦り、孤独で心身ともに疲弊しがちだ。
だがそれも「出会えない理由」がわかれば、変わるかもしれない。
『なぜか9割の女性が知らない 婚活のオキテ』(植草美幸/青春出版社)は、「この人」と思える男性に「出会えない理由」を分析し婚活成功へとつなげる、婚活戦略本だ。ついやってしまいがちな「婚活NG」行動を挙げつつ「婚活のオキテ」を伝授してくれる。その本質は「相手に選ばれる人になるのではなく自らが選び、主導権を握ること」だ。
ところで婚活において「いい男性」とは、どんな相手だろう。それは個々によって違うかもしれない。だが「いい男がいない」と嘆く女性は多い。本書では、そんな女性にバシッと喝を入れている。
“あなたは、どれだけいい女なの? 自分の条件を自分自身に問いかけて!(中略)若くて美しい20代ですか? 女優さんですか? それとも資産家ですか? どれにも当てはまらないのであれば、どうしてそこまで上から目線になれるのでしょうか。(中略)改めて自分のまわりを見渡してみましょう。「あっ! この人!」と思う、条件に合った人が、案外、近くにいたりするものです。”
まずは夢を見ていないで現実と向き合うこと。そうやって視野を広げてみると「あれ、この人」と思える人が近くにいる場合もある。
では理想的な彼と出会え、初デートとなった場合、どうすればいいのだろうか。本書では待ち合わせ場所についてこう記されている。
“人が多いところはNG。ほかにきれいな女性がいたら、比べられてガッカリされる!”
なんとも驚きの「婚活のオキテ」である。だが読み進めていくと納得させられる。駅は屋外にあることが多い。風が強ければ髪の毛が崩れ、暑さで脇汗がにじむことも。恐怖の化粧崩れ発生もあり得る。屋外での待ち合わせは、自分を普段よりも劣化させて見せがちなのだ。記念すべき初デート。そのようなリスクは軽減させたい。
本書は、婚活を意識していない恋愛時期の人にもおすすめである。たとえばこんな言葉が印象深かった。「手料理をふるまう」についての婚活のオキテである。
“最初から家政婦になってはダメ。一緒に買い物をして、一緒に“ランチ”を作りましょう!”
彼が喜ぶからといって手料理をふるまう女性は多い。だが最初から「私がしてあげる」では、家政婦のイメージに近くなってしまうというのだ。
仮にその彼と結婚できたとしても「家事(料理)をやってくれる彼女」と結婚したつもりの彼は、果たして家事を手伝ってくれるだろうか。共働きが当たり前の時代に、大変な思いをするのは女性となってしまわないか。
著者の言葉は今の時代に合った婚活のオキテと言える。
婚活は長引くと心身ともに受けるダメージは大きい。だからこそ直球な言葉で、叱咤してくれる本書のような存在は貴重だ。婚活の戦略を知ることで、ひとりでも多くの女性がしあわせを手に入れられればいい。
そして尽くしがちな女性は、ぜひとも彼と一緒に買い物へ行き、ランチを作ろうではないか。
文=夏野久万