隣の席でもチャットで会話/SE女子の日常
公開日:2020/7/3
SE同士の連絡では、面と向かった会話ではなく「チャットツール」が主流です。それは、隣の席の社員であろうと同じです。SEにとってのコミュニケーションについて、元SEで漫画家のぞえさんが紹介します。

仕事上のコミュニケーションには、何を使うことが多いでしょうか。対面で打ち合わせ、電話、メールなどがあるでしょう。
私が在籍していた会社では、電話(内線)やメールの他、チャットツールが用意されていました。
チャットを使えば何倍もラク
チャットツールを使ったコミュニケーション、とてもラクです。
メールほどマナーに気を使わなくてよく、用件さえ伝えられればそれで問題ありません。
メールの場合、相手の役職なんだっけ? とわざわざ確認する作業が時間の無駄に感じられて好きではありませんでした。
チャットなら、役職をわざわざ書く必要もありません。
私は「話す」より「文字を打つ」ほうがコミュニケーションの手段として好きです。「話す」のがあまり得意ではないのです。
そのため、隣の席の同僚に聞きたいことがあるときも、チャットツールを使ってコミュニケーションを取っていました。
図を描きながら相談したいことは口頭で話しながらコミュニケーションを取っていましたが、説明が文字だけで済む場合は隣の席であろうとも、チャットツールで済ませていました。

チャットはやりとりが残り共有できる
私がチャットを好むのは「ラクだから」だけではありません。チャットを使うことで、やり取りの内容が残るからです。
口頭で話しただけだと何も残りません。話したことでタスクが生まれるならば、メモかなにかに書きとめておかなければ忘れてしまう可能性があります。
どうせ何かに残すことになるならば、はじめから残るものでコミュニケーションを取る方がラクなのです。
最初から「文字」でコミュニケーションをとることで、チャットに参加していない人にも内容を共有しやすくなります。
メールで情報共有するにしても、コピペするだけで済みます。
分からないことについて有識者に話を聞いて、チーム内に情報共有するのは多々あることです。
その都度口頭で話を聞いていたら自分で文字に起こさなければなりませんが、チャットでやり取りしていると、それをそのまま共有するだけで済みます。
回答する側も、以前似たような質問に答えたことがあったり、どこかにまとめていることであれば、その内容を横流しするだけで済みます。コミュニケーションのコストが下がるのです。
チャットツールでは様子を伺わなくてすむ
ちょっと離れた席の人にお願いしたいことがあるときも、移動がめんどくさいのもあって基本的にはチャットツールで連絡を取っていました。
チャットであれば「いま手が空いているだろうか」と様子を伺う必要もありません。
移動してみたら他の人と話しはじめていた、なんてこともあるのです。
チャットではそれがありません。送るのはいつでもOK。返事も相手のタイミングでOK。
もちろん、対話には対話の良さがありますが、「情報を得るためのコミュニケーション」はメールにしろ、チャットにしろ、文字でやり取りした方が圧倒的に役に立つのです。
ぞえ

ぞえ
週3勤務でシステムエンジニア、残りは漫画家・イラストレーターとして働いていた元・パラレルワーカー。2019年1月よりフリーランスに。体力がなく、疲れやすい自分でも好きなことをするための方法を探求している。2020年4月に『SE女子の日常』(ふりにちブックス)を刊行。
Blog:「ふりにち」