煉獄の強い心を育てた母の言葉。誰もが大切な人を守る“強き人”になれる/「鬼滅の刃」の折れない心をつくる言葉⑬
公開日:2021/1/5
「鬼滅の刃」がヒットした理由は、自分の弱さと向き合い、葛藤し、それでも立ち上がろうとするキャラクターたちの“折れない心”にあるのではないでしょうか。そんなキャラクターたちが放った“言葉の力”に注目した1冊から、『鬼滅の刃』で生まれた名言をご紹介します。


奥義である「玖ノ型・煉獄」を放ち、上弦の参・猗窩座に攻撃する煉獄。しかし、猗窩座の攻撃は激しくなるばかり。
そのとき、猗窩座に「鬼になれ!! 鬼になると言え!! お前は選ばれし強き者なのだ!!!」と言われ、煉獄は過去を回想し始めます。記憶のなかに現れたのは、煉獄の母の姿でした。母は煉獄に問いかけます。「なぜ自分が人よりも強く生まれたのかわかりますか」と。これは自分の命は長くないと察していた母が、煉獄に言いのこした言葉です。
あなたは自分を強いと思いますか。それとも、弱いと思いますか。おそらくいつも強い、いつも弱いという人は、少ないのではないでしょうか。あるときは強い人にもなれば、あるときは弱い人にもなる。「あるとき」というのは、そこにいる人、その場所、状況によって変わるものです。
実力のある先輩たちのなかでは、未熟な存在だけれども、後輩たちのなかでは、皆を引っ張っていく存在である。あなたも経験したことがあると思います。
誰もがときに「強き者」であり、ときに「弱き者」でもあるのです。
このことから言えるのは、強い、弱いというのは、あくまでも相対的なものであるということ。さらには、強い人も、弱い人も、お互いの存在があるがゆえに、強い人、弱い人であるわけです。
強き者は、弱き者がいるからこそ、強き者でいられる。そして、誰もが、強き者になることもあれば、弱き者にもなりうる。そうしたことが理解できれば、強き者であるときの、あなたがとるべき行動は、明らかでしょう。
それは、煉獄の母が言うように、弱き者を助け、守ることです。そしてこれは、人間ならではの行動原理です。
自然界の常は弱肉強食です。弱き者の命は、強き者に脅かされ、強き者の命は、より強き者によって脅かされる。強者が弱者を助けるとすれば、それは子孫を残すという、DNAに基づいた、ある意味ドライな理由です。同種の生き物同士であっても、生きのこるためには戦うことがあります。そこには、弱き者への温かなまなざしなどというものは存在しません。
猗窩座が煉獄に言った「選ばれし強き者」も、自然界の法則にのっとった「強者」でしょう。しかし、煉獄は、弱者を支配する「鬼」になることを拒否し、弱き者たちを守り続けます。
つまり「人間」であることを選び続けるのです。
あなたが強き者であるとき、ぜひ、あなたより弱き者を助け、守り続けてください。自分の責務、使命としてください。それは、あなたを「人間」たらしめる、かけがえのない行動なのです。
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