「山根綺」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ部

2018/8/22

山根綺"

 編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第194回となる今回は、『温泉むすめ』の三朝歌蓮役、『Kleissis』の志水ヒロナ役などを演じる山根綺さんです。

――アミューズメントメディア総合学院に通った後、青二プロダクションに所属を。今年に入ってからさまざまなコンテンツへの参加が発表されましたね。『温泉むすめ』の三朝歌蓮(みささ かれん)役に出会ったときの感想から教えてください。

山根:三朝温泉は鳥取県にある温泉です。役が決まったときに調べたら、白狼の逸話があることや湯治場として有名なことを知って。だから歌蓮ちゃんは銀髪の看護師なんですよね。セリフとか、細かい部分にまで三朝温泉の要素が散りばめられていて感動しました。とっても優しい女の子なので、優しさと温かさを意識しながら演じています。

――ふだんはのほほんとした癒し系なのに、好きなお酒を飲むと絡み酒になるという(笑)。山根さんはお酒のほうは…?

山根:どちらかというと苦手です(笑)。お酒は普段ほとんど飲まないので、飲むとすぐ酔ってしまうと思います…。料理をするのは好きですよ!基本的に毎日自炊しています。最近は美容に気遣って「おから蒸しパン」をよく作っています。卵と蜂蜜とおからパウダーをタッパーに入れて混ぜて、最後にお湯でいい感じになれさせて、レンジで4分チンするだけ。フワッフワで本当においしいのに低カロリーなんですよ! ベースにバナナを入れたり、蜂蜜を黒糖に変えたりして。美容系、ダイエット系のアカウントなんかをよくチェックしています。

――今すぐに真似できそうなレシピですね! 7月には、7人の声優によるヴォーカルユニット「Kleissis」(クレイ・シス)に、志水ヒロナ役として参加することも発表されました。声優ユニットが増えている中で、このユニットにどんな魅力を感じていますか?

山根:明るく元気にみんなを応援…っていう感じではなく、すごくシリアスでダークな世界観なんですよ。アーティスト写真も廃墟のセットで撮って。楽曲も、私が今まで聴いてきたようなキラキラとしたポップスとは正反対なんです。

――その世界観を表現してみて、いかがでしたか。

山根:かなりエネルギーを使いました。一曲一曲に魂を込めて、命がけで歌っている感じ。7人それぞれが自分の中にあるダークな部分をさらけ出して、それを集めて発信しているようなイメージです。楽曲を聴いていただければ、きっとそれを感じてもらえると思います。

――400人ものオーディションの中から選ばれたそうですね。

山根:私は初めてメインのキャストで受かったのがKleissisなんです。きっと、あの日のことを一生忘れないと思います。私の中の何かを見て、良いと思ってくださった方がいることが本当に嬉しくて。報告を頂いた時は沢山泣いてしまいました(笑)。

――他のメンバーにお会いして感じたことは?

山根:正直、顔合わせの前までは、「ヒロナ役が私でいいのかな、なんでこの人がいるんだろうって思われないかな」って不安だったんです。でも、何もかもが初めての私に、メンバーの皆が「頑張ろうね」って優しく声をかけてくれたんです。スタッフの皆様も「山根ちゃん、大丈夫だよ。頑張ろう」って不安を取り除いてくださって。「私はここにいていいんだ」って思えました。今はもう、ライブをしてみなさんにお会いするのが、ただただ楽しみです。

――大切な仲間ができましたね。声優活動を続けていく上でも心強いんじゃないでしょうか。

山根:最初はほぼ全員「はじめまして」だったのに、前から知っているような感覚だねって話したことがあって。声優のお仕事に就いてから、「周りの人はみんなライバルで、狙う席は一つ。そのチャンスを掴めるか掴めないか」っていう孤独感が強かったんですけど、1人で戦わなくてもいいのかもなって思いました。そのくらい支えられています。歌やダンスではシリアスになるんですが、普段はみんな明るくて楽しいです (笑)。それと、もぐもぐタイムが大好きで…。

――もぐもぐタイム?

山根:現場のお菓子やご飯を黙々と食べるんです(笑)。食べている時の写真を撮りあって、Twitterにアップしています。たぶん私がいちばん、もぐもぐタイムが多い気がします。だから、Kleissisのお仕事をしているときはとっても幸せです。たくさん食べちゃいます(笑)。

――かわいいエピソードですね(笑)。ところで山根さんは、声優になろうと思ったのはいつ頃ですか?

山根:小学6年生くらいのときです。私、小学1年生から中学2年生くらいまで、ずっといじめられてたんですよ。無視されたり、頭に糊をかけられたり、本当につらかった。人と関わることが怖くてアニメの世界に逃げていました。
声優という職業は姉から教えてもらったんです。昔は今よりもっと声が高かったから、「その声どこから出してるんだよ!」って言われたこともあって。私は声が変だから話さないほうがいいんだって思ってたんです。でも、姉に相談したら「声優さん目指してみたら」って言ってくれて。自分みたいな人が他にもいるんだ、と思って調べていくうちに、どんどん声優さんへの興味が強くなっていきました。

――つらい時期があったのですね。Kleissisにはかなり歌唱力の高いメンバーが集まっていますが、特技にも書かれている「歌唱」や「ダンス」はどこかで習っていた?

山根:ほぼ独学です!
『涼宮ハルヒの憂鬱』が大好きだったので『ハレ晴レユカイ』もYouTubeで見て覚えましたね。カラオケでお姉ちゃんと盛り上がったりして。ハルヒ、長門、みくるの3人で歌ってる曲は、1人で3役やってました(笑)。
K-POPも大好きで。K-POPって、歌もおとっても上手だしダンスもキレッキレで、私の理想形なんです。最近はTWICEのMOMOちゃんが大好き。MOMOちゃんは本当に凄いですよ! 最近の曲だと『What is Love?』を練習中です。踊っている動画を撮って、いつか皆さんにお見せできたら良いなと思っています。K-POPはダンスのレベルが高いので、覚えたい曲の映像は少なくとも100回は見ています。

――100回ってなかなか見れないと思います! 努力を惜しまないタイプなんですね。

山根:勉強するのが好きなんです。小さい頃から勉強ばかりしていました。頑張った分だけ出来るようになるのが嬉しくて(笑)。それに、自分を何かで表現するのが好きなんです。毎日メイクを変えることもお洋服を新しくすることもそうだし、絵を描くことも、書道も好き。お芝居や歌もすごく興味があることなので、生涯勉強していくとしても、苦にならないと思います。

――お芝居をすることがこれからどんどん増えていくと思いますが、今現在の課題はありますか?

山根:自分との共通点を沢山感じるキャラクターにはすっと入り込めるんですけど、そうじゃない時にすごく悩んでしまうんです。想像できたとしても、それをなかなか自分に落とし込めないことがあるので、まだまだ未熟だと感じます。でもその悩む時間が楽しかったりするので、役の幅をもっと広げて、色んな役を納得して演じられるようになりたいです。

――Kleissisの志水ヒロナ役はどうでしたか?

山根:ヒロナは、演じているというよりほとんどヒロナに成りきっている感覚だったんです。お芝居するときに頭で考えるより、感覚や気持ちで入っていくタイプなんだと思います。

――これから声優活動の中で挑戦してみたいことは?

山根:色んな場所を旅するレポーターになってみたいです!いちばん行きたい国は韓国(笑)! プライベートでやってみたいのはスカイダイビングです。空を飛んでみたい!それと、今年の目標は、苦手なお化けや虫を頑張って克服すること。苦手なものをどんどん減らしていきたいですね。いい方法があれば、みなさんに教えていただきたいです(笑)。

――先ほど、アニメに救われたというお話がありましたよね。もし同じように悩んでいる人がいるとしたら、オススメしたい作品は?

山根:3つあるんですけど、1つは『犬夜叉』です。小さいときから『犬夜叉』と共に育ったので、私のバイブルです(笑)。

もう1つは『Angel Beats!』。この世で成仏できなかった人が、自分の生き方に納得できた時に成仏していくんですよね。私もそんな風に生きていけたらいいなと思って。今つらいことやモヤモヤしていること、苦しいことがあっても、自分なりにその正体を暴いて、生きていく道しるべをちゃんと見つけたい。自分は自分のままでいいんだということを教えてくれた作品でした。

最後は『涼宮ハルヒの憂鬱』。日常から非日常に飛び出していくハルヒが大好きなんです。小学校のとき、楽しいことが何一つ学校に見出せなくて本当につらかったんですけど、ハルヒのように考えることができたら、学校に行くのが楽しくなるかもしれないと思って。ハルヒは好きなことを好きなだけ、学生のときにしかできないことをやっていくんですよね。そんなハルヒに影響されて、主人公のキョンも変わっていく。自分の価値観は変えられるんだ、っていうことに気づかせてくれました。

これが、私の人生を変えた3つの作品ですね(笑)。

――小学生や中学生の頃に見ていたということですよね。どんな風に変われましたか?

山根:中学2年生のとき、「変わろう!」と思ってオシャレを始めました。メガネをコンタクトにして、『Popteen』で洋服やメイクのことをたくさん勉強して。以前はあんまり喋らず静かな暗い子だったと思うんですけど、中身や外見が変わっていくにつれて、無視する人がいなくなったんですよ。アニメは私に友達もくれました。

――アニメが好きで繋がった友だちがいたということ?

山根:はい。私、授業は好きだったんですけど、休み時間が苦痛で。好きなキャラクターを切り抜いて貼ったノートを読み返したりして、アニメの世界に浸ってたんです。そうしたら、それを見かけた子が「あのアニメのキャラじゃん!」って話しかけてくれて。漫画を貸してくれたりアニメの話題で盛り上がったりして。

――アニメが与えてくれたことは偉大ですね。

山根:はい。自分の努力次第で周りも変わることがわかって。今の人生や周りを変えたいなら、まずは自分から変わることが大切だと思いました。もし学校で苦しい思いをしている人がいたら、一人でも多くの方に、人生のバイブルになるようなアニメに出会ってほしいなと思います。それくらいアニメって素晴らしいです!

―― 最後に、読者にメッセージをお願いします。

山根:沢山お話ししましたが、やっぱり私は自分に自信がないんです。昔のつらい経験が尾を引いているのかなと思います。でも、応援してくださる方、Twitterで温かい言葉をかけてくれる方がいるから頑張れます。毎日、どうしたら皆さんに喜んでもらえるのかを考えています。未熟な私ですが、これからも皆さんと一緒に頑張りますので、応援よろしくお願いします!そしていつか、自分が出た作品を見て「好きなことを見つけました」とか「学校が好きになりました」とか、元気を出してくれる人がいたら、とっても嬉しいです。

――ありがとうございました!

【声優図鑑】山根綺さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

山根綺

山根綺(やまね あや) 青二プロダクション所属

山根綺(やまね あや) Twitter

◆撮影協力

取材・文=吉田有希、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト