「田中有紀」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ部

2018/12/28

田中有紀"

編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。
第208回となる今回は、2017年のアニメ映画『きみの声をとどけたい』でデビューを果たし、声優ユニット・NOW ON AIRや、声優ヴォーカルユニット・Kleissisのメンバーとしても活躍する田中有紀さんです

――2016年の夏、新人声優発掘「キミコエ・オーディション」で合格してから声優デビューを。その頃からショートカットが印象的ですね。

田中:オーディションに合格させていただいた時は前髪のないボブだったんですけど、グループとしてのバランスを考えた時にショートはどうかなって。実は、ボブの前は髪が腰くらいまであって、ショートにしたいと思っていたんです。思い切って切ってみたら意外と好評で、そのままショートです。

――オーディションはご自分の意志で受けたんですか?

田中:そうです。もともとアニメが好きで、小さい頃から演技や歌うことが好きだったんです。このままずっと演技や歌が好きなんだろうな〜と思いながら成長して、具体的な進路を考えた時に「アニメも歌も演技も好きなら、声優さんになろう!」と思って。家族はあまり賛成ではなかったので、このオーディションだけ受けさせて欲しいとお願いしました。

――小さい頃から演技を?

田中:『犬夜叉』がすごく好きで、「みんな今日は何時に○○に集合ね」って言って集まって、役を割り振って漫画のセリフを音読していました。いとこが男の子だったので犬夜叉を任せて、私はかごめ役をやっていたのを覚えてます。セーラームーンごっこもやりましたね。日常がありつつ、別の場所では変身して悪と戦うっていうのが好きで、憧れてました。

――中学や高校では部活に入っていた?

田中:中学はコーラス部でした。私、習い事をやったことがなかったので学びの場になりましたね。ユニットでハモリを収録するときに、この時の経験がすごく役に立っています。高校では美術部でしたけど、委員会に入っていたから忙しくて続けられなくなっちゃって。

――演劇部ではなく?

田中:私の学校には演劇部がなくて、作ろうと奮闘したんですけど学校の事情もあってうまくいかなくて。それが悔しかったから、高2のときに有志で集まって文化祭で劇を上演しました…すごく青春してたな(笑)。

――学校生活、充実してたんですね。けっこう先頭に立つようなタイプという印象が。

田中:自分のことってよくわからなくて…。意欲的かなと思ったら、ビビリだったりするんです…。

――それは意外ですね。

田中:いつも恐怖と戦っているというか(笑)。新しいこととか、新しい場所に行くのに勇気が必要で、いつもありったけの勇気をかき集めて仕事に行っています(笑)。でもそれは周りの環境がそうさせているんじゃなくて、自分の中のプレッシャーとか、ちゃんとしないとっていう気持ちが自分を苦しめているだけなんですよ。たぶん、考えすぎちゃうのかなって思います。

――もっと柔軟になりたい?

田中:そうですね。だって、そんなに考えても行ってみなくちゃわからないし。はじめから悩んでても仕方ないでしょうって思うんですけど。何かを決めるような時に、心の中でいろんな自分がいろんなことを言ってくるんですよ(笑)。でも、よく考えれば、いろんな角度から物事を見られるのは悪くないことなのかも…と自分を励ましてます(笑)。

――今夏からは、声優ヴォーカルユニット・Kleissisのメンバーに。10月にはすでに2ndシングル「Another Sky Resonance」もリリースされました。

田中:1stの「Kleissis Chaos」はとにかく強さが出ている曲。2ndは、強さはありますけど、よりKleissisとしての世界観とか、歌の中の物語が具体的になってきたのかなって。それぞれのカップリング曲とあわせて4曲、全部聴いて、いろいろな考えに耽っていただけたらうれしいですね。

――メッセージ性が強いのがKleissisの曲の特徴でもありますね。

田中:そうなんです。私たちってまだ謎が多いと思うので、いろいろ想像して楽しんでいただけたらって思います。Kleissisの魅力って、いい意味で予測不可能なところかなって思うんです。予定調和よりも、謎めいているほうが惹かれませんか!?『何なに?気になる!』って(笑)。ダークな世界観も魅力だと思うので、今後の展開に注目してほしいです。

――楽しみにしています! メンバーの7人はとても仲がいいそうですが。

田中:LINEでよくやり取りしてますよ。最近は漫画やDVD、CD等の貸し借りがすごくて。私は、ねこさん(金子有希)からマーベル作品を借りました。けっこうたくさんあるから、どこから入っていいのかわからなかったときに貸してくれて。まずアイアンマンを借りて、次にハルク。この前は映画館に『ヴェノム』も観に行きました。段階を踏んで教えてもらっている最中です。各々の趣味とか、好きなものが違うので、お互いに布教して、好きなものを共有することでわかりあっていきたいです。

――田中さんが布教しているものは?

田中:私はホラー映画が好きで。日本のホラー映画だと「着信アリ」の「2」がいちばん好き。最後に逃げるシーンがほんっとうに怖くって…大好きなんですよ! でも、心霊スポットだけはいかないようにしています。

――見えちゃう、とかですか?

田中:いや、でも、学校でゴミ箱のフタが勝手に回リ出すって言う事件はあったんですけど(笑)。それは置いておいて、怖いものが好きだからこそ、好奇心でそういう場所に行っちゃうとバチが当たるような気がして。お化け屋敷は好きです。

――なるほど。洋画はどんなものを?

田中:『エイリアン』とか『プレデター』みたいなホラーアクションっぽい作品も好きで。生物体だけじゃなくて、宇宙船とかも凝ってるんですよ。エネルギーを吸収するための装置とか、ちゃんと考えられているからすごい!って感動して。『バイオハザード』も好きです。よく夢に出てくるので、あ、またゾンビだって思いながら。怖いというより、夢の中でも生きるために必死で戦ってます(笑)。

――映像作品が好きなんですね。

田中:はい、好きです!作品に触れることによって、元気をもらっています。また元気のないときはあえて静かな音楽を聴いて心を回復させています(笑)。

――たとえば、どんな曲を?

田中:ALI PROJECTさんの『汚れなき悪意』という曲で、何が正しくて何が間違いなのかわからない、みたいな歌詞を聴いた時に、「そう、それそれそれ!」って(笑)。高校を卒業して大人の仲間入りをした時に、海とか野っ原にバーンって放り出されたみたいな感じで、どう進めばいいのか、何を選択すればいいのかわからなくて。今までは家族や学校の先生が私の手を引いて、支えて、道を作ってもらっていたんだなと改めて気がつきました。私はひとりじゃない、頑張ろう!って前を向ける大好きな曲です。

――好きなものがどんどん出てきますね。

田中:いろいろありますね。『犬夜叉』も永遠に好きで、私にとってはバイブル的な存在ですね。宇宙も好きです。『ゼロ・グラビティ』とか『オデッセイ』とか、テレビで宇宙の特集をしていると見ちゃいます。何か悩んでいても、最終的に宇宙にたどり着くんですよ。宇宙から見ると、私ってちっぽけだなって。悩み事もちっぽけに思えてくるんです。だから神秘的な宇宙が大好き!

――NOW ON AIRやKleissisではグループで活動していますけど、それが助けになることはある?

田中:やっぱりひとりじゃないって実感することは多いですね。性格上、ひとりだと抱え込んで苦しくなっちゃうので。私もメンバーが悩んでいたら、できる限りのことをしようと思いますし。助け合いというか、ひとりじゃないことは大きい。みんなで頑張れている、仲間がいるっていう強さが生まれます。

――これからどんな声優になっていきたい?

田中:作品が持つ世界観をちゃんと表現して、伝えられるようになりたいです。もし悩んでいる人がいたら、何かがその人の光になってくれたらいいなって。そのために、役者としても表現者としてもスキルアップしていきたいです。これからの成長も見ていただけるように、そして少しでもみなさんに楽しんでもらえるように頑張ります。

【声優図鑑】田中有紀さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

田中有紀

田中有紀(たなか ゆき)オフィスPAC所属

田中有紀(たなか ゆき) Twitter

◆撮影協力

取材・文=吉田有希、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト