今こそ知りたい! 生理とダイエットの関係。月経周期からダイエット戦略を考える

健康・美容

公開日:2019/5/24

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

ダイエット

 一昔前に「タイミングダイエット」というものが流行ったことがありますが、これは、月経周期に合わせてダイエットを行うという方法です。月経が終わったばかりの時期は、むくみも取れて体調も安定しやすいので、ダイエットを開始するのに適しているという考え方です。確かに、月経後に増えてくる「エストロゲン(卵胞ホルモン)」は、気分を落ち着かせ、血糖値を安定させる働きがあるため、月経後から排卵期にかけては食欲をコントロールしやすい時期と言えます。むくみや便秘の解消とともに、自然に体重が落ちることが多いため、ダイエットにはずみもつけやすいでしょう。

 逆に、月経前は「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の影響を受けて、むくみや便秘など体重が増えやすい条件がそろってしまうため、ダイエットの効果が得にくい場合があります。プロゲステロン(黄体ホルモン)には、気分を不安定にさせたり、食欲のコントロールを難しくさせる働きもあるため、排卵後から月経までの時期はダイエットには不向きと言えるでしょう。

 でも、だからと言って月経後の時期だけを狙ってダイエットをしても、月のうちの4分の1しかチャンスがないということになってしまいます。むしろ、月経周期に合わせてダイエットの戦略を変えていく方がよいでしょう。月経中は腹痛などの体調不良も出やすいため、ハードな運動をするよりも、ストレッチやマッサージで血行を良くしたり、お風呂で半身浴をして発汗を促したりしてデトックスを意識します。月経後から排卵期までは、心身ともに安定しやすいため、普段よりも夕食の主食を控えめにして低糖質・高たんぱくな食事に切り替え、筋トレやアクティブな運動を取り入れて燃焼系の生活にシフトします。

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 排卵後から次の月経までの時期は、人によっては過食傾向になったり甘い物が欲しくなったりしがちです。食事は「制限」するのではなく、ゆっくり落ち着いてしっかり噛んで食べられるような環境を整えて、和食中心のメニューをチョイスするとよいでしょう。便秘が気になる場合は、乳酸菌やオリゴ糖をプラスしたり、むくみが気になる場合はキュウリやレタスなど利尿作用のある野菜を多く取り入れるのもおすすめです。体調に合わせて運動はハードに行っても、マイペースに行ってもOKです。

 月経に振り回されるのではなく、月経サイクルによる心身の変化をしっかり把握して、ホルモンの波も活用してしまえばよいのです。月経に対しても自ら主導権を握って、上手に波に乗ることがポイントです。

【お知らせ】
清水なほみ先生が院長をつとめるポートサイド女性総合クリニック主催で 、2019年5月29日、「逆子ママのためのでんぐり返りワークショップ」が開催されます。 気になる方はお問い合わせください。

開催日時:2019年5月29日(水)14:00~16:00
場所:横浜駅近辺(お申し込み後に詳細をお伝えします)
講師:梯谷 礼奈(看護師、トランスフォーメーショナルコーチ)
対象:逆子と診断された方
定員:10名(先着順)
参加費:5000円
詳細お問い合わせ:045-440-5567
※お子様とご一緒にご参加いただけます。