40代の出産におけるリスクを知ろう

健康・美容

2019/6/28

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

「高齢出産」の定義は、初めての出産の場合35歳以上、2回目以降の出産の場合40歳以上が「高齢」 であるとされています。一方で、厚生労働省の人口動態統計によると第1子出産の平均年齢は30歳を超えてきており、20代の出産は減少して、35歳以上の出産が増えています。なかでも、40~44歳女性が産んだ子どもの数(出生数)は、1995年に1万2472人だったものが、約20年後の2016年は5万3474人と、4倍以上になっています。

 妊娠を目指し始める年齢そのものが上がっていたり、不妊治療の技術が向上したことによって40代でも妊娠する方が増えてきたことが、40代での出産件数を引き上げている要因と考えられます。しかし、40代で出産する人が増えたからと言って、40代での妊娠・出産における医学的リスクが下がるわけではありません。

 40代での出産は、20代での出産とは明らかに異なるリスクが多々あります。

 *染色体異常のリスクが高くなる
 *高血圧や糖尿病など内科的合併症のリスクが高くなる
 *妊娠中に高血圧や糖尿病になるリスクが高くなる
 *子宮筋腫などの婦人科合併症のリスクが高くなる
 *流産の割合が増える
 *帝王切開の割合が増える
 *分娩誘発や促進の割合が増える
 *分娩時出血量が多い
 *分娩所要時間が長い
 *赤ちゃんの体重が充分増えない割合が増える

 ざっと挙げても、このようにさまざまなリスクが上がってしまうのです。例えば、帝王切開になる割合は、20代だと17.8%ですが40~44歳だと38.3%、45歳以上では76%と明らかに年齢とともに上昇します。

 また、医学的な側面だけでなく、産後の子育てという面においても

 *体力的に困難になることがある
 *祖父母が高齢でサポートが受けにくい
 *親の介護と育児の時期が重なる可能性がある

などの問題が発生する可能性があります。

 もちろん、40代の出産の方が経済的に余裕があったり、親が精神的に成熟しているというメリットもあります。何歳で妊娠・出産するのがベストなのかは、個々に異なりますから、40代での出産に対してどのような捉え方をするのかも個人の価値基準によって異なってくるでしょう。

 40代になると、医学的にはさまざまなリスクが上昇してしまうことをしっかり理解した上で、自分にとっての「最適な出産年齢」を考えておくことをおすすめします。