菅野真衣「嘘でもいいから前向きな言葉を口にして、自分を好きになりたい」声優図鑑

アニメ部

2020/7/20

菅野真衣

 キャラクターの裏に隠された自分自身をありのままに語る、ダ・ヴィンチニュースの恒例企画『声優図鑑』。第248回目に登場するのは、『温泉むすめ』の下諏訪綿音役や、2021年にTVアニメ化されるアイドルプロジェクト『IDOLY PRIDE』の川咲さくら役などを演じる菅野真衣さんです。

ラジオのCMや広告など、子どもの頃からお仕事をしていた菅野さん。声優を目指すようになってからは、子役の仕事とのギャップに悩むこともあったとか。養成所時代に出会った同期声優との仲睦まじいプライベート話にも注目です!

——子どもの頃から芸能活動をしていたそうですね。

菅野:5歳くらいの頃、まだ小さかったので右も左も分からないうちに、児童劇団に入れられていたみたいです(笑)。後から聞いたら、すごく人見知りで、特に大人を前にすると黙ってしまう子だったみたいで。歌や踊りは大好きだったから、劇団に入ったらもっと元気になるかもしれない、と思って入れてくれたみたいです。ラジオのCMとか、教材の広告とか、始めてみたら、大人に混じってお仕事するのが楽しくて。以前より人見知りがなくなったのは、両親のおかげだなと思います。

——子役のお仕事をしながら、お芝居にも興味が出てきましたか?

菅野:5歳か6歳の時にディズニーチャンネルの吹き替えで、同い年くらいの女の子を演じたことがあって。自分とよく似たところがある女の子で、演じるのが楽しくて。その頃から小さいながらに声のお仕事がしたいなって思っていました。お姉ちゃんの影響で、アニメも好きでしたし。

——そんなに小さな時から、ずっと声優に憧れを?

菅野:そうですね。声優になりたい夢はずっと変わらなかったけど、お仕事は一度やめました。中学3年までの年齢制限がある子役劇団だったので。でも、お芝居をしたい気持ちは変わらずに、演劇ができる高校を選びました。最初は「制服も可愛いし」っていう軽い気持ちだったけど、いざ入ってみたら大会にも出場するような有名な演劇部で。高校では事務所に入らずに、演劇部で賞をいただいたりしてお芝居をがんばっていました。

——高校を卒業してから、養成所を経て事務所に所属していますね。声優のお仕事でも、子役の経験を生かせるものですか?

菅野:舞台やライブであんまり緊張しないのは、場慣れしているからかもしれないです。なぜか、こういうインタビューや撮影のほうが緊張しますけど(笑)。むしろ、子役をしていたからこそ、声優を目指すようになって戸惑うことが多かったです。子どもの頃は子どもらしく楽しむことがお仕事につながっていたけど、大人は実力の世界なので、「こんなにできなかったかな」って思うことが多くて。芸歴は全然関係ないんだなって感じています。

——『温泉むすめ』では、双子の妹・下諏訪綿音役を演じています。のんびりしたタイプの女の子ですが、演じてみてどうでしたか?

菅野:綿音ちゃんは時計の修理が得意で、没頭すると時間を忘れちゃう女の子。私も同じタイプで、好きなことを始めると、それこそご飯を食べるのも忘れちゃって。綿音ちゃんは双子のお姉さんにいつも怒られるけど、私もリアルお姉ちゃんによく「ご飯早く食べな!」って怒られるので、よく似てるなって思います(笑)。

——何に没頭することが多いんですか?

菅野:いちばんの趣味は歌うことですけど、最近ハマり始めたのは羊毛フェルト。無心でチクチクするのが楽しくて。キットを1つ仕上げるのに5時間くらい、ぶっ通しでやっちゃうんですよ。本当は2時間くらいで完成するキットなのに、何度やっても5時間くらいかかるので、ヘタなのかな(笑)。最近は『どうぶつの森』とか、ゲームもずっとやっちゃいますね。

——じゃあ休日もインドア派ですか?

菅野:完全にインドアですね! 小さい頃から運動は苦手で。特にドッジボールが好きではなくて、ボールに当たらないように逃げているうちに最後まで残って、いろんな方向からボールを投げられるのが怖かったです。バスケも苦手で、ボールにさわらずにちょこまか動いていたら、「菅野はちょこまか動いて偉い」って先生から勘違いされて(笑)。でも、ダンスだけは好きで、よくアニメソングで踊っていました。

——アニメソングというと?

菅野:『ぴちぴちピッチ』っていうマイクで歌う人魚のアニメがあって、そのマイクのおもちゃでずっと歌っていましたね。歌って踊るのが好きになった最初の原点は、セーラームーンです。マイク付きの金髪ウィッグをかぶって、ステッキを持って踊っていたのをはっきりと覚えています。

——2021年には、アイドルプロジェクト『IDOLY PRIDE』のTVアニメ化が決定しています。菅野さんが演じる川咲さくら役は、天真爛漫で前向きで、みんなに愛されそうなキャラクターですね。

菅野:ニコ生やライブを先にやらせてもらっている作品で、アニメの放送も楽しみです。さくらちゃんはポジティブで、そこにいるだけで周りを笑顔にしてくれるような女の子。私は逆に、いつも「バカバカバカ!」と調子に乗っている自分を戒めたり、お友だちにも弱音ばっかり吐いているようなネガティブ思考なので、さくらちゃんにすごく元気をもらっていて。台本を読みながら、さくらちゃんのセリフに泣いちゃうこともあります。

——さくらの言葉を受け止めて、自分を奮い立たせることが。

菅野:はい。だから最近はネガティブ思考を封印して、もっと前向きにがんばろうと思えるようになりました。前向きな言葉を話しているうちに、脳が勘違いしてそれが実現するようになると聞いたので、嘘でもいいから自分に言い聞かせていますね(笑)。

——変わってきた感じはありますか?

菅野:最近、ファンの方から「笑っている顔がいいね」「笑顔が多くなったね」って言ってもらえるようになりました。自分が笑っている顔が好きじゃなかったんですけど、今では自分のコンプレックスも好きになっていこうと思えます。

——Instagramを拝見していても、前向きでこちらまで元気になれるような投稿が多いなと感じます。身の回りで使っているグッズなども、よく紹介していますね。

菅野:最近、応援してくださる女の子が増えて、「使っているアイテムを見せてほしい」というコメントをいただいたんです。もともとスキンケアやメイクが好きだったから、うれしくて。男性の方は興味ないかなと思っていたら、反応してくださる方もいて、うれしかったです。使いかけのグッズもあるけど、素のままを見てほしくて、そのまま載せています。「同じもの使ってるよ」「こっちもいいよ」とか、みんなから教えてもらうことも多くて楽しいですね。

——では、プライベートでも仲がいい声優さんはいますか?

菅野:同期の陶山恵実里です! 養成所の入所式で、他のみんなが集まって挨拶をしている時に、入りそびれてしまって……。まずい、入り損ねちゃったって思っていたら、隣にも残念そうな顔をしている子がいて、それが陶山さんでした。それからは、同じ血を感じて同盟を組んでいます(笑)。養成所を卒業してからも、ずっと一緒に遊んでますね。ディズニーに行ったり、クリスマスにサンタの格好でプリクラを撮ったりしました。昨日も2人で、寝不足になりながら『どうぶつの森』で遊びました(笑)。

——思い出がどんどん増えていきそうですね。では、声優として目指している理想像を教えてください。

菅野:人に感動を与えられる役者になりたいです。お芝居することと歌うことが大好きで、私のお芝居や歌で涙を流してくださる方がいることがうれしくて。みなさんに笑顔になってもらえるようなエンターテイナーでいたいなと思います。

——エンターテイナーという大きな枠で考えているんですね。

菅野:そうですね。お芝居や歌を通して、いつも誰かに楽しんでもらえる人になることが理想です。具体的な目標としては、じつはもう叶っているものもありまして。田村ゆかりさんとの共演が小さい頃からの夢のひとつで、高校生の時にアニメですこしだけ話すことができました。ステージの上で歌ってみたいという願いも叶ったし。今、新たに掲げているのは、ソロで歌うこと。ずっと先のことだと思いますけど、いつか私個人で自分の歌を歌ってみたいです。

——最後に読者へのメッセージをお願いします!

菅野:新しいお仕事をするたびに緊張がいっぱいで、その緊張がみなさんに伝わってしまうこともあるかもしれませんが、いつもみなさんの存在に勇気づけられています。ずっと長く愛されるような声優さんになりたいと思っていますので、応援してもらえたらうれしいです。仲良くしてください♪

——菅野さん、ありがとうございました!

【声優図鑑】菅野真衣さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

菅野真衣

菅野真衣(かんの・まい)マウスプロモーション所属

菅野真衣(かんの・まい)Instagram

菅野真衣(かんの・まい)Twitter

◆撮影協力

撮影=山本哲也、取材・文=麻布たぬ、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト