ミニアルバム『Hit me !』発売&2nd LIVE開催決定! 学芸大青春、メンバー全員インタビュー(後編)

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公開日:2021/2/24

 実在しながらも、2次元キャラクターの姿で活動する。そんな2次元と3次元を行き来するダンス&ボーカルグループ「学芸大青春」(ガクゲイダイジュネス)の躍進が止まらない。2019年9月に1stシングル『JUNES』で活動をスタートした彼らは、2021年2月現在までに14曲のデジタルシングルをリリース。スマホアプリ、YouTube番組、3Dドラマ、ラジオと活動領域を広げてきた。2020年9月には1stアルバム『HERE WE ARE !』を発表し、同年11月にはコロナ禍で席数を絞りながらも初のリアルライブ「WHO WE ARE ! Return!!」を開催。スクリーンで顔は隠されていたものの、観客前でパフォーマンスを披露する貴重な機会となった。

 そんな彼らが2月24日、ミニアルバム『Hit me !』をリリースする。さらに、ゴールデンウィークには2ndライブ「Hit you !」も開催決定! 4月28日にはZepp Namba (OSAKA)、5月4日にはKT Zepp Yokohamaで有観客ライブを予定している。

 活動2年目を迎え、さらに勢いを増す彼らは、今何を思うのか。前回の個別インタビューから一転、今回は5人同時インタビューをお届けする。前編に続く後編では、ミニアルバム『Hit me!』を全曲解説してもらうとともに、2021年の展望をうかがった。

学芸大青春

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「『Hit me!』のパフォーマンスは、常に新鮮な怒りを保つことが大事なのかなって」(星野陽介)

──2月24日にはミニアルバムが発売されます。5曲が収録されていますが、1曲ずつメンバーの皆さんから感想をいただけますか? まずは“Hit me!”から。

優輝:僕たちの新たな一面を一番出せた曲なのかなと思います。活動1年目の学芸大青春は、明るい曲、爽やかな曲が多かったんです。2年目最初のリリース曲“Hit me!”は、黒くてマイナスな感情も含んだ楽曲で。トラックも、いかついヒップホップ風なんですよね。普段の僕らが見せないような負の感情を出そうと、初挑戦しました。

勇仁:2年目からは、泥臭い部分も出していきたいっていうのもあるしね。

優輝:歌詞にも、過去の自分への後悔、やるせなさ、怒りが詰まっているんです。悔しかった思い出、壁にぶつかった経験を思い返しながら歌いました。

──パフォーマンスも力強いですよね。

優輝:振付師の方が考えてくださったんですけど、初めて見た時はびっくりして。めちゃくちゃカッコいいんですけど、レベルも一段階上がっていたので最初は苦労しました。特に、3Dモデルで力強さを出すのって生身よりも難しいんですよ。

陽介:それに、怒りって停滞すると、もう怒りの感情じゃない気がして。

優輝:爆発してないとね。

陽介:そう。常に新鮮な怒りが大事なのかなと思って。みんなでダンスを合わせていると、動きはそろってくるんですけど、怒りの新鮮さがなくなるんですよ。“こなれ感”が出ないように意識しないと、この曲のパフォーマンスは成り立たないのかなって。これからライブで歌う時も、そこは意識していかないといけないなと思ってます。

勇仁:振付師さんからも、「撮影当日は5人でそういう雰囲気を作ってきてほしい」って言われたよね。陽介が今言ったことは、ホント大事だなって思いました。

──勝手なイメージですが、蓮君って怒ったところがあまり想像できないのですが。

蓮:え、僕短気ですよ(笑)。

優輝:(笑)人前にすごく出すわけじゃないけど、内に秘めたものはあるタイプだと思う。

陽介:怒りを結果で出すタイプなのかもね。

──3DモデルのMVも、これまでとは違う世界観でドラマティックでした。

優輝:MVには、陽介と将綺が炎をまとうようなアクションシーンもあるんです。「怒りをイメージしてみんな一回フリーで動いてみてください」と言われて、音楽もない中で思いっきり怒りを表現して。それを撮ったのが、あのシーンなんです。みんなが怒りを出しやすいように、陽介が煽ってくれたよね。「お前の怒りはそんなもんか!」「悔しかった時のことをもっと思い出せ!!」って。いいアクションシーンが撮れたのは、半分くらい陽介のおかげなのかなと思います(笑)。

──では、2曲目の“Lazy Day”について。

優輝:この曲は、設定が面白いんですよね。勇仁がお出かけしていて、僕以外の3人が家でゴロゴロしているところに僕が口を挟む。まさに僕たちの休日の寮生活を描いた曲だなと思います。

──勇仁君のセリフから入るのも面白いですよね。

勇仁:僕が外出先から電話をするというシチュエーションなんですよね。最初はどういうイメージでやったらいいのかわからなくて、「この人に電話をかけるんだったらこのパターンだな」といろいろ試してみて、杉沢(達哉/プロデューサー)さんやディレクターさんに「今のいいんじゃない?」と言ってもらえたバージョンが採用されました。

陽介:あと、この曲は「幸惰曲」というテーマなんですけど、「幸惰」って言葉は存在しないんですね。それも、スーさん(杉沢プロデューサー)が考えてくれました。めいっぱい幸せな日常を怠けている僕らの日常が垣間見える曲だと思うので、歌詞にもパフォーマンスにも注目してほしいです。

優輝:“星になれ”と同じで、ミュージカル的な要素も入った曲ですよね。ライブでやる時にアクセントになる曲なのかなって。ずっと激しい曲ばかりだと飽きてくるので、そこに“Lazy Day”が入ると雰囲気が変わるかなって思います。

──3Dモデルでのダンスは、ゆったりとした曲調のほうが難しいんじゃないかと思いました。

優輝:おっしゃるとおりです。曲がゆっくりになればなるほど、カウントの間の余白が増えますよね。生身のパフォーマンスなら、そこにちょっとした胸の動きを入れたりするとダンスにグルーヴが生まれます。でも3Dモデルだと、細かい動きをすべて反映するのは難しいんですね。ゆっくりなテンポになるほど、自分たちで工夫しないと単調なダンスに見えてしまうので、そこは難しいところです。

陽介:それを何とかするために、優輝がアドバイスしてくれたんです。《ダラダラしたいね》という歌詞のところは布団を自分にかける振り付けなんですけど、そこはしっかりメリハリつけて踊ろうって。そうしないと、その後もゆったりした動きなので単調に見えちゃうので。

優輝:あと、みんなできっちりそろえようとすると、ダンスが固くなってしまうんです。この曲はだらける曲だからこそ、ある程度までみんなでそろえたら、あとはリズムに乗って楽しく踊ろうってみんなで意識しました。

──続いて3曲目、“I’m in love”はいかがでしょうか。

勇仁:この曲は、純粋な男の子が初デートに向かうまでのいろんな感情を、僕らが合いの手を交えながらリズミカルに表現しています。初デートの緊張感を出すために、昔を思い返しながら歌いました。でも、歌っていて新鮮でしたね。今まで、あえて若さを意識することがなかったので。

優輝:勇仁はセクシー担当だから、ピュアとか初々しさからは離れたイメージだもんね。

──フェイクも入っていて、歌を聴かせるタイプの曲でもありますよね。

勇仁:フェイクと言えば将綺だよね。フェイク田将綺。

将綺:“Happy Ever After”や“Hit me!”でもやらせてもらったんですけど、これまではいただいた音源にもフェイクが入っていて、それをなぞるように歌っていたんです。でも、“Happy Ever After”を機にフェイクの勉強をするようになって。“I’m in love”では杉沢さんから、「将綺の思う形にして」というオーダーがあったので、デモのフェイクをベースにしながら、5人で歌った時の空気感、4人の個性を潰さないようなフェイクを考えていきました。完成した曲を聞いた時にも満足のいくものになっていたので、杉沢さんに感謝しています。

──初めての楽曲を歌う場合、デモテープを渡される時に杉沢さんから「こんな感じで」というアドバイスはあるんでしょうか。

優輝:大きなテーマについてはお話していただきますけど、細かいところまでは言われません。僕らが作る世界観や感情も大事だと思うので、個人個人で曲を解釈していきますね。それを「陽介、この曲どう思った?」とか、みんなで話し合いながら作り上げていくことが多いです。

──蓮君はこの曲についてどう思いましたか?

蓮:最初のセリフは僕が言わせてもらっているんですけど、「脱力感を出してほしい」というディレクションだったので、なるべくだるい感じを意識しました。“Lazy Day”の脱力感も思い出しながら、収録しました。

──次は“JUST MadDancy Remix”。これは“JUST”のリミックスですよね。

陽介:めちゃくちゃカッコいいの一言に尽きますね。

将綺:衝撃が走った! “JUST”の世界観を引き継ぐのかと思ったら、まったく違って。

勇仁:チャラくなってましたね(笑)。

陽介:EDMみがあって。僕、EDMをけっこう聴いていたし蓮も詳しいので、「SKRILLEXさんとかdeadmau5さんの雰囲気もちょっとあるね」「海外で流行ってるテイストも取り入れているのかな」って話しました。

──ライブでこのバージョンを披露する時は、ダンスも原曲とは全然違うものになりそうですね。

優輝:そうですね。このリミックスを使ったダンスだけのパフォーマンスができたら面白そう。

陽介:ダンスタイムがあって、そこから“JUST”に入りたくない?

優輝:あ、それいい!

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「浅沼晋太郎さんとの収録では、『これが演技を引っ張ってもらえるってことなんだな』と、肌で実感しました」(南 優輝)

──では、最後にボーナストラックの“真夏のSunshine!!”について。この楽曲は、3Dショートドラマ『漂流兄弟』で演じた樹根洲(ジュネス)兄弟のキャラクターソングなんですよね。マダラメ博士役の浅沼晋太郎さんも参加されています。

優輝:本当に難しかったんですけど、貴重な体験でしたね。僕らじゃなくて、樹根洲兄弟が歌ってるわけじゃないですか。特に、僕はラップのパートが多いので苦戦しました。ラップはリズムで遊ぶので、カッコよすぎてもユキらしさはなくなってしまうし、真面目にやりすぎても固くなってしまうし。バランスが難しくて、キャラクター性を出すのに苦戦しました。あと、僕たちの収録が終わった後、浅沼さんのレコーディングを見学させていただいて。「キャラのニュアンスを出すってこういうことなんだ!」とすごく勉強になりました。

勇仁:自分は、優輝のラップの合いの手として入るパートを担当したんですけど。普段の自分じゃないうえに、優輝のフロウやグルーヴに合わせるのが大変でした。今、自分と優輝はふたりでラップレッスンを受けているので、お互いのラップを聞き合うことが多いんです。だからこそ、優輝のラップをしっかり聞いたうえで合わせていきました。

──例えば将綺君が歌うのと、樹根洲マサで歌うのとでは、どういう違いがあるのでしょう。

将綺:樹根洲マサというフィルターを通して歌うことになるので、演技の延長という感じなんですよね。浅沼さんのニュアンスのつけ方は、本当に勉強になりました。

蓮:僕が演じる樹根洲レンは、天使と悪魔のパペットを操って腹話術でしか話さないんです。普段の自分とはかけ離れているので、逆にみんなよりはやりやすかったかなと思ってます。

──浅沼さんのレコーディングの様子をご覧になっていかがでしたか?

優輝:僕らは普段、歌をメインに活動しているので、リズムや音程で感情を出そうとするところがあるんですけど。浅沼さんは役者が本業なので、演技や感情が先に来ているんですよね。歌から感情がすごく伝わってきて、自分たちに足りないものがわかりました。

──浅沼さんとはその場で話しました?

優輝:その前にボイスドラマの収録があって、その時のほうが長くお話できました。将綺、浅沼さん、僕と3人で並んでアフレコさせていただいたんですけど、僕は緊張して手が震えて台本までブルブルしちゃって。浅沼さんが気を遣って、「いやいや、これまでに何話やってるの? 僕は初めてだから、僕のほうが緊張するよ(笑)」って場を和ませてくださったんです。それがすごく印象的でした。

陽介:コロナの関係で、僕と蓮と勇仁は同じ空間で収録できなかったんです。でも、浅沼さんのお芝居を聴いて、めちゃくちゃ引っ張られてテンションがすごい上がりました。優輝と将綺の声のテンションも、いつもより高かったよね。「浅沼さんが引き出してくださっているんだな」って思いました。

蓮:相乗効果がすごかった。

将綺:セリフの間とか吐息が隣から聞こえてくるんですけど、もう背筋がゾクゾクして。それに引っ張られて、僕らも意識ではたどりつけない領域に行けたのかなって思います。

優輝:「相手の演技に引っ張られる」ってよく言うけど、どういうことなんだろうって思ってたんですよ。でも、「ここはちょっと怪しい感じで言うのかな」「ここは怒りの感情が強いんだろうな」って、こっちがイメージしていたものの3倍くらいの感情をぶつけてくださるんです。そうすると、自然とこっちもいつもの3倍くらいの感情が引き出されて。「これが演技を引っ張ってもらえるってことなんだな」と、肌で実感しました。

将綺:凄すぎてニヤニヤしちゃいました。「やばい、浅沼さん!」って。

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「自分が作った曲は、自分の子供みたいな感覚。特典CDは、僕の人生みたいな感じですね」(仲川 蓮)

──ミニアルバム『Hit me!』は、完全生産限定盤A、B、通常版の3バージョンあります。それぞれの推しポイントを教えてください。

陽介:特典Aは、『漂流兄弟』全ストーリーをBlu-rayとして収録しています。YouTubeでも見られますけど、形として残るとうれしいし、それをお届けできるのは僕らにとっても幸せなこと。コレクションしたい方はもちろんそうでない方も、実際にパッケージになったモノを見て感動してほしいです。僕らの結晶なんで。

勇仁:形になるっていいことだよね。

優輝:そもそも『漂流兄弟』って、11.5話まででちゃんと終わってないじゃん。その続きがボイスドラマになっているので、特典CDも聴いてほしいです。限定盤Bは、蓮のピアノCDがメインだよね?

蓮:そんなことないよ! でも、ピアノのCDを出すのが夢だったので、特別な思いがあります。この喜びをファンの方と共有できるのもうれしいです。自分が作った曲は自分の子供みたいな感覚なので、ファンの方にたくさん聞いてもらえたらうれしいなって思ってます。このCDは、僕の人生みたいな感じですね。

一同:はーっ!

陽介:俺も蓮の子供になりたい。

勇仁:何言ってんだよ、おかしいだろ。

優輝:4曲中2曲は、『バクステアプリ』で一部分使われているんですけど、そこでは聞けない部分が入っていて。残りの2曲は初公開なんです。ほんっとうに素敵な曲で、僕もいつも勉強のお供にしているんですけど。これは絶対に聴いてもらいたいです。

──では、最後の質問を。2021年も2月に入りましたが、今年の皆さんの目標は?

勇仁:去年11月のライブを経験して、2021年はもっとライブをやっていきたいという思いが5人の中で強くなりました。ゴールデンウィークに2ndライブができることになって、すごくうれしいです。もっともっと上を目指して、大きな舞台でたくさんの人たちを幸せにできるグループになりたいので、2021年も頑張ります。

陽介:ダンス&ボーカルやライブももちろんですけど、新しい年はいろんなことにチャレンジしたいです。いろんなシーンで学芸大青春を見つけていただけるように、たくさん努力していきます。新しい僕らを見ていただく瞬間まで、楽しみに待っていてください。

優輝:僕らのパフォーマンスを直接届けられるライブで、皆さんを楽しませたいと思っています。あと、個人的なことを言うと、大学を卒業できるので……。

一同:イエーイ!(拍手)

優輝:卒業してできた時間を使って、もっと自分を磨きたいと思ってます。

将綺:陽介も言ってくれましたけど、いろんな場面で学芸大青春を見てもらえるように頑張っていきたいです。今年は、直接ファンの皆さんにお会いして思いを伝える機会が増える年になると思います。“伝える”をテーマに、いろんなエンターテインメントをお届けしたいです。

蓮:僕はたくさんライブをやって、いろんなところでファンの方たちに会いたいです。あとは、より作曲を頑張っていきたいなと思っています。2021年もよろしくお願いします。

■インタビュー前編はこちら

取材・文:野本由起

学芸大青春 2nd LIVE「Hit you !」
【大阪公演】
日程:2021年4月28日(水)
会場:Zepp Namba (OSAKA)
【神奈川公演】
日程:2021年5月4日(火・祝)
会場:KT Zepp Yokohama

※2nd LIVE「Hit you !」は、Mini Album『Hit me !』CDに封入されるシリアルコードを使ってスペシャルグッズ付きライブチケット購入権の最速先行抽選に応募することができます。

【Mini Album『Hit me !』CD封入シリアル応募コード対象 プレゼント応募内容】
A賞 2nd LIVE「Hit you !」大阪公演・スペシャルグッズ付きライブチケット購入権
B賞 2nd LIVE「Hit you !」神奈川公演・スペシャルグッズ付きライブチケット購入権

■スペシャルグッズ付きライブチケット内容
①学芸大青春 GJ刺繍ロゴ入り プルオーバーパーカー
②メンバー直筆サイン入り メッセージカード
③ピクチャーチケット(スペシャルグッズ付きライブチケット限定デザイン)
※ご当選された場合、スペシャルグッズ付きライブチケット料金(¥15,000-)が必要となります。
※ライブチケットは先行抽選販売終了後に、一般販売(\7,000/特典なし)することも予定しております。
※未就学児童はご応募いただけません。

【応募受付期間】
1次応募 2021年2月24日(水)~2021年3月2日(火)予定
2次応募 2021年3月10日(水)~2021年3月16日(火)予定

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