著書累計15万部! “億稼ぐ”元キャバ嬢・エンリケによる「読むだけで成果が上がる」大反響の書籍をコミック実用書化『マンガでわかる 日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術』

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更新日:2021/3/31

マンガでわかる 日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術
『マンガでわかる 日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術』(著:小川えり、作画:北乃どらりぬ/KADOKAWA)

 時給26万円、最高月収2億円超、2019年の引退式では4日間の売上合計が5億円を超えるなど、数々の伝説を残したキャバ嬢・エンリケこと小川えりさん。“億稼ぐ”キャバ嬢だった彼女は、引退後、エステサロンなどを展開する経営者としての一歩を踏み出し、結婚してプライベートな生活も充実しているという。

 経営者になっても“億稼ぐ”彼女によると、キャバ嬢時代に学んだ「利益を上げ、稼ぐために大事なこと」は、どんな仕事でも共通しているそうだ。この春、発売となった『マンガでわかる 日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術』(小川えり:著、北乃どらりぬ:作画/KADOKAWA)は、そんな彼女の仕事術を語った単行本『日本一売り上げるキャバ嬢の 億稼ぐ技術』(小川えり/KADOKAWA)のエッセンスをマンガ化し、さらにキャバ嬢を引退したあとの結婚や経営者としての現在についても、新たに描き下ろして収録したものだ。

エンリケこと小川えりさん

 日本一売り上げる伝説の元キャバ嬢、エンリケさんが考える成功の秘訣とは? 不調なときの乗り切り方とは? コミック実用書の刊行を記念して、お話をうかがった。

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エンリケこと小川えりさん

成功の秘訣は「反省点をいかに後悔できるか」

──ご自身が絵になる、マンガの本になるというご経験は、今までにありましたか?

小川えりさん(以下、エンリケ) ないですね! コミックの配信はありましたが、本になるのは初めてです。でも、マンガになるとすごくわかりやすいし、読みやすいですね。文章が苦手でマンガしか読まないという人や、年齢の若い人にも、幅広く読んでもらえそうだなと楽しみです。

─キャバクラに行ったことがない人でも、内装はどんな感じか、キャバ嬢さんたちのドレスはどんな感じか、ひと目でわかるのがいいですね。

エンリケ そうですね。巻頭のカラーページでは、ドレスの色や口紅の色といった華やかな部分が、とくによく再現されていると思います。単行本にもシャンパンタワーの写真などを載せていただいていたのですが、今回の本では、マンガならではの表現が楽しめますよ。

──マンガになった「億稼ぐ技術」でも、「約束を守る」「嘘をつかない」など小学生でもできそうなことを守る努力が、成功の秘訣だとおっしゃっています。

エンリケ 簡単そうに思えても、実行するとなると、すごく難しいことですよね。すぐにできることではないので、日々積み重ねていくしかありません。積み重ねていく中でも大切なのは、反省点をいかに後悔できるかということ。自分で「これはダメだな」と思ったところは、それについてとことん落ち込まないと、軽く流しちゃうと思うんですよね。

 いいところを見るだけで満足していたら、成長はありません。私も毎日失敗はしていますが、まわりの人に褒められたことでも、自分のこだわりと引き合わせて「ダメだったな」と思うところは、きちんと自分で後悔して、改善していくようにしています。こういった反省は、小学生だってできるし、50歳からでも遅くない。どんな人でも、今から始められる成功の秘訣です。

──反省や努力を続けていくための、モチベーションを保つ工夫はありますか?

エンリケ 小さなことでいいので、常に目標を立てることですね。ダイエットなら「こんなふうに痩せたい」とか、仕事なら「この期限までにこの数字を出したい」とか目標を立てて、手書きでもスマホのメモアプリでもいいので、書き出してみるんです。目標が明確になることで、モチベーションが上がるはずですよ。キャバクラで働いている人だけでなく、どんな職業の人でも使える技だと思います。

エンリケこと小川えりさん

「今日から」ではなく「今から」やる! ナンバーワンになるための人間力

──キャバ嬢になろうと思われたのは、「お金持ちになりたい」という夢があったからということですが?

エンリケ 昔から、「人に認められたい」という気持ちがすごく大きくて。独立したいという夢がはっきりしていたんですよ。キャバクラでの仕事は、先輩に誘われたことをきっかけに始めたのですが、やっぱり自分でお金を稼ぎたいと思っていたんでしょうね。すごく裕福な家に生まれたわけではなかったので、豪邸に住んでいる同級生をうらやましく思ったこともありましたし(笑)。

 そういう悔しい思いをして、「じゃあ自分で稼ごう」と決めたときに、一番手っ取り早いと感じたのが、結果が出るのが早く、それに応じた報酬がもらえるキャバクラだったんです。まあ、お金のためという気持ちは、最初のきっかけですけどね。子どものころからのモチベーションがあるので、頑固にがんばることができます。この粘り強さが、億売り上げるためには必要なのかもしれませんね。

──ナンバーワンになるまでには6年かかったということですが……。

エンリケ 6年はね、長いですよね……(笑)。キャバ嬢という仕事は、6年も続けられるものじゃないんですよ。6年も続けられたことが、まずすごい(笑)。同じように、少し遠い目標に向かってがんばっている人は、尊敬できる人を見つけるといいと思いますよ。仲間うちでなくても、SNS上で探してもいいし、誰だっていいんです。自分が尊敬できる人を見つけて、その人を目指してがんばろうと思えば、モチベーションも高まるし。

 一方で、ナンバーワンになるためにどうすれば売り上げが上がるだろうと考えたとき、大事だったのは「一緒に働いている仲間をどれくらい大切にできるか」ということ。「お客様を楽しませる」というのは、当たり前のことなんです。その上で、黒服(ボーイ)さんや一緒に働いている女の子たちが味方になってくれる状況なら、いいお客様の席に座らせてもらえたり、困ったときも女の子が助けてくれたりする。つまり、大切なのは人間力なんですよね。

 人間力を高めるためには、日々感謝の気持ちを忘れず、「ありがとう」や「ごめんなさい」をすぐに言えるような姿勢が必要だと思います。そういった小さな積み重ねを、誰も見ていないところでも実行できるようになったら、それがナンバーワンになるための近道だと思いますよ。

──なるほど。私も今日から、「ありがとう」を言うようにします。

エンリケ 今日からじゃなくて、今からですよ! せっかく気がついたのに、「今日から」じゃもったいない。秒でやれば、秒で稼げるようになりますから!(笑)

“素”にこだわらなくても、相手が楽しんでくれる自分でいられればOK

──ナンバーワンになったきっかけは、素の自分を出すことだったとか。素の自分がわからなくなっている人に、なにかアドバイスをいただけませんか?

エンリケ たとえば、プライベートで心を許せる友だちに会うときって、素の状態で話しませんか? その“素”を、お客様にも見せてみればいいんですよ。素の自分で人と接するほうが、精神的にも、言葉遣いなんかも楽なはずです。それに、素ではない姿でがんばっていると、相手も気を遣うでしょ。そうなってしまうくらいなら、素を見せてしまったほうが相手も自分も楽しめるし、関係も長く続くと思います。

 あっ、もちろん、素の性格がめちゃくちゃ暗いという人は、素の状態での接客は難しいですよね! その場合は、「自分の素はこうなんだ」と自分で思い込み、相手にもそう思わせるようなプロ意識が必要かもしれませんね。

──エンリケさんのブログやSNSも評判になっています。SNSを使う上で、心がけていることはありますか?

エンリケ ネガティブな発信はしないようにしていますね。それから、文字だけではなくて、ここでもまた「おはようございます。今日も仕事がんばってくる~!」といった動画を一緒に載せるなど、なんでもいいから自分の素を見せられる部分を発信するようにしています。自分の経験でも、「今日はこういう仕事をしてきた」という発信よりも、どちらかというとプライベートな発信から、あとあと仕事につながるものがある気がする。

 もちろん宣伝も大切ですから、宣伝もしますが、効果的な宣伝をするためには、まず見てくれる人を集める必要がありますよね。まずは「見たい」と思えるSNSにしていかなあかんな、と思います。

エンリケこと小川えりさん

調子の悪いときは、「今まで当たり前にできていたこと」に感謝するチャンス

──マンガで描かれていた「同伴出勤のお願いをするとき」の技術、すごいなと思いました! ビジネスシーンでも、「さらに一歩詰めて結果を出す」といった場面に使えそうな技ですが、どうすればうまく「お願い」をすることができるのでしょう?

エンリケ 具体的な話に持っていく勇気を持てばいいのですが、その勇気を持つために、まずは「OKしてくださりそうだな」という人から攻めましょう!(笑)そうやって、じょじょに実績を作っていくんです。この人になら言えそうだという人から始めていくと、お願いするときの言い方や、言うタイミングなどが、どんどんつかめてくると思います。

 それから、そうやってお願いをするときに、媚びないことってすごく大切なんですよ。媚びて褒めたり、遠慮がちになったりするより、「一緒にお食事お願いします!」「行きましょうよ、ここ行ってみたいんですよ!」って、踏み込んじゃうほうがいいと思います。少しずつ実績を積んで、余裕を持てたら……と、段階を踏んで挑戦すべきことではありますが(笑)。コロナ禍にある今は難しいかもしれませんが、LINEや電話ではなく直接会って、目を見てお願いできるといいですね。断られる覚悟で、言っちゃえばいいんですよ(笑)。

──たしかに最近は、自粛要請などで大変な思いをされている方もいらっしゃると思います。そんなとき、エンリケさんならどう考えますか?

エンリケ うーん、私はそういうことがあったほうががんばれるからなあ……調子の悪いときがあると、今まで当たり前にできていたことに対しての感謝が生まれるので、それはそれで大事だなと。そういう時期にもできることはありますから、マイナスの部分ばかりを見ないほうがいいと思いますね。それに、調子が落ちたところで自分の気持ちまで落としてしまったら、一緒に働いているみんなも落ちていくことになります。そういうときは、どれだけ相手を励まして、その人のモチベーションを上げられるかを考えたい。まわりの人を、励ませる側でいたいですね。

エンリケこと小川えりさん

不可能を可能にして、夜の女の子たちに希望を持ってもらいたい

──キャバ嬢から経営者に転身されたエンリケさん。両者の違いはなんでしょう?

エンリケ キャバクラにいたときは、やっぱり自分が主役で、いろんな人にちやほやされていましたし、「自分のお給料さえもらえればいいや」という感じで、責任感もさほどなく、すごくラクで楽しかったです。経営側に回った今、お給料はものすごく低いので、キャバクラで働いていたときのほうが稼いではいましたね……。今は自分が稼ぐというよりも、会社のため、従業員のために働いています。キャバクラにいたときは、自分がどれだけお客様を呼べるかということに集中していましたが、今はチームとしての成長が楽しみです。

──今後の目標はありますか?

エンリケ キャバクラ出身で、お昼の事業でも成功している人って、実はものすごく少ないんですよ。でも、そこで日本一売り上げるキャバ嬢になれた私が、キャバクラをやめてもこんなことができるよ、こんなところまで行けるんだよ、というところを見せられたら、夜の女の子たちが希望を持てるようになるのではないかなと。

 やっぱり、夜の仕事をやってきた人のフィールドは夜だけだというイメージが、世間ではどうしても強いと思うんですよね。今、キャバクラで働いている子たちにも、「いつか私も資金を集めて、独立して仕事をしてみたい」と思ってもらいたい。不可能なことを、可能にしていきたいんです。そのためにも、私がお昼の仕事で成功することは大事だと思っているので、会社の売り上げを立てようとがんばっています。なにごとも、結果がすべてですからね。

──そのお気持ちが、ご本の内容に表れていると思います。この本は、どんな人に読んでもらいたいと思われますか?

エンリケ もちろん、夜の仕事をしている方、これからやりたいと思っている方にも読んでほしいと思いますが、この本に書いたことは、夜の仕事だけでなく、どんな職業にも通じる部分があると思うんですよ。単行本を読んでくださったという人も、書き下ろしで新しい内容を入れましたし、マンガになったことで、飽きずに違う視点から見ていただけると思います。仕事で悩んでいる方、自信がない方、どうしたら結果が出せるかなと考えている方たちに、ぜひ読んでいただきたいですね。

エンリケこと小川えりさん

取材・文=三田ゆき 撮影=島本絵梨佳

【著者プロフィール】
小川 えり
通称エンリケ。1987年11月2日生まれ、岐阜県出身。名古屋・錦の老舗高級キャバクラ「アールズカフェ」に週7日年間360日出勤、売り上げ・指名数・顧客数・連続ナンバーワン記録を樹立。インスタライブが話題となり、全国から女性ファンも多く来店。2019年11月の引退式では4日間で5億円以上を売り上げた、名実ともに日本一の伝説の元キャバ嬢。現在は東京で経営者として多方面で活躍中。著書に『日本一売り上げるキャバ嬢の指名され続ける力』『日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術』(ともにKADOKAWA)他がある。