『劇場版 呪術廻戦 0』キャストインタビュー 五条悟役・中村悠一さん

アニメ

公開日:2022/1/11

ダ・ヴィンチ 2022年2月号

出版社:
KADOKAWA
発売日:
中村悠一さん

 芥見下々は、五条 悟の誕生秘話を問われてこう答えている。「分かりやすい天井が欲しくて」(『呪術廻戦 公式ファンブック』)──。東京都立呪術高等専門学校1年担任、特級呪術師の五条 悟は、能力がまさに「天井」、自他共に認める「最強」のキャラクターだ。

(取材・文=吉田大助 写真=山口宏之)


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ファンタジーだけれどリアルだと感じられる設定

 演じるのは、中村悠一。2018年12月にYouTubeで公開された「『呪術廻戦』公式PV」で五条 悟を演じた時が、作品とのファーストコンタクトだった。

「当時はコミックス3巻までしか出ていなかったんですが、読んでまず衝撃を受けたのは、“これが令和の『ジャンプ』か!”と。僕が子供だった時代の『週刊少年ジャンプ』に載っていた作品とは、明らかに違ったんですよね。例えば、死の扱い方。昔のマンガは結構、すぐ生き返るじゃないですか。死んでもなんとかなるかな、という安心感がどこかしらにあったような気がします。でも、『呪術廻戦』はどうやら生き返らないようですし、それでいて容赦なく人が死ぬ。死という概念に対するリアルな表現を、許してもらえるというか、読んでいる人たちがちゃんと受け止められるような時代になっているんだなと感じたんです」

『劇場版 呪術廻戦 0』
©芥見下々/集英社 © 2021「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会

 主人公たちと敵対する勢力の設定も、「リアル」だ。

「人間の負のエネルギーが呪いと呼ばれるものになり、呪いが形をなして呪霊になる。妖怪がとか悪魔がとか、別空間から未知なるモンスターがやってきたのではなくて、日常生活の中で人間が生み出しているものが敵になっているんですよね。他の作品であれば敵の設定はもっとファンタジー寄りかなっていう中で、『呪術廻戦』はぎりぎりあり得る、リアルだと感じられる範囲内に敵が設定されている。作品世界と自分たちの日常が地繋がりだと感じられるからこんなに面白いし、こんなに怖いんだと思うんです」

『劇場版 呪術廻戦 0』

 そうした敵と戦い、倒すためには、立ち向かう武器や能力も「リアル」である必要があるだろう。その点も、『呪術廻戦』は演出を惜しまない。

「絵として描かれているものはファンタジー寄りですけど、呪術自体はものすごく論理的ですよね。特に五条の無下限術式に関しては、マンガの中だけでは説明が足りないかもしれないといって、芥見先生はコミックスのおまけページまで使ってその理屈を説明している。マンガの場合、言葉で理屈を説明して、絵は補足という感じだったと思うんです。アニメの場合は、何を発動させたから今どんな現象が起きているのか、一連の流れを動く絵として見せることができる。マンガとは逆に、絵がメインで、言葉が後にきているんです。この説明の仕方は、アニメならではの方法だなと思いましたね。アニメを観てから原作を読むと、結構複雑な五条の能力がわかりやすく感じられるかもしれません」

続きは雑誌『ダ・ヴィンチ』2022年2月号で!

中村悠一
なかむら・ゆういち●1980年、香川県生まれ。2001年に声優デビュー。以降、『マクロスF』(早乙女アルト役)、『CLANNAD』(岡崎朋也役)、『機動戦士ガンダム00』(グラハム・エーカー役)、『魔法科高校の劣等生』(司波達也役)、『ハイキュー!!』(黒尾鉄朗役)、『おそ松さん』(松野カラ松役)などの人気作品に多数出演。

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出版社:
KADOKAWA
発売日:
ISBN:
4910059870225