「麻雀は宇宙一おもしろいゲーム!」東海オンエア・虫眼鏡✕サクラナイツ・内川幸太郎選手が人気沸騰中の麻雀について語る

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公開日:2022/5/26

 2022年3月、麻雀界に衝撃が走った。YouTubeクリエイター×Mリーガーという異色のコラボによる、まったく新しい麻雀入門書『東海オンエア虫眼鏡✕Mリーガー内川幸太郎 勝てる麻雀をわかりやすく教えてください!』(KADOKAWA)が刊行されたからだ。

 著者は書名にもあるとおり、6人組クリエイター「東海オンエア」のメンバーで、投稿動画の「概要欄エッセイ」に熱烈なファンを持つ虫眼鏡さんと、Mリーグ2021-22でKADOKAWAサクラナイツを優勝へと導いたエース・内川幸太郎選手。6月4日・5日には、本書の刊行記念として『麻雀入門イベント』をリアル、オンライン両方で開催することが決まっており、リアル参加チケットは定員数を大きく超える応募が来て完売の状況だ。

 虫眼鏡さんにとって麻雀書籍の著者になるのは、もちろん初めてのこと。内川選手にとっても、共著、しかも麻雀プロではない人とタッグを組んで書籍制作をするのは初めての試みだった。本書制作に踏み切った背景にある想い、そしてさらに過熱するMリーグや麻雀というゲームの醍醐味など、おふたりに大いに語ってもらった。

東海オンエア・虫眼鏡×サクラナイツ・内川幸太郎選手

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この本を読んだ人のなかから天才雀士が現れるかも!?

――違う業界のおふたりがタッグを組むという新しい試みでしたが、どのように企画がスタートしたのでしょうか?

虫眼鏡さん(以下、虫眼鏡) 最初にご連絡があったのはサクラナイツ監督の森井(巧)さんからで、「虫さん、内川さんと一緒に麻雀本を作りませんか?」と。それを聞いたとき、「森井さんは何を言ってるんだ」と思いました(笑)。

内川幸太郎選手(以下、内川) 僕も「森井監督、すごいことを考えてきたな」と思いました(笑)。

虫眼鏡 でも話を聞いてみると、僕が聞き役に回って内川さんに教わる形で構成するということでした。僕の周りの人は「虫さん、麻雀をおもしろそうにやってるけど、ルールが全然わからない」という子が多くて、「いや、ルールを知ってるだけで100倍おもしろくなるから」という想いがあったので、せっかくいただいた機会ですし、麻雀に興味あるけどルールが……という人たちに向けて微力ながらお手伝いできればと思い、オファーを受けました。

内川 一度サクラナイツのイベントで虫さんとご一緒した際、その場で「新しい層を取り込むために影響力のある人に入ってもらって……」という話をしたんです。麻雀を知っている人はたくさんいるけど、「麻雀」という用語を知っているだけで、プレーできるとなると一気に人数が減ってしまう。そういうなかで、虫さんという影響力のある方に麻雀を勧めていただけるのは、麻雀界にとって本当にかけがえのないことですよね。

――麻雀の入門書になりますが、内川選手にとって麻雀プロではない方とのコラボに戸惑いはありませんでしたか?

内川 まったくないですね。むしろ、僕はもともと虫さんのファンだったので、「えっ、いいんですか?」と。客観的に見ると「すごいことが始まったな」という感じで。虫さんのような、若年層を含めて幅広い層にアプローチできる人とコラボした本ですので、この本を読んだ人のなかから何年後かに、将棋界の藤井聡太さんのような人が麻雀界で生まれてもおかしくないと思っています。

東海オンエア・虫眼鏡×サクラナイツ・内川幸太郎選手

虫眼鏡 確かに! 「天才雀士現る!」みたいになって、「最初に読んだ本がこの本です」みたいになったらすごいですね!

内川 そうしたらもう、虫さんの貢献度は絶大になるわけですよね。そうなりうるきっかけの企画、コラボだったので、本当に大きいことをやらせていただいたと思っています。

――虫眼鏡さんは麻雀への思い入れがすごく強いですし、しかもサクラナイツのファン。内川選手と組むのはどんな気持ちでしたか?

虫眼鏡 僕が聞き手役に回って対話形式で構成するという内容は、内川さんだからできたことだと思います。すごい年下の、訳のわからないことをやっている僕のような人間を「好きです」と言ってくれて、優しく話してくれるので、撮影取材のときも緊張せずにすごく楽しくできました。

麻雀は宇宙一おもしろいゲーム! それをエンタメに昇華させたのがMリーグ

――虫眼鏡さんはアマチュアとして、内川選手はトッププロとして、それぞれが考える麻雀の醍醐味とは?

内川 今はネット麻雀が非常に普及していて、麻雀がしやすい環境が整っています。ネット麻雀は気楽にやれますけど、リアルの場でプレーするといろいろなストレスがかかります。

虫眼鏡 本当にそうですよね(笑)。

内川 ただ、そのストレスが「楽しい!」に変換されるのが麻雀なんです。やはり、良い手を上がったときには「どや!」と自慢げになれるし、相手に振り込んだら悔しさをあらわにするし。そこはネット麻雀ではなかなか得られない部分であり、麻雀のいちばんの見所だと思います。

東海オンエア・虫眼鏡×サクラナイツ・内川幸太郎選手

虫眼鏡 僕の周りで麻雀をやっている人で、僕が「麻雀は宇宙一おもしろい」と言うのに対して「いや……」と否定する人がいないんです。みんなそれを認めているんだけど、「でもハードルが高いよね」という文脈になる。なんで宇宙一おもしろいのかを、自分たちの動画のサブチャンネルでも話したんですけど、シンプルに友達(仲間)が4人いるからじゃない? ってなったんです。四角いテーブルに座って話しているだけで楽しいけど、それにプラスしてゲームができる。大人になって集まって、ゲームまでできるってなかなかないですし。

内川 すごく近い距離感で4人でプレーする競技はほかにないですよね。喫茶店以上に近距離で(笑)。

虫眼鏡 もうひとつは、ゲーム性です。動画などでゲーム配信されている方は多いですが、それと同じように「ネット麻雀を配信します」ってやるときがあります。ゲームってそもそも上手い、下手があるじゃないですか。麻雀ももちろんありますけど、それでも運に左右される、神様が割と近くにいるゲームだと思うんです。すごく変な手でも先に上がれることがあるし、「うわ、これじゃもうリーチするしかない」ってやったら自分でツモってきたり。ドラマチックなところがたくさんあって、配信する側としてもコンテンツとしてめちゃくちゃおもしろいんです。だから僕もMリーグを見る側ですけど、試合は最後までずっとワクワクしていられますよね。

――Mリーグの話が出たので、ますます盛り上がりをみせるMリーグの魅力について、おふたりに聞いてみたいです。

内川 麻雀対局の中継は今までにもあったんですけど、老若男女、若い女性から最年長は60代までが、同じテーブルに座って麻雀を打つのはMリーグならではですよね。

虫眼鏡 その60代の方がピンク色が入ったユニホームを着て打っていますよね(笑)。

内川 うちの沢崎(誠)さんですね(笑)。もともと、麻雀プロ界は将棋界を目指していたんです。将棋はスーツだったり和装だったり、きちっとした格好で対局します。だから麻雀もスーツで対局することになっていたんです。でも、Mリーグの藤田晋チェアマンが麻雀をエンタメとして、ドラマチックで見ている人が感動すると捉えてくださり、だからまずお堅いスーツを脱ぎ捨ててユニホームでやろうと。そこがほかの麻雀対局といちばん違うところで、常にスタイリッシュさを求めています。

虫眼鏡 本当にそこですよね。スタイリッシュで、若い女性も出場して、これまでの麻雀のイメージと全然違うんです。プロ野球のオフシーズンにやってるのも助かります!

内川 そこですよね。Mリーグのシーズンは10月からで、これはプロ野球のオフシーズンに合わせたんですよね。プロ野球の次はMリーグを見る、となるように。プロ野球同様、日本の文化になるように藤田さんが作られたんです。今でこそ中継が少ないですが、昔は夜にプロ野球のナイター中継を見る家庭が多くて、それと同じようにMリーグも夜7時から始めてそれを見てもらおうという形になっています。だからいずれMリーグを見ることが習慣になる、日常になるようになればうれしいですね。

虫眼鏡 実況も熱くて、野球中継を見ているような楽しさもありますよね。

内川 実況・解説もとても興奮しますよね。麻雀がわからなくても解説や実況を聞いて、選手の表情を見ているだけでも楽しめますし、一日だけ、一試合だけ見ても、数々のドラマがあっておもしろいです。ハードルを上げずに、ひとつの映像として見て楽しんでもらえればと思います。

東海オンエア・虫眼鏡×サクラナイツ・内川幸太郎選手

――虫さんはMリーグの大ファンで、観客側からどう感じていますか?

虫眼鏡 麻雀そのものの話でもあるんですけど、神様頼み的な部分があって、そこが興奮しますよね。例えばサッカーで、残り5分で1対4で負けていたら、もう絶望的ですよね。でも麻雀での1対4は体感では五分五分くらい。

内川 うん、本当にまだまだわからない。

虫眼鏡 だから最後まで本当に楽しめるんです。1万点差くらいあっても満貫ツモでいけますし、ドラ2個あったらすぐに逆転できる。そういうドラマチックになるようなゲーム性を持っていますし、最後までワクワクできるのがいいですね。あとは、「チームのために」という新しい要素が加わってスポーツのように見られるところ。「今日はトップにはなれなかったけど、(チームのために)素点だけ回復させて終えたんだな」と見られるのも、チーム戦にしているMリーグならではですよね。

内川 今でもかなりの人が視聴してくださっていますけど、先ほども言ったとおり、もっと多くの方が見て、10月~4月の平日夜はMリーグを見るという日常が来たら本当にうれしいですね。

虫眼鏡 自分たちのYouTubeチャンネルで、動画が150万回再生されたりして、日本のトップだと言われていますけど、Mリーグは同時に100万人以上の人が見ていて、そのほうがよほどすごいことなんです。もっと一般に広まって、日常になるのは時間の問題だと思います。そのうち2部制になって「M2リーグ」なんかができて、入れ替え戦が行われたり、そういったリーグの成長を追えるのも今から見ていく楽しさじゃないかと思います。

これ以上簡単にはできない!(虫眼鏡) この一冊を読み終えれば友達と一緒に麻雀ができます(内川)

――今回は入門書ということで、麻雀のルールを一から説明しているのは類書と同じですが、この本の特徴は?

内川 この本の各章を順番に追っていけば、読み終えた頃には本当に友達と一緒に麻雀ができます。入門書はたくさんあるんですが、この本は説明と例題だけで終わるわけじゃなく、対話形式で読みやすい本になっているので、麻雀を知らない人でも継続して読み進められるので、安心して1ページ1ページをめくっていただければと思います。

虫眼鏡 僕も麻雀の入門書は何冊も読んできたのですが、手前味噌ながらこの本はめっちゃ読みやすいです。本当に自信を持ってお勧めできる一冊。あと、もうこれ以上は簡単にはできないぞ、とも思っています。これを読んで「やっぱり難しいです」と言われたら「我慢してくれ!」と(笑)。麻雀というあまりにもおもしろいスポーツをやりたい、見たいのであれば、これくらいはわかってください、というのが本音です!

内川 カラーで、余白が多くて、情報を絞って掲載しているので、「うわっ、難しそう」という抵抗感も出ないと思います。途中には僕と虫さんのコラムがあって、少し麻雀から離れた事柄についても触れているので、そちらも楽しんでいただければ。もしこの本で麻雀ができるようになったら、ぜひお友達にも本書を勧めていただき、一緒に麻雀ができるようになって、お仲間作りをしていただければと思います。

東海オンエア・虫眼鏡×サクラナイツ・内川幸太郎選手

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