承認欲求に振り回される女たち… ドロドロの人間関係を描いた“マウンティング”漫画4選

マンガ

公開日:2024/12/30

 承認欲求、嫉妬心、見栄、プライド……。いずれも度が過ぎると身を滅ぼす原因になりかねない。しかし人間は、どうしようもなく他人と自分を比べたがるもの。本稿では“マウント合戦”の闇を描いた作品を4つご紹介していこう。

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あのママが妬ましい 幸せ比べ、天国で地獄

 あの人は、きっと私のような悩みなんかないだろう。親とも、ママ友とも、夫とも、子どものことも、うまくやっているんだろうな。隣の芝生は青く見えて、妬ましい……。『あのママが妬ましい 幸せ比べ、天国で地獄』は、とあるパン工場に勤務する3人のワーキングマザーの群像劇。

 1人目の雪は、劣等感が強く他者との比較でしか幸せを感じられない。美人で社長夫人の涼香を妬ましく思っている。2人目の涼香は、美人がゆえに周囲に誤解され人間関係をうまく築けない。明るく人望のある楓に憧れている。そして3人目の楓は、あっけらかんとして清々しい元ヤングケアラーで、現在も義両親の世話を任されている苦労人。若くして子どもを授かり、仕事も続けている雪が羨ましい。

 そんな風に羨望の眼差しを向け合う3人が、プライベートのちょっとしたつまずきをキッカケに自分のコンプレックスや苦労の種と向き合っていくことになる。しかし彼女らは、三者三様のやり方で己の殻を破り、「羨ましい」から始まった関係もやがて爽やかな結末を迎えることに。

 きっと誰しもこの3人に共感できる部分があるはず。1巻完結なのも嬉しいポイントだ。

マウンティングママ友が、全てを失った話

マウンティングママ友が、全てを失った話
マウンティングママ友が、全てを失った話』(まどな:原作、ameno*:漫画/KADOKAWA)

『マウンティングママ友が、全てを失った話』は、誰かにマウントを取られてイラっとした経験がある全て人に読んでみてほしい一冊。描かれるのは、夫の仕事や子どもの成績をまるで自分の手柄のように見せびらかし、周りを見下してきた女性の転落物語だ。

 夫と子どもの3人で暮らす主婦のまどなは、子どもが通う保育園でマウンティングママ友の円城寺サキと出会う。サキはお金持ちの夫と結婚し、かわいい子どもにも恵まれたことが何よりの自慢だった。しかし誰彼かまわずマウントを取るうえ妄想癖も強く、見栄っ張りな性格が仇となって全てを失うことになる――。

 サキのエピソードはどれも強烈なものばかりだが、原因の一端は彼女の性格に起因している印象。程度の差はあれど、サキのような女性は案外近くにいるのかもしれない。

今日もワタシが一番カワイイ 残念マウント女子MAYU

 マウンティングばかりしている女性の共通点は、承認欲求の塊だということ。周囲の人間からすれば不愉快で迷惑な存在だろう。『今日もワタシが一番カワイイ 残念マウント女子MAYU』の主人公・桑野真由香も、そんな厄介極まりない女性だ。

 真由香は社内で自分が一番かわいいと思っているし、誰よりもモテると思っていた。そんなある日、雪平まゆが育休から復帰。真由香は雪平の仕事ぶりや対人スキルを見て「ウザい」と思いつつもライバル視する。雪平の仕事を邪魔しながら、自分の地位を下げないための“努力”を続けていくのだった。

 雪平を貶めるための努力も虚しく、真由香は自分自身の不倫によってその地位を落とすことになる。しかし物語はそこで終わらない。どんなことがあっても彼女の自尊心が折れることはなく、どんな環境でも強く生きていく。もしかすると、同作を読んでいるうちに真由香のことが好きになってしまうかも?

タワマンに住んで後悔してる

タワマンに住んで後悔してる
タワマンに住んで後悔してる』(窓際三等兵:原作、グラハム子:漫画/KADOKAWA)

『タワマンに住んで後悔してる』は、同じタワマン(タワーマンション)の低・中・高層階に住んでいる3つの家族の虚栄と内情を描いたセミフィクション。

 九州から念願の東京転勤が叶い、憧れだったタワマン低層階の部屋を購入した渕上家。専業主婦の渕上舞は東京の生活に馴染めずにいたが、小学5年生の息子・悠真が野球チームに入ったことにより、同じタワマンに住むママ友を得る。サバサバ系バリキャリウーマンの瀧本香織(中層階在住)とボスママ的存在のエリート駐在妻・堀恵(高層階在住)の2人だ。しかし悠真が入団してすぐにエースに抜擢されたことで、徐々に不協和音が生じることに――。

 タワマンに住む子ども同士が「お前なんて安い低層階に住んでるくせにっ!」とケンカしたり、妻が夫の職業でマウントを取ったり……。同作を読めば、本当に大切なことは何なのか深く考えさせられることになるだろう。

 他人を意識しすぎるあまり、マウンティングを取ったり、他人を貶めたりして、結果的に自らを追い込んでしまう人々の物語。人の振り見て我が振り直せの精神で、ぜひともチェックしてみてほしい。

文=ハララ書房

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