大人も号泣! ただ甘いだけじゃない泣ける恋愛マンガまとめ

アニメ・マンガ

2018/7/1

 美男美女の登場人物が当たり前のように結ばれるだけの甘い恋愛漫画は、もうお腹いっぱい。そう思っている方にこそおすすめしたいのが、ストーリーが巧みな泣ける恋愛漫画だ。そこで本稿では登場人物の生き様が伝わってくる感涙恋愛マンガを5つご紹介していきたい。

■完璧ではない自分を愛してくれる人はいるのか?

 数十年前、爆発的な人気を集めた『彼氏彼女の事情』(津田雅美/白泉社)は大人になってから読むと、より泣ける恋愛マンガである。主人公の宮沢雪野は頭・顔・性格の3拍子がそろった完璧な女子高生。しかし、本当は人からよく見られたくて努力を続けている見栄っ張りだ。そんな彼女のライバルは自分と同じく完璧な有馬総一郎。宮沢は打倒有馬を目標にするが、ひょんなことから有馬に本性がバレ、彼女の人生は180度変わっていく。本作は登場人物の生い立ちや揺れ動く心情も丁寧に描かれているため、感情移入しやすい。素の自分は他人に見せられないと思い込んでいる方にこそ、ぜひ読んでほしい作品である。

■もしも大切な恋人が難病になってしまったら何ができるか

 もしも、自分や大切な人が完治する見込みのない難病になってしまったら、どうすればいいのだろう。そんな気持ちを芽生えさせる『10万分の1』(小学館)はピュアラブの名手・宮坂香帆氏による号泣マンガ。どこにでもいる平凡な女子高生・桜木莉乃は10万人に1人の確率で発症する、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患ってしまう。身のまわりのことが徐々にできなくなっていく恐怖を背負う莉乃と全力で彼女を支えようと決心する彼氏・桐谷蓮の恋愛は美しく、切ない。同著の『あかいいと』(小学館)と併せて読み、関連性を楽しむのもよいだろう。果たして、残酷な運命に翻弄された2人の愛は、どんな結末を迎えるのだろうか。

■言葉が心の奥に響く! 人生で悩んだときに読みたい恋愛マンガ

 登場人物たちの言葉が深い『フルーツバスケット』(高屋奈月/白泉社)は、他の恋愛マンガと比べてストーリー設定が一線を画している。主人公の透は両親を亡くし、テント暮らしをしていたが、ひょんなことから、学園の王子・草摩由希の家で暮らすことに。しかし、草摩家には異性に触れると十二支の動物に変身してしまうという秘密があった。呪いに苦しむ草摩家の人々は心に深い闇を抱えているが、透の言動によって少しずつ自分の人生を歩もうとし始める。特に、猫憑きである草摩夾は自らの人生を呪い、絶望しながら生きていたが透の温かさに触れ、希望を持てるようになっていく。奥深い本作は人生に迷ったときにも、手に取ってみてほしい。

■大好きな彼女が壊れていく姿に男泣き!

『最終兵器彼女』(高橋しん/小学館)は、男性の胸にも響く恋愛マンガだ。物語の主人公は清純な交際をしていた、シュウジとちせ。どこにでもいる平凡な高校生カップルの日常は札幌が突然、空爆された日を境に壊れていく。なんと、空爆後のちせは自衛隊によって改造され、“最終兵器”となっていた。背中から羽が生え、空をマッハ2の速度で飛び、とてつもない破壊能力を持つ。そんな変わり果てたちせの姿を目の当たりにしたシュウジは、彼女を見守ることしかできず、ふたりの心はすれ違っていく。本作の設定は一見ギャグ漫画のように見えるかもしれないが、読み進めていくと自然と涙が頬を伝うだろう。

■還暦を迎えたおばあちゃんが主人公の青春マンガ

 恋愛漫画の主人公は10代~30代までであることが多い。しかし、『スミカスミレ』(高梨みつば/集英社)の主人公・如月澄は還暦を迎えたおばあちゃん。祖母や父・母の介護に明け暮れていた澄は気がつけば恋もしないまま、60歳になっていた。そんな澄のもとに現れたのが、黎と名乗る1匹の化け猫。黎は澄の「青春をやりなおしたい」という願いを聞き、彼女を17歳に若返らせる。少女・すみれとなった澄は果たして、どんな青春を歩んでいくのだろうか。本作はファンタジー色が強すぎず、一般的なラブコメとも異なる。「人生のやりなおし」がテーマにもなっているので、ぜひ自分の人生を重ね合わせながら読み進めてみてほしい。

 今回ご紹介した5作は、恋愛漫画が苦手な方にこそ、読んでほしい作品ばかりだ。恋愛漫画はときめきだけではなく、自信のない背中を押してくれたり、明日への活力を与えてくれたりもする。気になった方はぜひ、登場人物たちの必死な姿や心のこもった言葉をチェックしてみてほしい。

文=古川諭香