正月休みに最適! 衣・食・住にズボラな主人公が登場するマンガ3選

マンガ

公開日:2021/1/1

 年末、大掃除が終わって1月1日の元日に朝から晩までゴロゴロするのは至福の時間ですよね。とくに今回の年末年始は帰省を自粛する人が多く、これまで以上に“ズボラ”なお正月を過ごしてしまうかもしれません……。もちろん、ダラダラするのは悪いことではありませんが、正月ボケを引きずったままでいるのは考えものです。

 そんなときは、主人公が自分のズボラさと向き合う物語を読めば、2021年を前向きにスタートできるはず! そこで、“衣・食・住”それぞれにズボラなキャラクターが登場するマンガをご紹介します。

服を選ぶ楽しさを知る『服を着るならこんなふうに』

服を着るならこんなふうに
『服を着るならこんなふうに』(縞野やえ:著、企画協力:MB/KADOKAWA)

 同作の主人公は、ファッションにまったく興味がないまま27歳になった男・佐藤。平日はスーツを着た社畜として全力で働き、土日はパーカーとスウェットでゲーム三昧……ファッションにズボラな日々を送っていました。妹の環に「リアルにおっさん」と罵倒されてもどこ吹く風。そんななか、小学校の同窓会の幹事を任されて同窓会の打ち合わせに向かった佐藤は、友人たちの変貌に衝撃を受けます。昔はファッションのファの字もなかった友人たちが、服を楽しむ大人へと成長していたのです。おしゃれな友人たちに囲まれて居心地の悪さを感じた彼は一念発起。環をアドバイザーに据えて、ファッションの基本を学びはじめます。

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 この『服を着るならこんなふうに』は、メンズファッションバイヤーのMBさんが企画協力として参加していて初心者にはうってつけの一冊。MBさんによる解説コラムも掲載されているので、実践的にファッションが楽しめます。佐藤のように「服を買いに行く服がない」と嘆く服ズボラさんなら、共感しながら読み進められるはず。

食で深まる友情『OLマンガ家の帰宅めし』

OLマンガ家の帰宅めし
『OLマンガ家の帰宅めし』(西つるみ/芳文社)

“料理をしない”OL兼マンガ家の南つる。彼女は、料理が得意な友人・イナちゃんを家に招いて、おいしいものを作ってもらったり、マンガのアシスタントをしてもらったり、と、イナちゃんに甘えっぱなしのズボラマンガ家でした。イナちゃんの優しさには感服しますが、福岡の郷土料理の「がめ煮」や「ローストビーフ」など、イナちゃんの作る料理はどれもおいしそうなので、つるの気持ちもわかります……。

 しかし、あることをきっかけにイナちゃんとつるの関係に亀裂が入り、ふたりは気まずい雰囲気に。イナちゃんの大切さに気づいたつるは、彼女を料理でもてなす決心をするのでした。初めはまったく料理をしなかったつるが、徐々に成長していく姿にもほっこりします。友だちとの食事が楽しくなる一冊。

恋が動き出して部屋が片付く?『カノジョは今日もかたづかない』

カノジョは今日もかたづかない
『カノジョは今日もかたづかない』(加納梨衣/祥伝社)

 80年代を愛する、現代の高校生たちを描いた『スローモーションをもう一度』の作者、加納梨衣先生の大人のラブストーリー。デザイン会社に勤務して、忙しいながらもやりがいを感じていた主人公の俵あいな。職場での彼女はたくさんの仕事を抱えて、服装やメイクにも気を使う“できる女”ですが、自宅ではごみやモノがあふれている汚部屋の住人。そんなあいなとウマが合わない同僚の深川は、彼女よりも早く出社して多くの仕事を終わらせて定時で帰宅、部屋も片付いている要領がいい男性。

 あるとき、彼は「自分はうまくやっている」と自負しているあいなに「ホント要領悪いんスよね 俵さんは」と言い放ち、彼女を傷つけてしまいます。正反対のふたりが少しずつ距離を縮めていく展開に目が離せません。

 また、同作には“片付かない人あるある”が多数登場します。たとえば、部屋を片付けるために掃除用具や片付け本を大量に買ってしまったり、お気に入りのソファが洗濯物置き場になっていたり……。1巻では、深川のおかげでお気に入りのイスの周りだけは片付いたのですが、はたして彼女の部屋が片付く日は来るのか。あいなと深川の関係と同じくらい気になります。

 年末年始は、ズボラマンガを読んで正月ボケから脱却するヒントを探りましょう!

文=とみたまゆり