「次にくるマンガ大賞」の受賞作品は本当に「きた」のか検証してみた

アニメ・マンガ

2016/1/13

 現在、第2回目が開催中の「次にくるマンガ大賞」。昨年末に行われたニコニコ生放送では「Webマンガ部門」の結果発表と共に、前回の「本にして欲しいWebマンガ部門」ランキングTOP3作品はその後本当にきたのか?の検証が、取次大手・日販の協力を得て行われました。


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 同番組にコメンテーターとして出演した日販コミックチームの芝原氏(写真右から2人目)によれば、「きた」コミックの売れ方には以下のような法則があるそうです。

 「きた」コミックの売れ方の法則

 1)発売直後に完売状態に。即重版。
 2)直ぐに売上が落ちない。高止まりする。
 3)2巻以降の発売のタイミングで、1巻の売上がまた跳ねる。
 4)10代、20代の若い層に売れている。(特に女性)

 

 ではこの法則に当てはめて前回受賞作はどうだったのか? まずは第3位の『恋と嘘』を見てみましょう。同作は、マンガアプリ「マンガボックス」で連載開始し、昨年1月に講談社からコミックスがリリースされた作品です。

『恋と嘘(1)』

ムサヲ/講談社

「嘘」は許されない。「恋」はもっと許されない。すこし未来。日本では16歳になると、政府から結婚相手が指名される世の中になっていた。根島由佳吏15歳は、日本の片隅に住む、うだつの上がらない少年。成績もスポーツも中の下。だがしかし、その胸に燃えるような恋心を秘めていた! 恋が許されない世界で、誰かを好きになってしまった少年の運命は‥‥!?

 下記は同作品第1巻の週別売上データ(日販調べ)をグラフにしたもので、左端を発売日としてその後に2つの盛り上がりが見て取れます。これは2巻と3巻の発売日なのですが、それに合わせ1巻の売上が伸びていることがよくわかります。つまり新しいファンが増え続けているということですね。同作のメイン購買層は10~20代の男性だそうです。


 そして気になる第1巻の累計発行部数ですが、昨年12月時点で16万部を突破したとのこと。売れ方を見る限り着実に次にきている感じがうかがえます。

 つづいて第2位の『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』も見てみましょう。同作は、著者ブログ「ウッドブック」で連載開始し、昨年10月にKADOKAWAからコミックエッセイとしてリリースされた作品です。

『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』

鴻池剛/KADOKAWA

【次にくるマンガ大賞】Webマンガ部門 第2位! ! ツイッター上で今いちばん熱い視線をあびる猫漫画がついに書籍化! 書籍化にあたって、WEBにはないぽんたを飼い始めた頃のエピソードを多数描きおろし! ! 自由きままな猫のぽんたと振り回されっぱなしの作者・剛が日夜、繰り広げる狂騒劇! !

 下記のグラフで気になるのは、発売第3週目の急激な落ち込み。これは何かと言うと、要は完売してしまい全国書店で品薄状態になってしまったということですね。一度落ち込んだ後、重版分が入ったことで、さらに売り上げを伸ばしています。すごいぞぽんた! ちなみに同作のメイン購買層は20~30代の女性だそうです。


 そして同作の累計発行部数ですが、昨年末になんと25万部を突破したとの発表があり、それを記念したプロモーション動画も公開されました。やったぜぽんた!


 最後は栄えある第1位に輝いた『ヲタクに恋は難しい』。同作は、「pixiv」に著者自身が投稿、オリジナル作品としてブックマーク数歴代1位になるなど人気となり、昨年4月に一迅社からコミックスがリリースされた作品です。

『ヲタクに恋は難しい(1)』

ふじた/一迅社

隠れ腐女子のOL・成海(なるみ)と、ルックス良く有能だが重度のゲーヲタである宏嵩(ひろたか)とのヲタク同士の不器用な恋愛を描いたラブコメディ。『次にくるマンガ大賞2014』の〝本にして欲しいWebマンガ部門〟第1位、pixiv内オリジナルコミックブックマーク数歴代1位の大人気作品が多数の描き下ろしを加えて待望の書籍化

 同作も、発売初週に爆発的に売れ、3週目には「猫のぽんた」と同様にほぼ完売状況。重版後も売上が落ちず、高止まりしていることがグラフから分かりますね。同作のメイン購買層は20代の女性が圧倒的に多いとのこと。


 注目の累計発行部数は昨年末時点で50万部(!)を越え、さらに同作は、「このマンガがすごい!2016」オンナ編1位にも選出されたため、さらなるブレイクが期待されています。


 ちなみに日販が運営する本の情報サイト「ほんのひきだし」で調査した、「2015年上半期に発売されたコミック第1巻の売上ランキング」でも、「ヲタクに恋は難しい」が2位、「恋と嘘」が3位にランクイン。これはもう完全に「きて」ますね!

 さていかかがだったでしょうか? 進展著しいWebマンガですが、受賞作がコミックス化された後の販売状況をみる限り、冒頭でご紹介した“「きた」コミックの売れ方の法則”にいずれも当てはまっていますよね。

 この結果について、日販・芝原氏は「Webマンガは無数にあり(読者の)選択肢がたくさんあるので、こういった形でランキングにしてあげると手に取りやすくなるのではないでしょうか」と分析。ダ・ヴィンチ関口編集長も「作品を読んでいる方たちが面白いと思ったものを投票しているので、結果がダイレクトに売れ行きにも反映したと思います。口コミでちょっとづつ広がった横の広がりみたいなものが、見える形にしたことで一気に爆発した感じ」とコメントしていました。

 今回のWebマンガ部門で上位入賞した作品も次に続けるのか? 要注目です。

 ⇒今回の結果は「次にくるマンガ大賞」公式サイトにて

 

 また2月4日にはコミックス部門の発表がニコニコ生放送で行われます。Webマンガ部門以上の激戦が繰り広げられたコミックス部門の大賞を獲得するのはどの作品か?

 こちらもぜひチェックしてみてください!


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