「この行動を取るとあなたは自殺する」。100の自殺暗示催眠から始まる『シグナル100』の学園デスゲーム

マンガ・アニメ

2016/3/1

「後催眠暗示(こうさいみんあんじ)」というものをご存知だろうか。

 それは、催眠をかけられた人が、「催眠が解けた後に一定の行動をとってしまう」というタイプの暗示のこと。例を挙げると、「あなたが催眠から覚めた後、私が『今日はいい天気ですね』と言うと、あなたはお辞儀をしてしまいます」というような暗示だ。

 『スーパー・ベーシック 催眠導入』(林貞年/現代書林)によると、お辞儀くらいの行動なら、比較的浅い催眠状態でもさせることが可能だという。さらに深い催眠状態となれば、その人を踊らせたり、幻覚を見せたりもできるそうだ。

 だが、高校が舞台のマンガ『シグナル100』(宮月新:原作、近藤しぐれ:作画/白泉社)で、主人公が所属する2年C組の生徒がかけられる暗示はもっともっと怖い。その暗示とは、「ある行動をとると自殺をしてしまう」という後催眠暗示なのだ。

 しかも、その自殺につながる「ある行動」というのは100種類もある。そして、それが何なのかは、生徒たちには分からない……。自殺暗示を解除する方法は分かっているのだが、それは何と「クラスメイト全員の死を見届けること」なのである。

 そんな生き地獄すぎる状況では、「他人に暴力を振るう」などの「自殺発動の合図」となる行動をとってしまう生徒もいる。その「自殺発動の合図」を巧みに利用して、クラスメイトを殺しにかかる連中も出てくる。ほかの全員が死んだら、自分は助かるのだから……!

 この作品には、血しぶきが飛び散るゴア描写も、生死をかけた心理戦も満載だ。おまけに女のコは可愛くて、ちょいエロな展開もある。しかも「エロいことをした奴は死!!!」というホラーの大切なセオリーも抑えられており、それがこのマンガでは「◯◯した◯◯に手を触れたら自殺」という、大変気の毒な暗示になったりもしているのだ! なお、このエロい自殺暗示は、切なくもゲスの極みな驚きの展開を引き起こすので、ぜひ本書を手にとって確認してみてほしい。

文=古澤誠一郎

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