ゾウで起きた悲劇とサンジの驚きの過去が明らかに! 『ワンピース』81巻

マンガ

公開日:2016/4/14


『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)

 4月4日に、『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)81巻が発売された。昨年末に80巻が発売されてから3ケ月以上待っていただけに、ワンピースファンとしては「やっと! やっとか!」という心境である。81巻の感想を単刀直入に言うと、「うおおお! サンジ! うおおお!」という感じだ。

 サンジといえば、「麦わらの一味」でコックを務め、ルフィ、ゾロに次いで主力の1人である。女好きで、絶対に女は蹴らないという並々ならぬ「騎士道精神」を持つサンジが、なんと73巻から姿を消していたのである。(同じく姿を消していたナミ、チョッパー、ブルック、モモの助、シーザーは80巻で登場)昨年末から「サンジはどうなった!?」と、気になって仕方がなかっただけに、81巻を読んで「うおおお! サンジ! うおおお!」となったわけである。

 これから購入されるワンピースファンの方々のためにネタバラシはしないとして、サンジの身に何が起きたのか推測できるヒントを1つだけ紹介したい。それはサンジの出身地である。24巻にて、サンジは自身の出身地を「北の海(ノースブルー)」と語っている。よくよく考えてみると、これは妙な話である。ワンピースの世界では「北の海(ノースブルー)」「南の海(サウスブルー)」「東の海(イーストブルー)」「西の海(ウエストブルー)」の4つの大海があり、それらを「偉大なる航海(グランドライン)」+「凪の帯(カームベルト)」と「赤い土の大陸(レッドライン)」が直角に交わって分断している。この説明は81巻に詳しい図解があるので、そちらを参照していただきたい。話を戻すと、サンジには「ノースブルー」から「イーストブルー」へと移住した過去があるのである。そのためには「レッドライン」を越えて行かなくてはいけない。「魚人島」にて、海底から「レッドライン」を越えるのに苦労した「麦わらの一味」。サンジがいとも簡単に「レッドライン」を越えられるわけがなく、24巻の出身地に関する会話が見事に伏線になっていたというわけである。

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 ワンピースでは、至るところに張り巡らされた様々な伏線が度々話題を呼んでおり、今回もそのように感じた。私としては「最弱の海」と称される「東の海(イーストブルー)」が、なぜ「最弱」なのか、これまた伏線になっていると密かに思っている。しかし全くもって根拠がないので、これ以上、憶測を文字にするのはやめておこう。なんにせよ、81巻を読みながら私はプルプル震えたのだ。

 ワンピースの単行本で楽しみなコーナーといえば、「SBS質問コーナー」だ。とんでもない質問を送りつけてくる読者たちに尾田先生が困惑する(半分嬉しがっている)おなじみのコーナーだ。今回も勝手に「SBS」が始まり、あのキャラクターたちの誕生日が続々と決まり、質問が解決したのかよく分からないまま、どんどん進んでいく。さて、その中で非常に興味深い調査結果を送ってきた読者がいる。なんと1ケ月半かけて、1巻から80巻までの「麦わらの一味」のそれぞれのキャラクターのツッコミ回数を調べてきたのだ。さすがの尾田先生も「ヒマかキミは!!!」とツッコんだほどだ。気になる結果は…もちろん1位はあのお方である。名前をわざわざ書くまでもない。では、2位は誰か。意外にもナミなのだ。巨乳で可憐なナミさんがそんなにツッコんでいたとは…。この調査結果を提出した「P.N.尾田先生は巨乳好き」さんに多大なる感謝を示したい。気になる順位とツッコミ回数は81巻をチェック!

 恥ずかしながら、私はこの原稿を書きながら次回発売の82巻が気になってしょうがない。貧乏ゆすりをしている有り様だ。それくらいワクワクさせる内容だった。この記事を読んでくださった方、これから81巻を購入しようという方にぜひ言いたい。

 半身浴は健康にいいんだってね! 81巻!! 始まるよーっ!!

文=いのうえゆきひろ