ファンが育てる、少年ハリウッド公式アイドル「ぜんハリ」インタビュー「環境が変わっても、僕たち5人がアイドルであることには変わりません」【前編】

芸能

2016/5/20

 作家・橋口いくよ氏の小説を発端に、マンガ、アニメ、リアルアイドルの縦横無尽な展開で、男性アイドルグループの誕生から成長を追いかけ続ける『少年ハリウッドプロジェクト』をご存じだろうか。現在までに、小説・マンガの出版はもちろん、アニメは2期にわたって放送され、プロジェクトから生まれた公式アイドル『ZEN THE HOLLYWOOD』の最新7thシングル『ビーバイブレーション』はオリコンウィークリー4位を獲得した。

 そして、公式アイドルZEN THE HOLLYWOODは、この春、『全日本愛$劇団 ZEN THE HOLLYWOOD』(ぜんにっぽんあいどるげんきだん ぜんざはりうっど。以下、ぜんハリ)に生まれ変わった。経緯については、4月26日の公演でぜんハリメンバーからファンへ直接「意思表明」が行われた。その模様は公式チャンネルでアップされている。

僕たちは変わらない。このメンバーでがんばっていく

 7月10日のCLUB CITTA’から先の予定が、現時点では未定だと発表されたぜんハリ。環境は激変している。5月22日のドラマ&ライブ公演にむけて稽古中のスタジオを訪ね、初期メンバーの皇坂明希(こうさか・あき)氏、横山善之(よこやま・よしゆき)氏に、現在の心境を聞いた。

――8月以降の活動が未定という今の状況について、まずは現在のお気持ちを聞かせください。

横山:僕たちがやらなきゃいけないことは変わらないと思っています。今までも、僕はぜんハリだけをがんばりたいと思っていたので、環境が変わってもその気持ちは変わりません。

皇坂:最初はびっくりしたんですけれど、よっこ(横山さんの愛称)と同じで、自分たちでがんばっていこうという気持ちは逆に強まりました。変わるっていうことは悪いことばかりじゃなくて、今までできなかったこともできるようになるんじゃないかなと。今のメンバーだからできることがたくさんあるので、これからもみんなといろんなことをやっていけたらなと思っています。

――変化の中で、グループの絆はむしろ強くなっているんですね。今までの活動のなかで、印象に残っていることは何ですか?

皇坂:ぜんぶが濃かったんですけれど……すごく個人的なことを言うと、いまだにメンバーになじめないんです。(一同爆笑)よそよそしくなってしまったり、すぐ泣いてしまったり。それが今も大変です(苦笑)

横山:反省会の時とかね。ちょっとセリフを間違えただけで泣くから。もうみんな慣れて、うろたえなくなりました(笑) 

皇坂:……言葉で傷つくことが多かったので、どうでもいいことを言うときは仮面を被ってさらっと言えるんですけれど、心からの言葉を人に言うときに、なんでもないことでも、こんなことを言っていいのかなとか、傷つけてしまったら、とか考えてしまってすぐ泣いちゃうんです。だいぶ慣れてきてはいるんですけれど……(少し涙ぐむ)

横山:それが皇子(おうじ:皇坂さんの愛称)だってみんな受け入れてる。そうやってお互いに慣れていったんだと思います。僕も極度の人見知りで、最初は仲いいフリとかしちゃってました。

皇坂:3年前、オーディションに受かって候補生だったころは、どれくらい続くかもわからなくて、みんなうわべだけの付き合いからはじまったと思うんです。

横山:そう。僕も慣れるとたくさん話すんです。ぜんハリでは気がついたら自然にそうなっていました。

皇坂:長く一緒にいればいるほど、気持ち良い所だけで付き合うだけじゃだめで。相手の全部を受け入れないと続いていかないし、みんながそれぞれお互いを受け入れて、今のぜんハリになったんです。応援してくださっているファンのみなさんとの関係も同じで、この前の「意思表明」(動画参照)もそうですけれど、ダメなところもずいぶん見せてしまっていて、それでも支えていただいていると思います。感情を出すのが下手だった自分が、メンバーと一生に勇気を出して気持ちを伝えた時、正直になった時、たくさんの方が受け止めて下さって、こんなにありがたいことはないです。そんな心強い皆さんと一緒に前に進めることは本当に奇跡みたいなことだなって。

ステージから、後ろの客席まで見えている

――個性的なメンバーが、それぞれを受け入れて、だんだん仲間になり、その姿をファンのみなさんも共有しているんですね。

皇坂:ほかにも、印象に残っている楽しかったことはいっぱいあるんですけど、どんどん上書きされていくので……。

横山:皇子が楽しそうなときっていうと、楽屋とかスタジオで、ほかのメンバーが乳首見せたりしてバカなことやっていると、皇子が急にすごく笑い出して、ほんとに楽しそうにしてるよね。皇子こんなに笑うんだって思った。

皇坂:たしかに。楽屋でもステージでも、ぜんハリってすごくバカなことをたくさんしていて、ほかのメンバーが自分ではやらないような、考えもつかないようなバカなことをしているのを見ていると、笑ってしまいます。たまにステージでも、楽しくて笑いが止まらなくなってしまうことがあって(笑)

横山:すごい笑ってるときあるよねー

皇坂:ぜんハリに出会う前は、どちらかというとそういうのを冷めた目で見ていたほうだと思うんですけれど、変わりました。

横山:僕が印象に残っているのは、オーディションです。それまでもオーディションは受けていたけれど、落ちて自信がなくなっていたので、このプロジェクトに合格したことで、必要としてくれる場所があるんだ、と思ったことがまず印象的です。それから、ずっとぜんハリで目指していた中野サンプラザでライブをやらせてもらったことと、そのとき、ファンの方たちが振ってくれていたペンライトの光景が、今もずっと忘れられません。

皇坂:あれはうれしかったね。

横山:ステージから、お客さんって、表情までぜんぜん見えるんですよ。よく来てくれている人はいるな、ってわかるし、初めての人も、この人は初めてだなと思うし、後ろのほうまでちゃんと見えるんです。それがうれしいし、その光景を見るために、みなさんに会うために練習をがんばってます。会いにきてください会いにきてくださいってあんまり言うと、宣伝なのかなって思われがちなんですけど、本当は、メンバーがみなさんといる時間が好きっていうのがほんと大きいんです。ライブがみなさんと会える場所なので、どうしても「会いたい!」ってぐいぐいいっちゃいがちで。モテない男みたいでカッコ悪いんですけど、あとであの時気持ちを伝えておかなきゃって思ったら遅いので、伝えています。みなさんと会えるあの空間は、なんとしてでも守り続けたいです。

取材・文=波多野公美

【後編はこちら】ファンのみんなと、もっと会える場所を作りたい