登録しているのはどんな人? いま大注目の“オタ婚”に成功した2組の夫婦×オタク婚活サイト社長のホンネ座談会!【後編】

恋愛・結婚

更新日:2016/9/23

 いつか出会える運命の人を待つ時代は終わり、仲人、結婚相談所、SNS、アプリまで、婚活のアプローチが百花繚乱である。なかでも、気になるのがオタク婚活。登録しているのは男女ともに、なにかしらの趣味を持つ「オタク」で、趣味について詳細に記入したプロフィールを公開して婚活をするのだという。最初から、お互いのコアな趣味を理解して交際がスタートできるのだから、オタクにはもってこいなのでは!? というわけで、そんなオタク婚活を成功させ、幸せな結婚をした二人の女性漫画家と、二人が利用したというオタク婚活サイト「アエルネ」代表取締役社長に、オタク婚活について、じっくり語っていただきました。前後編でお届けします。

○後編からの座談会参加者○

水兵ききさん(以下、水兵):漫画家。腐男子。「アエルネ」で遊佐いつかさんと出会い結婚。現在一児の父。出会いから出産までのドキュメントは『恋愛すっとばし婚 恋愛経験ゼロのオタクが結婚にこぎつけるまで』(遊佐いつか/KADOKAWA)にて。『蓮堂博士が『H』に興味もった本当の理由』がモバMAN(小学館)で連載中。WEB単行本第2巻が10月に発売。ツイッターアカウントは@suihei01

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アルパカ子さんの夫さん(以下、パカ夫):ゲーム会社勤務。「アエルラ」を利用後、「アエルネ」でパカ子さんと出会い結婚。二人のなれそめは現在連載中のピクシブエッセイ「オタクだけの婚活サイトで運命の人を見つけました」にて公開中。

 

 前編に続いて、後編からはそれぞれのパートナーにもご参加いただいて、まもなく1歳になる娘さんもご一緒の遊佐いつかさんご夫婦と、アルパカ子さんご夫婦、「アエルネ」社長の長谷川剛さんの座談会をお届けします!

オタク婚活、登録しているのはどんな人?

――どれくらいのオタク趣味なら、オタク婚活サイト「アエルネ」に登録してもOKなんでしょうか。

パカ子 婚活しているとき、昔すごくその趣味や作品が好きだったけれど、今は仕事がいそがしくてやる時間がないっていう男性は多かったですね。

長谷川 今はライトだという方も、オタク趣味に理解があればぜひ登録してほしいですね。

パカ子 プロフィールのチェック項目に、オタク趣味に理解があればいいとか、一緒にいろいろ行きたい、などがあって、参考になりました。たとえば、声優さんとかアイドルオタクの方で、「彼女と一緒に全国のイベントをまわりたいから登録している」という方もいて。私はそれだと難かしかったけれど、そういうことを一緒に楽しみたい人にはいいですよね。

長谷川 そうですね。ディープな方も、ライトな方も、相手に求めることが一致するのが大事です。うちはオタク限定としていますが、何を持ってオタクとするのかは定義していなくて、好きなものがあればオタクなのかなと思っているので、さまざまな方が登録されているんですよね。こちらがこの人はすごいオタクだなと思っていても、本人はオタクじゃないと言う方もいるので、ご本人次第なんです。

――オタク婚活ならではの女性の意見として、相手がにわかファンだと引くという話も聞くのですが、それは男性も同じでしょうか。男性から見てオタク婚活はいかがでしたか?

水兵 女性にオタクっぽさは求めていなかったので、特に気にならなかったですね。自分のオタクな趣味を受け入れてくれる女性がいるかな、と思ってはじめたので。そこが重要でした。

パカ夫 僕は、この人(アルパカ子さん)のプロフィールを見て、おかしな人だなと思ってメールしました(笑)。基本は時間とお金の使い方と、楽しみ方だなと思うんですよ。何が好きかよりも、それをどう楽しんでいるか。僕は、自分で自分の楽しみたいことを楽しんでいる、というのが重要だったんですよね。彼女のプロフィールを見たら、この作品のここが好きだとか、これが好きでほかの作品も観に行ってその作品も好きになったとか細かく書いてあって。どんどん自分で探求して楽しんでいるところがおもしろそうだな、と思って声をかけました。

――自分の趣味を認めてくれて、相手の趣味も尊重して、というのが男性のスタンスなんですね。

パカ夫 たぶん、趣味以外もそうふうになると思うんです。たとえば結婚式をするかしないか、というようなことも、お互いを尊重して話ができる相手なのかどうかは、プロフィールがそれなりに書いてあれば、見えるんじゃないかと思いましたね。

パカ子 そういう意味では普通の婚活と同じで、寛容さがある相手を求めているんじゃないかと思います。

パカ夫 うちはそうだったけれど、一体感を求めている人もいるんじゃないかな。同じゲームを一緒にやりたいとか。僕が婚活していたときならモンハンとか、今ならポケモンGOとか。

遊佐 私はいま独身だったら、一緒にゲームをしたいタイプです(笑)。

――詳細なプロフィールから、たくさんのことが伝わるんですね。

長谷川 スタート当時、先ほども話に出た一緒に仕事をしているオタク社員の女性が婚活をしていたんです。彼女がネット婚活でいろいろなところを使った結果、ダメ出しをして「これなら私が作る」と自分の要望をつめこんだのが「アエルネ」の初期のかたちでした。ほかの婚活では、年収とか年齢とか上っ面なことしかわからないから、もっとその人の人となりを知る、自己表現ができるシステムにしたいと。

パカ子 プロフィール写真がコスプレの方もいらっしゃいますよね。

遊佐 私のときはまだ絵が見られるシステムはなかったんですが、今は見られますよね。いま婚活していたら、すごく見ていたと思います。

オタク婚活、成功の理由は?

――最後に、みなさんに、ご自身のオタク婚活が成功した理由と、読者へのアドバイスをお願いいたします。

パカ子 私は人形が好きで、希望していたのは、家に100体くらいある人形を勝手に捨てたりせず、許してくれる人だったんです。なので、それさえ許してくれれば、それ以外の条件がはずれていても気にせず、相手の趣味も度外視で、とにかく話していい人がいたら、というくらいの気持ちでいました。それで、その人がどういう人かを知っていくことができたので、あまり切りすぎなかったのが良かったのかなと思います。30歳を過ぎて登録したので、メールもそこまで多くなかったせいもあると思いますが。婚活と聞くとすごくハードルが高く感じて、何を話したら良いのかわからないから尻込みしてしまう人もいると思うけれど、オタク婚活は、共通の話題もあるし、普通の婚活よりは、ハードルが低いかなと思います。最初の一歩として、オタク婚活をやってみるのはいいんじゃないかと思います。

パカ夫 さほどのギャップなく日常にしていけるか、というのを基準にしたのがよかったのかなと思います。プロフィールも好感が持てたし、一週間おきのメールの頻度も、僕のペースにも合っていた。声をかけてみて良かったなと思いました。つきあえば、見えないギャップはあるはずなので、お互いにちょっとの無理はしたほうがいいと思うんですけれど、目標を高くというというよりも、いかに自分がこうしたいという日常に沿うか、自分がぶっちゃけそれをやっていけるのか、を基準にしていました。アドバイスとしては、なにもやらないと確率は上がらないので、やっぱりまずはやってみるのが大事かなと思います。結婚していない人は、考えすぎちゃう人が多いんじゃないかなと思うんです。僕は最初に別のSNSをやって、そのあと「アエルラ」を少しやってから「アエルネ」だったのですが、やっぱり考えるだけでなく、やってみないとわからないことがありました。

遊佐 私が婚活に成功した秘訣はたぶん……25歳という若さだったと思います(笑)。30代だったら売れ残っていたと思うんです。それくらいスペックが低かったので。なので、女性は、もしスペックが低くても、年収が低くても、若さがあればなんとかなります!(笑)

一同 爆笑

パカ子 たしかに、若さも含めて、ネット婚活は最初に「条件」が来るから、自分の武器が何かを明確にするのは大事ですよね。

パカ夫 いまが一番若い(ぼそりと)。

遊佐 そう、いつやるの? 今でしょ!って。 ちょっと古かった~(笑)。

一同 爆笑

遊佐 それはそれとして、オタクな人って、消極的な人が多いと思うんです。特に私みたいな、マンガや同人誌ばっかり書いていて、趣味が優先で飲み会とかも参加しないような人にとって、オタク婚活は、そういう人ばかりが集まっているわけだから、いいんじゃないかなと思います。「アエルネ」のやりとりは家でできますし。

水兵 さっきも言いましたけれど、自分を受け入れてくれる人を探していたので、すごくいい人にめぐり会えたなと思っています。趣味も、腐男子を受け入れてくれるというか……腐女子と腐男子で、いい感じにやっています(笑)。なにかアドバイスするなら、家にいるだけでは出会いのチャンスがないので、まずは一歩踏み出して、表に出ることが大事なんじゃないかなと思います。

長谷川 なんだか、みなさんに、うちに登録しろとすごく薦めていただいて、帰りにおみやげでも渡さなくっちゃなーって思っています(笑)。オタク婚活パーティから、オタク婚活サイトにシフトしてやらせていただいて、需要があるのかな、ということは見えているので、これからも、おもしろいことをみなさんに提供したいですね。今回、実際に「アエルネ」でご結婚された二組にお会いできて、またがんばらなくちゃなーと思いました。あと最後に一つ残念なお知らせが……遊佐さんと水兵さんのお子さん、10月3日生まれですよね?

遊佐水兵 はい、そうです。

長谷川 ……僕と一緒なんですよ(笑)。

一同 爆笑

遊佐 ええー! うれしい!(笑)。

長谷川 僕たちがはじめたことで、新しい命も授かって、感無量です。「アエルラ」も「アエルネ」も出会いの場所なので、相手が見つかれば卒業されるから、成婚報告などはあまり聞く機会がないんです。たまにオフ会で、ご結婚されたという方にお会いすることはあるんですが、お子さんまでというのは今回はじめてでした。これからも、こんなふうにみなさんに幸せになってもらえるようなサービスを提供したいと思います。今回、読者の方へのプレゼントを用意したので、ぜひこの機会に「アエルラ」「アエルネ」を試してみてください。

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取材・文=波多野公美

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