“ひとり暮らし女子あるある”マンガから「寂しさを紛らわす意外な方法」を検証!

マンガ・アニメ

2017/3/11

 独身女がひとりで暮らしていると、正直どうしようもなく寂しいときだってある。テレビを見て大笑いしても、ひとり。ちょっと奮発して出前をとっても、ひとり……。

 ちょっとセンチメンタルな気分になったときは、自分と同じようなひとり暮らし女子の生活をのぞき見て、励まされたり、共感したりするのがいいかもしれない。とてつもなく寂しい夜に、ぜひ手にとってほしい作品がある。

ひとり暮らし女子の先輩の熱意に励まされる

『ひとりぐらしも神レベル』
(カマタミワ/KADOKAWA)

 カマタミワさんの『ひとりぐらしも神レベル』は、著者の自由気ままなひとり暮らしライフを描いたエッセイ漫画だ。

 ひとり暮らし歴はすでに19年と、もはやベテランの域に達しているカマタさんの暮らしぶりを見ていると「ひとり暮らしにはまだ、こんなにたくさんの可能性があるんだ……!」と気持ちが上向きになってくる。

 たとえば驚くべきはカマタさんが持つ「ひとり遊び」に対する熱意。「ひとり遊びをするときは準備が大事(p.67)」というカマタさんは、いつも自分が楽しめるようなひとり遊びの企画を脳内会議で立てているのだという。そして、このひとり遊び企画が、つい真似したくなるくらいおもしろそうなのだ。

 たとえば、「子どもの頃絵本で見てヨダレが出たものを作ってみる(p.67)」「マンガや映画で見てカッコイイ!!と思ったことをやってみる(p.68)」というのは、想像しただけでワクワクしてくる。

©イカマタミワ/KADOKAWA

 よく考えてみると、ひとりきりでも楽しめる遊びはたくさんある。というより、ひとりでできないことってそんなに多くないのかもしれない。寂しくなったら、カマタさんを見習って「ひとり遊び企画の脳内会議」を開催しようと思う。

ダイエットなんて知らない! 寂しさは「食」でごまかす

『真夜中ごはん』
(イシヤマアズサ/宙出版)

 また、寂しいときこそ「食」に走るというのも正しい選択のひとつだ。ただ、豪華なものを食べると「こんないいもの食べてるのにひとり……」と余計寂しさが加速するので、ちょっとひと手間かけたくらいのおいしいメニューを自作するのがいい。

 そんなとき参考になるのが、イシヤマアズサさんのコミックエッセイ『真夜中ごはん』。著者のイシヤマさんは、妹さんとふたり暮らしだが、活動時間がかなりズレているため、仕事から帰って夜食を食べるときはもっぱらひとりだ。

©イシヤマアズサ/宙出版

 イシヤマさんが本書で紹介しているのは、短い時間でサッと作れるのに多幸感にあふれるレシピばかり。スーパーの惣菜のクリームコロッケと食パンを使った「クリームコロッケサンド」(p.13)や、あまったひき肉やキャベツなど冷蔵庫の残りものだけでできる「たまごとミンチとキャベツとケチャップ丼」(p.46)など、イラストを見ているだけでよだれが出てきそうだ。

©イシヤマアズサ/宙出版

 不思議なことに、寂しさで気持ちが沈んでいるときも、おいしいものでお腹を満たせば自然と前向きになっていることが多い。もしかしたら、心は胃とつながっているのかもしれない。

とにかく落ちるところまで落ちてみよう

『ひとり暮らしのOLを描きました(ゼノンコミックス)』(黒川依/徳間書店)

 そして最後にショック療法的な作品をひとつ。黒川依さんの『ひとり暮らしのOLを描きました』は、主人公の孤独に共感して、落ちるところまで落ちることができる漫画だ。

 薄暗い部屋でひとり暮らしをしている主人公の生活は、とにかくいつもどこか切ない。でもその物悲しさに痛いほど共感してしまう。

 最新4巻のなかでも「いまが昼か夜かわからないでいるひとり暮らしOL(87日目)」が散らかった部屋でゴロゴロしていたり、「深夜に何もしないでただ起きているひとり暮らしOL(105日目)」がベッドの上でボーッとしていたり、まるで自分の生活を垣間見ているようなエピソードが満載だ。

© 黒川依・pickles the flog/NSP 2015

© 黒川依・pickles the flog/NSP 2015

 主人公のちょっと暗い日常や生気のない目を見ていると「わかる……、わかる……、わかる……(泣)」と共感の嵐が巻き起こり、自分のなかの寂しさもどんどん加速してしまう。でも落ちるところまで落ちればあとはもう浮上するだけ。逆転の発想だが、寂しいときにあえてこの作品を手に取ると、反動ですごく明るくなっている可能性もなくはないだろう。

 ひとり暮らしは、誰にも束縛されない自由さがあるし、普段は楽しいことの方が圧倒的に多い。それでもたまに、どうしようもない寂しさが襲ってくるときがある。そんなとき、同じようなひとり暮らし女子の生活をのぞき見ることで、孤独に打ち勝つヒントが見つかるかもしれない。

文=近藤世菜