「なんで蒼川愛ちゃんを選んだの?」バチェラーが当時の心境から恋愛のお悩みまでを回答!「その恋はビジネス的にアウト」出版イベントレポ

恋愛・結婚

2017/8/19


 25人の女性が1人の男性を取り合いバトルする恋愛リアリティ番組「The Bachelor」。225カ国以上で放送され国際的な人気を誇る番組が、とうとう今年の2月正式なローカル版「バチェラージャパン」として日本に上陸した。

 記念すべき初代バチェラーに選ばれたのは、久保裕丈さん。東京大学院を卒業し外資系コンサルに入社、その後ファッション通販サイトを立ち上げ売却。現在は複数の企業で顧問をする青年実業家だ。もちろん、イケメンだ。正直なぜその歳まで結婚していなかったのか不思議なくらい、お相手には困らなそうなスペックである。

 しかし、特筆すべきは、そんなわかりやすいスペックではない。彼の女性に対する、完璧な立ち振る舞いである。女性のリアルな恋愛バトルと同じくらい、ネットでは久保さんのスマートな対応が話題になっていた。あの構図で視聴者に反感を抱かせないどころか、好感をもたせてしまう久保さんにはあっぱれである。

 前置きが大変長くなったが、そんな久保さんの恋愛メソッドを、久保さん自身がビジネスの論理におきかえて解説する書籍「その恋はビジネス的にアウト」(小学館)が出版された。今回はその出版記念イベントの模様をお送りする。

収録当時は体力的にキツかった?


 会場には立ち見の人も溢れるほど、たくさんの観客が集合。リアルの久保さんに「格好いい〜!」の声が各所であがる。驚いたのは、女性のみならず男性もけっこう多かったことだ。

 MCはバチェラー好きの芸人、ニューヨークの屋敷裕政さん。

屋敷裕政(以下、屋敷) 僕の周りでは男芸人もけっこう見てましたよ。相方にも勧めたらすぐに番組配信してるAmazonPrime 加入してましたからね。男性の方はわかると思うんですけど、第1話見たときに全員久保さんのこと嫌いになるんですよ。イケメンでお金持ちで「なんやねんこいつ」って思う。でも、見ているうちにどんどん久保さんのこと好きになっていくんですよ。正直途中からは女性よりも久保さんのこと応援してましたからね。毎回女性を落とさなければいけないし、デートも考えなきゃいけないし、男性が一番しんどいなって思ったんですけど。そこんとこどうだったんですか?

久保裕丈(以下、久保) やっぱり体力的なしんどさっていうのはありましたよ。基本的に朝から晩までデートですからね(笑)。

屋敷 でも、一切だるそうな姿とかは見せないじゃないですか。

久保 やっぱり、デートしてるときは楽しいですからね。ただ、やっぱり体力的にはまあ、きつい。まず気温差がキツかったんですよ。最初に行った北海道の気温が深夜だとマイナス20度くらい。その次に行ったのが大体35度くらいのタイ(笑)。女性といるときはあまり感じないけど、ホテルで一人になったりすると、疲れたなあって思います。ちなみにプーケットに泊まったときとかは、シャワールームとベッドルームが4部屋ずつくらいあるんですよ。そんな部屋に一人。だから夜はめちゃくちゃ寂しいですよ。

屋敷 昼間はデートで楽しいのに、夜はいきなり一人。気温差以外にもそんな激しいギャップがあったんですね。

ビジネスの知識やノウハウを恋愛に応用した一冊


屋敷 今回の書籍を出版したきっかけは?

久保 バチェラーが放送されるようになってから、「なんであんな立ち振る舞いができるのか?」とか「どうやったらああいう風に女性と楽しく会話ができるのか?」など聞かれることが多かったんですね。そこで改めて「自分の考えのベースになってるものってなんだろう」って考えてみたら、ビジネスで培ってきた知識とかノウハウだなあと思い立ったんです。そこで、ビジネスのフレームワークって恋愛に応用できるんじゃないかと気づき、8つのメソッドを恋愛に当てはめたらこういう風に考えられますよ、という内容になりました。

屋敷 ビジネス的なアプローチで考えたら「その男は無しやぞ」みたいに考えられるってことですよね。でも正直、恋愛って「でも、好きなものは好きやねん」みたいな割り切れない部分もあるじゃないですか。

久保 もちろんそうです。感情は大事ですよ。ただ、感情だけで突っ走ってしまうと判断を誤るときもある。だから、ミックスがいいですよね。感情もあるよというのは承知しながらも、書籍内の恋愛相談などには客観的な見方を伝えたつもりです。

AV男優のしみけんさん、久保さんに薔薇をもらう


 書籍紹介のあとには、久保さんへの恋愛相談会。質問が採用された人は特別に久保さんから薔薇をもらうローズセレモニーを体験することができる。

 「社会人の彼氏に対して学生の私ができることは?」や「久保さんが魅力的になるためにしている努力はなんですか?」など質問の手はたくさん上がります。真剣に考えながら答える久保さんの姿は、番組で見ていた通りだった。

 「どんな男性が選ぶのがオススメですか」という質問にはこのように答えていた。

久保 やっぱり、自分の価値観を棚卸しして、優先順位をつけていくことが大切ですね。イケメンがいいと思って探していても、実は突き詰めて考えてみると、自分が欲しいものは「安定」だったりする。100点満点の人なんていないので、自分がどこを優先していて、どこの妥協ラインを下回ったら許せないってことは知っておくべきだと思います。

屋敷 久保さんが優先していたことは?

久保 ポジティブな人が好きですね。何か大変なことがあっても愚痴を言わない人が好きなんですよ。あとはすごい正直な話、見た目もすごく大事。自分の好みの人と付き合いたい。

 すでに二代目バチェラーが決定した後ということもあり、「これじゃあただの薔薇あげるおじさんだ(笑)」など苦笑しながらも会場は大盛り上がり。そんな中、まっすぐに手をあげる男性の姿が。

屋敷 あ、じゃあ、男性の……あ、嘘でしょ。指して損した(笑)

AV男優のしみけんさん(以下、しみけん) 清水と申します。職業は立ち仕事です。

久保・屋敷・会場 (笑)

しみけん マンネリ化しているカップルの男性に向けて、彼女をキュンとさせる言葉を三つほど教えてください。

久保 三つは多いな……(笑)。マンネリ化しているってことは、会話自体もマンネリ化してるんでしょうね。キュンとするワードというよりは、「好きだよ」って言葉も、言うときのニュアンスやシチュエーションを変えるだけでもいい。あとは、普段絶対言わないようなことを言ってみるのもいいですね。最後は、そうだなあ、自分の魅力を磨いてみるっていうのはいかがでしょうか。一段格好いい男になってみる。彼女が見直しちゃうようなチェンジをしてみる、とか。

司会 では、そろそろお時間も迫っているので、薔薇をお渡しいただいて……


ローズセレモニーのシャッター音は、このときが最大風速であった。

「どうしてモリモリを振っちゃったの?」


最後の質問は、会場の端っこに座っていたお子さんから。

「どうしてモリモリを振っちゃったんですか?」

 あまりにもど直球な質問に、会場は大爆笑。屋敷さんからは「どの芸人でも聞けませんわ、聞いてくれてありがとな」、久保さんからは「無邪気って怖い」の声。ピュアで率直な疑問に、久保さんはこう答えた。

久保 色々あるんですよ。最後はどっちに転んでもおかしくなかったんです。結婚を前提にした恋人探しとなると家族関係っていうのもすごく大事なんだなっていうのも知りましたしね。モリモリこと森田さんのご家族はすごく素敵でした。こんな家族と一緒になれたらなとも思いました。ただ、一人の女性として森田さんと蒼川さんを比べたときに、蒼川さんへの想いの方がちょっとだけ大きかったんですよ。いつそれに気づいたかというと、ホテルで一人でいたときなんですよね。

屋敷 なるほど。

久保 最後のローズセレモニーの前に、海沿いのホテルの部屋で月を眺めながら、「月が綺麗だね」ってどっちに言いたいかなと思って浮かんできたのが蒼川さんだったんです。最後は減点法とかではなくて、ギリギリまで悩んでふっと胸に浮かんできた相手を選んだんです。インスピレーションというか。

屋敷 直感とか感覚ですね。この本と正反対のこと言ってるじゃないですか(笑)

久保 最後の最後で説得力がなかったですね(笑)。

 イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。最後の最後はインスピレーションが鍵となるものの、そこに至るまでの道筋において、「その恋はビジネス的にアウト」(小学館)で紹介されているビジネスメソッドは十分に活用できそうだ。

 恋愛に悩んでいる人には解決の一助に、バチェラーマニアにはバチェラーの過去配信分を見返す際の参考書に。久保さんの魅力がぎゅっと詰まった一冊である。

取材・文=園田菜々