朴璐美「あえて“痛み”を受けにきていただきたい」 傑作心理劇『死と乙女』チケット販売がスタート!
公開日:2018/6/16



日本の演劇シーンの中で異才を放つ演出家・東憲司とジャンルに囚われず活動し続ける朴璐美は、これまで三度のタッグを組んできた。その2人が挑む4度目の舞台『死と乙女』が、2018年7月26日(木)から上演を開始。6月16日(土)10時からチケットの一般販売がスタートする。
『死と乙女』は、チリ国籍の作家アリエル・ドーフマンによる「抵抗三部作」の1作。ローレンスオリビエ賞(最優秀戯曲賞)やトニー賞(主演女優賞、グレン・クローズ)を受賞した作品で、1994年にはロマン・ポランスキー監督によって映画化された。
今回の舞台では、東と朴が4度目のタッグを組んだ上、青年座・山路和弘と文学座・石橋徹郎を招いて傑作心理劇に挑戦。演劇の猛者たちが限界を超えたバトルを繰り広げる、挑戦的意欲作になるだろう。
舞台の主催・企画製作は、朴璐美がプロデュースする舞台制作チーム「LAL STORY」が担当。同公演がLAL STORYとしてストレートプレイの旗揚げ公演となる。
やった側は忘れる、やられた側は忘れない、そしてそれを見ていた者は忘れたい、三者三様の三人芝居です。忘れてはいけない、真実を見つめなければならない、という重いテーマの作品ですが、お客様にはあえて“痛み”を受けにきていただきたい。痛みを受けたうえで、大切なものは何か、考えていただくきっかけになるお芝居を目指しています朴璐美
演出を担当する東は、骨太で猥雑な群像劇を得意とする作家。3人の演者の緊迫した台詞の応酬からなる、密室劇の様相を帯びた心理サスペンス劇を描き出す。
演劇ファンはもちろんそうでない人も楽しめる公演を期待して待とう。
<舞台「死と乙女」ストーリー>
独裁政権が崩壊し、新政府が正常を取り繕っている某国。ポリーナ(朴璐美)は、かつて学生運動に加わり、治安警察により誘拐・監禁され、その時の事がトラウマとなり過去から脱却出来ずにいる。新政府よりキャリアを約束されようとしているポリーナの夫・ジェラルド(石橋徹郎)でさえ、妻の汚された肉体と精神を癒すことが出来ない。
ある夜、車がパンクし立ち往生していたジェラルドは、通りがかりの一人の医師・ロベルト(山路和弘)に助けられ、彼を家に招きいれる。ポリーナはロベルトの声に戦慄した。その声こそ、シューベルトの弦楽四重奏曲『死と乙女』をかけながら何度も拷問・恥辱した男の声だと…ポリーナの復讐心が燃え上がる。
――あなた、あの男をレイプして――
忌まわしい過去を自ら裁こうとするポリーナ、自身ではないと身の潔白を主張するロベルト、妻の思い込みだと暴走を諌めようとするジェラルド。
銃口を向ける妻は正気なのか。過去を明かす医師の言葉は本当なのか。食い違う3人の主張。何が真実で、何が嘘なのか。駆け引きの果てに見えるそれぞれの正義とは。シューベルトの『死と乙女』の調べに乗せ、過去との闘いが始まる。

■舞台「死と乙女」
公演期間:2018年7月26日(木)~8月5日(日)
会場:サンモールスタジオ
作:アリエル・ドーフマン
翻訳:芦沢みどり
演出:東憲司(劇団桟敷童子)
出演:石橋徹郎/朴璐美/山路和弘
◆「死と乙女」公式サイト:http://www.shi-to-otome.com/
■チケット料金(税込・全席指定)
前売券:4,800円
プレビュー割:3,800円 ※7月26日(木)、7月27日(金)のみ
当日券:5,300円
U-20割:3,800円(20歳以下/年齢確認有り)
※掲載内容は変更になる場合があります。