「温泉むすめ」Adhara、ULTRA-PRISMによる新曲や朗読でダークな世界観を体現
アニメ 公開日：2019/6/13
温泉をモチーフとした地域活性クロスメディアプロジェクト「温泉むすめ」内のグループ・Adharaが初の単独ライブイベントを5月26日（日）、東京都・カラオケパセラ AKIBAマルチエンターテインメントで開催。「Adhara 1st Live ～SEIRIOS～」と題されたこの公演の内、ダ・ヴィンチニュースでは2部の様子をお送りする。
Adharaは「温泉むすめ」のメイングループ・SPRiNGSのライバル的な存在で、この日は7人のメンバーの内、黒川姫楽役の田中美海さん、乳頭和役の三上枝織さん、白骨朋依役の新田ひよりさん、こんぴら桃萌役の吉田有里さん、湯の川聖羅役の野口瑠璃子さんが出演。ゴシック色の強いグループらしく、公演本編ではダークな世界観の物語を朗読とライブで綴っていった。
シルエット状態の5キャラクターが物語の開幕を告げると、紫と黒のドレスをまとった5人はULTRA-PRISMの2人によって作詞曲された新曲「星に集いし乙女の物語―プロローグ―」を早速披露。舞踏会を思わせるゆったりとしたダンスと共にドラマの幕開けを彩った。
最初に紡がれたのは野口さん演じる修道女と、新田さん演じる道化師のドラマ。自分をないがしろにして生きてきた2人が、それぞれに星の力を持つ少女・アダーラと出会い、心を改めて旅に同行していく様子が語られる。「孤独なピエロ」の歌唱を挟んで、吉田さん演じる鍛冶屋見習い、三上さん演じる魔女の2人を主人公とした同様のドラマが展開。その後は、艶やかさは原曲そのままに、メタルアレンジされた「純情-SAKURA- Ver. Adhara」がライブで披露され大きな反響を呼んだ。
最後のドラマの主人公は、田中さんが演じるアダーラ。SEIRIOSという小国の王女・シリウスを守る影武者として生きている彼女は、他国から侵略され、処刑間近となったシリウスから「この地にふたたび輝きを取り戻す」よう頼まれる。復興に向けて早くも活動を開始する城下町の人々、夜空で一際眩しく輝く星を見たアダーラがその新しい使命を受け入れたところで、物語は閉幕。田中さんの「燃え尽きましょう」の言葉から、こちらもULTRA-PRISMの手による新曲「覚醒 sinfonìa」がパフォーマンスされる。イベント本編のラストを飾ったのは「イプシロン進化論」。Adharaにとってのデビュー曲でフロアを熱狂に導き、5人はイベント本編を完結させた。
1時間以上に及ぶ朗読とライブで彼女たちの世界観にどっぷりと浸かったファンは、アンコール代わりにAdharaの名を呼んで再登場を待ち望む。彼らの期待に応えて登場した5人は、先ほどまでとは打って変わって明るい表情。「咲かせよ 沸かせよ バンバンBURN!」では笑顔を見せ、シンフォニックにアレンジされた「青春サイダー」では元気にタオルを振って観客を煽る。曲間のMCでは、今回の公演でAdharaの世界観が深まったことに手応えを感じた様子の田中さんが、ドラマCDや新曲のリリースもしたいという思いを表明。最後は5人で「追伸、ありがとう」を歌い、「温泉むすめ」プロジェクトを応援するファン、そして全国の温泉地の人々に感謝を捧げた。
今回、初のイベントを行ったAdharaを主役としたドタバタコメディ「温泉むすめ Adharaの日常」が月刊少年エースで連載中。また「温泉むすめ」は6月16日（日）にシークレットライブや、6月23日（日）に草津温泉でのトークイベント、7月21日（日）に声優イチオシ企画「こえずか」とのコラボイベントを予定している。
取材・文＝はるのおと
＜「Adhara 1st Live ～SEIRIOS～」セットリスト＞
・客入れ
ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123 I.キリエ／ベートーヴェン
・本編
OP 歌に生き、愛に生き《トスカ》／ジャコモ・プッチーニ
M1 星に集いし乙女の物語―プロローグ―（新曲）
ドラマ 湯の川聖羅編、白骨朋依編
M2 孤高のピエロ
ドラマ こんぴら桃萌編、乳頭和編
M3 純情-SAKURA- Ver. Adhara
ドラマ 黒川姫楽編
M4 覚醒 sinfonìa
M5 イプシロン進化論
・アンコール
M6 咲かせよ 沸かせよ バンバンBURN!
M7 青春サイダー Ver. Adhara
M8 追伸、ありがとう
ED ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123 V.アニュス・デイ／ベートーヴェン
