【導入事例】四恩システム、SUBARU北本工場へAGVを納入 SCADAと連携し加工ラインの搬送をスマート化
四恩システム株式会社
公開日:2025/5/16
導入後の満足度アンケートでは「身体的負担が減った」との声
AGV(無人搬送車)の開発から導入までを一貫して手掛ける四恩システム株式会社(本社:福岡県久留米市 以下、四恩システム)は、株式会社SUBARU群馬製作所 北本工場(埼玉県北本市 以下、北本工場)へ6台のAGVを納入いたしました。 2024年10月の稼働開始から順調に運用を続け、このたび四恩システムHPへ導入事例記事を公開。また、北本工場の従業員を対象とした導入後の満足度アンケートを実施しました。
導入の経緯・概要北本工場は、以前は家庭用発電機や汎用エンジンの生産工場として稼働。2024年10月からは、SUBARU初のストロングハイブリッドに搭載されるトランスアクスルの加工・組立工場としてリニューアルし、稼働開始しました。従来は、完成品の搬送やパレットへの積載を人の手で行っていたため、作業者への身体的な負担や、搬送に人手が取られることが課題となっていました。それらの課題解決を目指し、今回加工ラインの搬送自動化へ取り組みました。
北本工場における今回の自動化設備導入のコンセプトは、『従業員の“働きがい”が高い愛される工場』。取り組みの全体像には、株式会社日進製作所(本社:京都府京丹後市)が開発を手掛けたSCADAシステム「サガネ係長のSMART FACTORY」を用いた加工ライン全体のスマート化があります。
「サガネ係長」は工場内設備の統括制御・データ収集を行うシステムです。四恩システムのAGVは、AGVの運行を管理するシステム「AGV-Navigator」と「サガネ係長」を上位連携させることで、前後工程のパレタイザ・垂直搬送機から指示を受け取り、自動で搬送を実行できるように構成されています。
導入したAGVは、『RHINO(ライノ)』というリフトアップ型のモデルです。パレットを積載したこたつ型の架台を持ち上げて搬送します。最大400kgまで積載が可能で、誘導方式には磁気スポットを採用。充電方法には、自動充電方式を採用しています。
導入後の効果
導入後に北本工場の担当者へ行ったインタビューでは、「作業者の身体的な負担が減った」「搬送以外の業務へ時間を割けるようになった」などを、主な効果として実感されていました。また今後は、肉体労働が減少していくことで、働きやすさに対する作業者の満足度が上がっていくことへも期待を寄せられていました。
その他には、「誘導方式として採用した(国内メーカーでも取り扱いが少ない)『磁気スポット』は、汚れや劣化をほとんど気にすることなく使用できるというメンテナンスフリーな点に魅力を感じ、依頼の決め手となった」「事前にシミュレーションを行ったことで、安心して導入できた。運用開始後も遅延などの問題は発生していない」などのお話を伺うことができました。
インタビューの詳細は、四恩システムHPの導入実績ページにて公開しています。
URL:https://4on.jp/case_subaru/
満足度アンケート結果
運用開始から約5か月後、北本工場の従業員へ今回の設備導入ついての満足度アンケートを実施しました。(対象者:加工ラインへ従事する作業者、回答数:25件)
まず取り組みに対する満足度は、72%が満足していると回答。うち「十分満足している(20%)」、「まあまあ満足している(52%)」。満足しているポイントとしては、「身体的な負担が減った(72%)」という回答がもっとも多く、その次に「作業効率・生産効率が向上した(52%)」、「別の業務に充てる時間が増えた(32%)」が続きました。
反対に、不満を感じているポイントについては、「うまく活用できているかわからない(52%)」「作業効率・生産効率が上がったと実感できない(44%)」などの回答ともに、改善点や今後さらに自動化を進めたい部分などの生の声も伺うことができました。アンケート結果については四恩システム社内にて情報共有し、今後の運用サポート・システム拡充への活用を考えています。
四恩システムでは、今回行ったAGV導入による「部分最適」や、日進製作所様の統括システムで実現した「全体最適」のように、現場の課題解決に最適な搬送ソリューションを、引き続きお客様へご提案してまいります。
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会社概要
社名:四恩システム株式会社
HP:https://4on.jp
本社所在地:〒830-0205 福岡県久留米市城島町大依363-2
事業内容:工場の自動化を実現するメカトロニクス事業、システムインテグレーション事業。
ソフトウェアからハード設計、導入メンテナンスまで一貫した体制を強みとしている。