化粧品・ヘアケア製品向け生分解性試験のご案内 -環境負荷低減に向けた製品評価で、サステナブルな製品開発をサポート-

一般財団法人 ニッセンケン品質評価センター

公開日:2025/7/16

一般財団法人ニッセンケン品質評価センター(以下 ニッセンケン、理事長:安藤 健)では、化学製品における環境負荷低減に向けた評価手段として、従来から提供している生分解性試験「OECD TG301C」に加え、より試験成立の可能性の高い「OECD TG301F」も承っております。

■詳細はこちら(公式WEBサイト):https://nissenken.or.jp/news/20250716oecd_tg301f/

環境配慮型製品の開発と「生分解性」の重要性

化粧品やヘアケア製品をはじめとした化学製品では、環境への影響評価として「生分解性」の確認が重要視されています。「生分解」とは、バクテリアや菌類などの微生物によって、有機化合物が水や二酸化炭素といった無機物まで分解されることであり、土壌(堆肥)や海水、下水などの環境下で自然に還るため、生分解性材料は近年の環境問題に対して効果を発揮する材料として関心が集まっています。



OECD TG301Fの特徴

OECD TG301F※1) は、TG301Cと同様の試験条件でありながら、比較的活性が高い「下水処理施設の活性汚泥等」を微生物源として利用することで、試験成立の可能性が高いことが特徴です。ニッセンケンでは、様々な生活排水や産業排水を処理している「大都市下水処理施設の活性汚泥」を使用しており、より幅広い種類の物質の分解が可能な傾向にあります。

※1) OECD テストガイドライン(TG)は、化学物質などの安全性や環境影響を評価するために、OECD(経済協力開発機構)が策定した国際的に共通の試験方法です。試験手順や評価基準が統一されているため、得られたデータは各国で信頼性が高いものとして扱われ、製品開発や法規制対応に広く活用されています。

※2) BOD(Biochemical Oxygen Demand、生物化学的酸素要求量)とは、水中の有機物が、微生物によって分解されるときに消費される酸素の量。生分解性試験では有機物がどれだけ分解されたかを求めるために測定します。



<対象製品>

下水へ排出することが想定される化学製品
例:ヘアケア用品(シャンプー、リンス)、ボディケア用品(ボディソープ)、化粧品 など
※無機化合物のみで構成される製品は試験対象外となります。



<必要検体量/納期>

30 g(mL) /2~2.5か月



本試験に関するお問い合わせ先

一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
ライフ アンド ヘルス事業本部 エコテックス事業部
E-mail:oeko-tex@nissenken.or.jp

■化粧品や医薬部外品、医薬品の分析試験に関する情報はこちら:香粧品特設サイト https://cosmetics.nissenken.jp/



一般財団法人ニッセンケン品質評価センターとは 

ニッセンケンは、1948年の設立以来、繊維製品を中心とした「試験・検査」を通じて、製品の安全性や機能性を評価し、日本と世界のものづくりを支えてきました。現在では、世界最先端の安全基準「エコテックス®認証」において、アジア地域で唯一の認証機関でもあります。

繊維関連の各種試験に加え、抗ウイルス性能の評価、香粧品検査、海外市場への進出支援、さらには品質やサステナビリティを軸にしたブランディング支援まで、幅広い領域に対応。「品質課題のソリューションパートナー」として、企業や製品の新たな価値創出を支援しています。

設立日:1948年12月6日
本社所在地:〒111-0051東京都台東区蔵前2-16-11
代表者:理事長 安藤 健
ウェブサイト:https://nissenken.or.jp/
事業内容:繊維製品、それに類する製品及び健康と安全性に係わる製品の試験、分析、解析
     エコテックス®国際共同体加盟機関
     厚生労働省登録試験検査機関
     JNLA登録試験事業者