スノーフレイク・コンサルティング、子育て支援NPOまめっこにAI研修 人手不足解消や支援の質の向上へ新たな取り組み
スノーフレイク・コンサルティング合同会社
公開日：2025/9/26
～生成AI活用で業務効率化、「人にしかできない支援」に集中できる環境づくりを支援～
生成AI研修などを提供するスノーフレイク・コンサルティング合同会社（愛知県名古屋市、代表・中島正博）は9月15日、特定非営利活動法人子育て支援のNPOまめっこ（以下、「まめっこ」）に対し、生成AI活用研修を提供いたしました。慢性的な人手不足状態にある福祉現場での業務効率化を支援する取り組みです。
今回研修を実施した「まめっこ」は、2000年にNPO法人格を取得、2021年に認定NPOとなった名古屋市北区を拠点とする子育て支援団体です。名古屋市地域子育て支援拠点を北区内3か所で運営し、中区の「名古屋市子ども・子育て支援センター」の運営にも携わるなど、主に未就園児の親子の支援を行っています。転勤族の多い地域特性を背景に、従来の地縁・血縁に替わる新たな人間関係づくりと、安心して子育てできる場の提供を使命としています。
研修の背景：子育て支援のニーズの増加と人員不足名古屋市では、保護者の不安や孤立を軽減する「相談・交流・情報提供」型の子育て支援ニーズが着実に高まっています。国の指標では、産後うつスクリーニングで要支援となる母親が約1割存在し、名古屋市の中核拠点でも年間4,000件超の子育て相談が寄せられるなど、出産直後から就学前まで切れ目ない“心の支え”への需要が顕在化しています。転勤世帯が多く地縁が薄い地域特性も相まって、初めての育児や新天地での子育てに伴う不安の受け皿は、これまで以上に求められています。子育て支援ニーズが拡大する中で、支援現場の方々にはより多くの時間を支援に活用していただけるよう、支援以外の業務の効率化が必要となっています。
研修内容と具体的な活用例研修では、生成AIの基礎知識から実践的な活用方法まで幅広く指導いたしました。主な内容は以下の通りです：
◆ 具体的な業務への応用例
・チラシ・SNS投稿作成：イベントの企画メモから魅力的な広報物を作成・企業向けメール作成：協賛依頼や報告書などの文書作成を効率化
・相談業務支援：相談者への丁寧で適切な相談対応を生成AIとともに考える方法
◆ 適切な使用方法と注意点
・プロンプト（指示文）の効果的な作成方法・データセキュリティと個人情報保護への配慮
・著作権や法的リスクへの対応
期待される効果と地域への波及
この取り組みにより、以下の効果が期待されます。
・業務効率化による支援時間の確保：事務作業時間の短縮により、利用者との直接的な支援時間を増加・職員の心理的負担軽減：文書作成や企画立案の負担を軽減し、本来の支援業務に集中
・支援の質向上：効率化により生まれた時間を、より質の高い個別支援に活用
参加者の声
・生成AIのできることのすごさを知り、今後はこれを人間の側が使いこなしていくことが必要になってくると感じました。
・著作権やAI画像・動画の扱い方について、クリエーターが創作活動を続けられるよう配慮をすることが大切だという事が分かりました。
・個人情報流出について気を付けなければいけないと思いました。また、正しく活用すれば、仕事などの効率化が図れると思いました。
・プロンプトが上手く作成できず、イメージ通りの回答を得られるまで時間が掛かっているので、汎用プロンプトを紹介してもらって、これは使えそうだなと思いました。
「まめっこ」代表・中井恵美（なかいめぐみ）さんからのコメント
今回主に企画・運営を担当するスタッフからリクエストがあり、研修を実施しました。子育て支援の裏側には膨大な事務作業がありますが、パソコン操作が苦手な人も多い業種なので、AIの導入にはハードルを感じていました。今回、打合せを元に出していただいた事例のおかげで、AIを使うとどう便利になるかが具体的に分かり、また汎用プロンプトを教えていただいたことで、利用へのハードルがぐっと下がったように感じます。研修後は「早速使ってみた」という報告や、便利な使い方の共有がされていました。現在法人としての導入も検討中です。
スノーフレイク・コンサルティング合同会社 代表・中島正博のコメント
今回の研修にあたって、事前打ち合わせで組織業務の中にどのようなお困りごとがあるのかをお伺いし、それを解消するためのプロンプトを作成して研修の中でご紹介しました。子育て支援の現場には様々なケースが存在するので、生成AIでそれらを全て解決することはできませんが、支援員の方々の業務軽減やちょっとした相談相手として生成AIを活用することで、少しでも業務負荷が下がり、目の前の利用者さんへの支援に一層の注力され、より多くの親子の笑顔につながることを期待します。
