Zeronity、小学5年生を対象にした起業家開発プログラムの成果を発表

Zeronity株式会社

公開日:2025/12/16

倫理教育を生涯学習に発展させる産学公の共同研究

Zeronity株式会社(所在地:東京都新宿区四谷、代表取締役CEO 加藤 寛大)は、連携研究者として、帝京大学小学校(所在地:東京都多摩市、石井卓之 校長、柄澤周 担当教員)と帝京大学大学院 教育学研究室(所在地:東京都八王子市大塚、茂野賢治 教授、柄澤周 担当研究員)共同で進めてきた「倫理教育を生涯学習に発展させる産学公の共同研究」に関する研究成果を2025年9月28日に発表しました。 本プログラムは、小学5年生を対象に、実践的なビジネス体験を通じて児童の学校教育から社会実装へと人が自ら責任を発揮・育成する社会を目指しています。



■研究概要

本研究は、人が一生涯を通じて自身の言動に責任を持つ意志の醸成、およびその醸成が認知能力(知識・スキル)と非認知能力(態度・価値観)とどのように関連しているかを明らかにしようとするものです。

現在、本研究は初等教育段階において、起業家が開発したアントレプレナーシップ教育(EE)プログラムを用いて、これら能力の関連性を検証しています。

さらに、責任の範囲を国際社会への貢献にまで広げることで、学校教育から社会実装へと、人が自ら責任を発揮・育成する社会の実現を目指します。



■産学連携プログラム概要

本プログラムでは、児童が自ら模擬会社を設立し、以下のプロセスを体験します。

起業家性の認識:講義形式に加え、ボードゲームを用いた体験学習により企業理解を深める
仲間との企業:各クラスで3~4件のビジネスプランを発表
資金調達:優勝プランに対して保護者から実際に資金を調達(1株500円)し、模擬会社を設立
商品開発・設計:優勝プランの商品を設計・開発を再度検討し、販促物作成を実施
商品の販売:全校授業参観日に児童が企画・開発した商品を販売。
株主報告・配当:株主である保護者に対し、株主総会を実施。配当をのせて出資者に還元。
余剰金使途の決定:最終的に残った剰余金を、学内書籍や国際問題への寄付など児童自らがその使い道を決定し活用。

この一連の取り組みを通じて、児童は金銭や社会に対する責任感を肌で感じ、事業活動における意思決定を実践的に学びます。



■研究成果について

半年間にわたるプログラムの前後で実施した生徒へのアンケートデータから、以下の研究結果がでています。

・責任感の向上:参加した児童において、プログラム期間中に「責任感」が統計的に有意に向上していることが確認されました。


       (図1) 縦軸:責任能力尺度 横軸:アンケート実施回数



・非認知能力の育成:チャレンジ精神、自己決定力、粘り強さ、チームワークといった、将来社会で活躍するために不可欠な非認知能力の向上が見られました。

  

     (図2)縦軸:非認知能力尺度 横軸:アンケート実施回数



・思考力との相関:特に、「思考力」や「知識」と「責任感」との間に強い相関関係が見られ、思考力の高い児童ほど責任感が強い傾向があることが判明しました。

          (図3)知識と責任の相関、思考と責任の相関



■今後の展望

私たちは、このプログラムが未来を担う子どもたちの成長に大きく寄与するものと確信しています。今後も帝京大学小学校と連携し、プログラムの継続的な改善と、児童の長期的な成長に関する追跡調査を実施していく予定です。

なお、本プログラムの最終発表会は2026年1月26日~27日に開催される予定です。詳細は後日改めてお知らせいたします。



■帝京大学大学院 教育学研究室について

学校教育と生涯学習をつなぐアントレプレナーシップ教育(Entrepreneurship Education :EE) を教育実践から検討しています。アントレプレナーシップ(起業家性)とは、創造性・積極性・革新性など、より広い知識やスキル、態度を含むものであり、人々が日々の仕事や生活の中で発揮できるものと考えています。VUCAな時代を生きるために必要な「変化を起こすために、自分で目標を設定し、振り返り、責任をもって行動する能力」を全ての人が身につけられるように研究を日々行なっています。(茂野賢治 教授)

https://www.teikyo-u.ac.jp/faculties/teaching



■帝京大学小学校について

帝京小学校は、帝京大学グループの理念である「自分流」を実現するために、「脱平均、キラッと光る個性の伸長」を小学校の基本指針として教育活動を展開しています。

ICTを文具のように使いながら、「なりたい自分」になるために学ぶ「真の学び」、「自分らしさ」を生かして学ぶ「個性の伸長」を大切にしています。

2050年、世界を舞台に活躍できる力を育成するために問題解決型の学びでもある「起業家教育」を企業、大学と連携して進めています。(石井 卓之 校長)

https://teikyo-sho.ed.jp/



■Zeronity株式会社について

Zeronity株式会社は、新しい世界を起動する全ての企業を支援するスタートアップファームです。私たちは、一人ひとりが本当に好きなことを通して輝ける世界を目指し、起業や新規事業を支援しています。特に小学校教育に向けては、「責任感」の醸成を目的に保護者からの資金調達をおこない、模擬株式の発行から商品開発・株主報告まで一気通貫した実践型のプログラムを提供しています。(代表取締役CEO 加藤寛大)

https://www.0-i.co.jp/

https://0-i.farm/

事業内容

【人材教育事業】

700人以上の起業家支援で培ったノウハウを体系化し、起業に興味を持つすべての人に学習プラットフォームを提供しています。プロジェクトの立案や参画を重視したカリキュラムを通じて、実践的に事業を創造する力を養います。

その他、法人向け経営戦略~新規事業開発支援をするコンサルティング事業(業務支援事業)および、スタートアップスタジオを展開する不動産事業(環境開発事業)を展開しています。


【本件に関するお問い合わせ先】

※本事業に関するお問い合わせや取材のご依頼は、下記までご連絡ください。

・Zeronity株式会社

メールアドレス:info@0-i.co.jp
担当:眞田

・帝京大学小学校

下記のその他問い合わせからお願い致します。
https://teikyo-sho.ed.jp/contacts