目前に迫る本能寺の変… 忍びの目線から激動の時代を描いた『信長の忍び』19巻に反響続出!

マンガ

公開日:2022/8/16

信長の忍び
信長の忍び』19巻(重野なおき/白泉社)

 織田信長といえば、戦国時代を代表する稀代の武将。そんな信長に仕え、数々の戦いで重要な役割を果たした「忍び」に焦点を当てた4コママンガが、重野なおき氏の『信長の忍び』(白泉社)だ。19巻が2022年7月29日(金)に刊行され、物語は佳境へと向かっている。

『信長の忍び』は『ヤングアニマル』で連載中の4コママンガ。舞台は戦国時代で、主人公の千鳥は10歳という若さにして信長の忍びとして仕え始める。おとぼけな一面はあるものの、忍びとしての能力は突出しており、戦においては一騎当千の活躍も。信長から多大な信頼を置かれ、信長軍最強とも謳われる強者だ。

 ギャグを散りばめつつも、史実に沿った展開が同作の見どころ。千鳥の初仕事となった「桶狭間の戦い」から、作中では20年近い月日が流れている。そして最新の19巻では、石山本願寺との抗争のほか、「天正伊賀の乱」が開戦。敵となる伊賀は千鳥の故郷でもあり、織田軍として戦わねばならない千鳥の複雑な心境も合わせて描かれた。

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 ギャグとシリアスが絶妙に織り交ぜられた19巻。読者からは「10周しました! 伊賀忍者は個性的で全員強い… だしさんの最後はすごかったなぁ」「今巻も笑いと涙がたっぷりでした。とても良かった」といった感嘆の声が。

 そして、信長の最期となる「本能寺の変」が起きる年も刻一刻と迫っており、明智光秀の一挙手一投足から目が離せないという人も。「光秀の不穏な描写も増え、この後の展開が気になりますが怖い」「明智光秀の心境をハラハラさせながら見せてくるの素晴らしい」と、きたる20巻への期待と不安が膨らんでいる。

 同作は単なる忍者マンガではなく、「忍びの目から見た戦国」が一つのテーマ。作者の重野は歴史への造詣が深く、社会科の教員免許を持つほど知識に富んでいる。単なるギャグマンガと侮れない、歴史マンガとしても読みごたえ抜群のシリーズだ。

 また、重野は『信長の忍び』のほか、6作もの歴史系4コママンガを並行して連載中。同じく7月29日(金)には『まんがライフオリジナル』で連載されている、戦国雑兵たちの食事情を描いた『雑兵めし物語』1巻も刊行された。ぜひぜひこの機会に、4コママンガから歴史の扉を開いてみてはいかがだろうか。

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