もふもふに癒やされる! 突然猫になった社畜がブラック企業をホワイト化していくコメディマンガ『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』

マンガ

公開日:2024/6/16

ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話

 もしもあなたが朝起きたとき猫になっていたらどうするだろうか。家族に相談、病院に行く、もう1回寝てみる…さまざまな選択肢がある中で、ブラック企業で働く社員は会社に連絡して出社することを選ぶ。

ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』(清水めりぃ/KADOKAWA)は、朝起きたら猫になっていた主人公がブラック企業をホワイト化していく癒やし系コメディだ。仕事に疲れ果てている人は、自分が突然猫になったことを想像しながら本作を読んで癒やされてもらいたい。

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 主人公のモフ田は、残業代も出ない会社で14時間勤務を連日続けていたある日、朝起きたら猫になっていた。とりあえず上司に「猫になってました」と連絡するも出社しろと怒鳴られてしまい、猫のまま出社することに。猫になってもキーボードは打てたので、そのまま仕事をするモフ田。これまでの仕事もこなしつつ、会社のアイドルとしてどんより濁った目をした社畜たちを癒やし、広報として大活躍することに。そんなモフ田の活躍により、真っ黒だった会社はホワイト企業へと生まれ変わっていく——。

ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話

ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話

 モフ田はとても堅実に生きているので、人間に戻ったときに備え今までの生活を変えることはなかった。電車で通勤し残業もこなし、小さなパソコンに向かってカタカタと仕事をするのだ。満員電車で自然ともふもふに埋まる人を毛だらけにして癒やしながら、サラリーマンとして働き続けていく。

 そんなある日、プレゼンに失敗した社員をもふもふで励ましたことがきっかけで、モフ田に癒やしを求める人が続出しはじめる。しかし、モフ田の休憩時間が削れてしまうので、社員のストレスケアによりモフ田が疲れてしまう。モフ田の疲弊は会社の上層部にも伝わり、モフ田がストレスでハゲてしまわないよう全力で早急に待遇改善と給与改定を進めることに。そして、ブラック企業はしっかり給料が支払われる福利厚生が充実したホワイト企業へと生まれ変わり、大人気企業へと成長していくのだ。

ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話

 モフ田が猫としてではなく社会人として生きる一方、“猫ならでは”の問題が起こるのも面白い。大量の抜け毛による掃除回数の増加やプレゼン中にレーザーポインターを追ってしまうなど、猫だからこその問題が発生するのだ。そうしたファンタジーとリアルが織り交ざった設定も、本作の魅力のひとつといえる。

 猫になったことでたくさんの恩恵があったのに、動物の治療費が高すぎる現実に直面し「人間に戻りたい」と思うモフ田。保険適用外の病院代が自己負担なら、きっと自分が猫になっても同じことを思うだろうなと感情移入してしまう。

ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話

 本作に登場する、ブラック企業社員から猫になった猫はモフ田だけではない。別のブラック企業で働いていたスコさんも、突然大きく真っ黒な瞳をした猫(スコティッシュフォールド)になっていた。スコさんが他社から出向してきたことでもふもふが2倍になった会社では、さまざまな企画がますます盛り上がっていき——。

ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』シリーズでは、6巻の時点でモフ田を含め5人(匹?)の猫たちがもふもふの物語を繰り広げていく。ハリウッドデビューやアニメ化などさまざまな形で活躍しながら、“猫生”を歩んでいくストーリーから目が離せなくなるだろう。

ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話

 もふもふたちが最高にかわいい物語は、さまざまな猫の視点でこれからも続いていく。たくさんのもふもふにキュンとして癒やされながら、モフ田たちの“猫生”を見守ってもらいたい。

文=ネゴト/ 押入れの人

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