人気英語講師がシンガポールで考えた、「コスパの高い」英語勉強法とは?

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2017/12/18


 2017年11月24日、「スタディサプリ」などで知られる英語講師・関正生氏の書籍累計100万部記念のイベント「世界一わかりやすい『最短距離』の英語の勉強法2018」が東京・銀座松竹スクエアで開催された。会場には、センター試験を控えた高校生から社会人まで、130人が参加。当日は、23日の勤労感謝の日に挟まれた金曜日となったが、会場は満席となった。
 今回のイベントでは、関氏がKADOKAWAで出版した書籍が累計100万部を突破したことを記念し、著書『世界一わかりやすい英語の勉強法』に書かれた内容をベースに、来年、英語をモノにするためのコツを語った。

■英語は「英検準1級」がコスパがいい

 最近は、シンガポールと日本を行き来しながら生活をしているという関氏。エリートビジネスマンの会議を目の当たりにしたり、シンガポール独特の英語「シングリッシュ」の洗礼を受けたりと、実戦英語の現場に身を置いている。
「書籍の中では、幅広い年齢層を想定して『まずは英検2級レベルを目指そう』と話していました。しかし、本気で英語の世界に入りたいと思う方には、準1級が、最もコスパが高い目標ではないかと思います」(関氏)
 英語を学ぶとき、日常会話や趣味に生かしたいという人は多い。しかし、英検2級レベルで実戦に出ると、単語や文法知識の面で壁を感じる場面が多いと関氏は語る。

 英検準1級は、必要な語彙力は7000語程度、1級は12000-15000語以上が目安と言われており、語彙力だけでも倍近い差がある。
「英検1級を目指して何十回も受験して苦しんでしまうと、英語を楽しむことができなくなってしまいます。英語のプロになるだけが、英語習得の目標じゃなくてもいいんです。まず準1級レベルを身につけて、趣味、TOEICなどのビジネス英語、海外の大学での勉強といった、それぞれの興味に広げていく方が、楽しく英語と付き合えると思います」(関氏)

■英語のベースづくりには「早慶レベルの参考書」が効く

 では、準1級レベルを手に入れるためには、どのように学べばいいだろうか。高校卒業後、大学や社会人が英語を勉強する場合、TOEICの教材で学ぶ人は多いだろう。しかし、関氏はこれに懐疑的だ。
「高校レベルの英語(英検2級程度)をクリアして、次にTOEICを目指すのもよいと思います。ただ、現在はそのレベルで詳しい解説がなされた書籍が少ないため、しっかりと基礎づくりをすることは難しいと思います。
 私自身は、TOEIC対策であっても、早慶レベルの参考書をしっかり取り組むことをオススメします。文法の解説がしっかりしている書籍が多く、ハズレが少ない」(関氏)

■語彙力よりも、文法力が伸びしろをつくる

 英語力を飛躍的に高める方法として、関氏が最も力を入れているのが「文法力の強化」だ。
「語彙力ももちろん大切ですが、やはり決め手となるのは文法力だと思います。知り合いの話ですが、文法よりも語彙力を重視して1年勉強して、TOEICで30点しか上がらなかったそうです」(関氏)

 文法に関する理解がなければ、複雑な文章を話したり、理解したりすることはできない。文法をおろそかにすると、難易度の高い問題を解けないまま、語彙力だけが増えていくことになりかねない。
「最近は芸能人の中にも英語を流暢に話す人も増えましたが、記者会見でセリフを丸暗記したパターンも多く見受けられます。そこで英語学習者がモデルとしたいのはサッカーの本田圭佑選手の英語。記者からの意地悪な質問にも、英語で論理的に答えています。あれは、しっかりとした文法力があるからできるのです」(関氏)

 新年に向けて、来年こそは英語をやろう!  と決意した方、「文法はちょっと苦手」と敬遠せずに、自分に合う文法書を探しに、師走の書店を眺めて見てはいかがだろうか。

関 正生(せき まさお)
1975年東京生まれ。埼玉県立浦和高校、慶應義塾大学文学部(英米文学専攻)卒業。TOEICテスト990点満点。リクルート運営のオンライン予備校「スタディサプリ」講師。スタディサプリでの有料受講者数は年間20万人以上。
今までの予備校では、250人教室満席、朝6時からの整理券配布、立ち見講座、1日6講座200名全講座で満席など、数々の記録を残した英語教育業界の革命児。著書は『世界一わかりやすい英文法の授業』『世界一わかりやすい英語の勉強法』(KADOKAWA)など累計100万部突破。英語を学習する全世代に強力な影響を与えている。