気さくにズバリ! “親友・しいたけ”が教えてくれる、あなたの生きづらさをちょっとだけ楽にする方法『しいたけ占い 12星座の蜜と毒』

占い

2017/12/20

『しいたけ占い 12星座の蜜と毒』(しいたけ/ KADOKAWA)

 自分が苦手とすることが、実は自分の魅力にもなり得るとしたら? そのことに気づけば、長所ももっと輝く。そんな意外な視点を与えてくれるのが、『しいたけ占い 12星座の蜜と毒』(しいたけ/ KADOKAWA)だ。「蜜と毒」の両面から12星座ごとにアドバイスを収録している。オーソドックスな占星術に基いた占い書とは一味違い、細かな暦表や運勢グラフなどは登場しない。緻密な人間観察を重ねて誰よりもその人を理解し、星座ごとに誠意で応えてくれる親友のような真摯な語り口が特徴だ。

 著者である人気占い師「しいたけ」氏は、その名を苦手な食べ物を克服するために付けたという。今や、『VOGUE GIRL』での週刊占いが反響を呼び、自身のツイッターも26万人フォロワーを突破するなどSNSに多くのファンを抱えている。

 そもそも占いに目覚めたのは、大学院時代のこと。古代から、政治と占いに密接なつながりがあることに着目し、インドで本格的な占いの手法を習得するに至ったそうだ。そんな著書の目指すものは、悩める人に寄り添って答えを見出すという、温かな居場所作りであり、笑いあえる親友としてのスタンスだ。

 かといって、ゆるいどころか核心を突くアドバイスが読みどころで、その鋭い視点にはノックアウトされるだろう。12星座の基本的な性格や2018年の全体運のほか、仕事や恋愛、悩みへの対処法、効果的なSNSの表現法や開運ワード、3つのラッキーカラーなど、全編にわたって充実の読み応え。

 その中のメインとなるのは、“あなたはこんな人です”と銘打った「12星座の基本的な性格」。星座ごとに、ある状況での傾向を挙げ、その星座が持つ「蜜と毒」について解説。まるで、当人をよく知る理解者のようでもあり、人生相談のエキスパートのような感性がにじむ。決して高圧的ではなく、少し切なくなるくらいのさりげない優しさに満ちているのが特徴。

 気さくにズバズバ何でも言ってくれる親友。だけど、とっても心地良い。そんな感覚で、気軽に読めるのが、本書の魅力だ。

 毒はうまく使えば、薬になる。蜜は摂りすぎると胸焼けがしてしまう。
どちらも使い方次第ではプラスにもマイナスにもなる。
毒も、まずは笑って認めるところから始めれば、やがて武器に変えられるはず――

 というのが、著者の持論。

 そのベースにあるのが、社会との折り合い方。現代は、明るい態度でいることが強要されているような風潮があるが、もっと肩の力を抜いて自分の毒の部分を認めたうえで、自分らしく生きることを提案している。

 後半の「しいたけの部屋」では、人間関係で生じがちな問題を12のトピックスにわたってピックアップし、物事の捉え方と解決法を紹介。

 例えば、嫌われることをどう捉えるか、匂いなき匂いを放てる自分でいること、ひとりドキュメンタリーをしてみるなど、ユニークな視点が光る。特に、「レタスの悪口を言ってはいけない」という項目は、レタスを非行に走らせないことをたとえに、善意と悪意の見抜き方について教えている。そんな考え方もあるのか、と我が身を振り返りたくなる。

「性格の毒の部分はその人の本質。個性や能力といった一番の魅力が隠れている」という著者。男女問わずに楽しめて、生きづらさが楽になる本書は、真面目で思い悩んでしまう人に特にオススメしたい。頼りになる親友と話した後のような爽快感に出会えるだろう。

文=星野ユリカ