「女である前に私は私」女性疲れとサヨナラできる“淡麗女子な生き方”とは

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公開日:2018/2/12

『わたしたちはもっと自由に生きられる 淡麗女子のススメ』(芳中千裕/みらいパブリッシング)
「女性として生きなくてもいい」——本書『わたしたちはもっと自由に生きられる 淡麗女子のススメ』(芳中千裕/みらいパブリッシング)に書かれていたこの一言は、女性疲れしたすべての女性の心に響くことだろう。

■女子力ではなく自分力を大切にできる「淡麗女子」とは?


1. 美しく決断し行動している
2. しなやかに自立している
3. 目に見えない価値観を広げている

 著者の芳中千裕氏によれば、「淡麗女子」とは、上記のような生き方ができる女性のことだそう。自分らしく生きられる淡麗女子は他人の評価や常識に左右されない。ありのままの自分の良さを活かせる淡麗女子という生き方なら、無理のない結婚スタイルやワークスタイルを築いていけるのだ。

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■理想的な奥さんは女性疲れのもとに

 共働きが主流になってきた現代は、配偶者控除が150万円までに拡大されるなど、少しずつ女性に寄り添った社会制度が考えられつつあるが、まだまだ完全ではない。そして、現代でも女性に求められているのが、女性疲れの原因にもなる女子力だ。“女性として生きていくための女子力”は独身時代だけでなく、結婚してからも求められ続ける。

 仕事を持ちながら家事や育児もこなし、帰宅した家族へ温かい手料理を振る舞える女性は、理想的な奥さんだといわれるだろう。しかし、現代の既婚女性はこうした理想的な奥さん像に疲れてしまっている。人間は機械ではないので、だらけてしまいたくなることもあるし、すべてを完璧にこなせない。だからこそ、必要なのが淡麗女子な生き方だ。世の中の女性は女である前に、ひとりの人間として生きることができる。例えば、料理ひとつとっても、家族のためではなく、自分が作りたい時に作ればいい。もどかしい社会制度に期待をするよりも、女性の自立は自分の心でカスタマイズしていけばよいのだ。

■「酸欠女子」や「燃焼女子」必見! ビジネスは人間力で成功させよう

 自分らしさを大切にできる淡麗女子になろうとしても「酸欠女子」や「燃焼女子」になってしまうことがある。頑張りすぎて息苦しくなる「酸欠女子」や、達成感ややりがいを得るために仕事をし、燃え尽きてしまう「燃焼女子」という生き方は、自己評価が他人にゆだねられている。強迫的なビジネススタイルだと、いくら頑張っても幸せを噛みしめられない。

 こうなってしまった時はまず、自分の価値を正しく知ることが大切だ。ビジネスでは持っている資格で優遇されることもある。しかし、資格はあくまでもひとつの特徴や個性にすぎない。本当に大切なのは資格ではなく、人間力だ。資格があるからではなく、「あなただからお願いしたい」とクライアントにいわれるようになれれば、より信頼関係が強くて温かな人の輪が育まれていき、ビジネスの幅も広がっていく。だからこそ、ビジネススキルを上げたい方にこそ、淡麗女子という生き方はおすすめなのだ。

 SNSが人気な近年は他人から貰う「いいね」の数で自分を評価してしまうことも多い。しかし、本当に大切なのは、性別を取り払ったありのままの姿を自分自身が認めて、活かしてあげることだろう。私たち女性は女である前に、無限の可能性を秘めているひとりの人間だ。これからは女子力ではなく、人間力を上げることが重視されていく時代が来るかもしれない。

文=古川諭香