「勝ち組でいたい」と、もがいている人にこそ読んでほしい「救いようのない人たち」の話

文芸・カルチャー

2018/2/24

『通天閣』(西加奈子/ちくま文庫) 『通天閣』(西加奈子/ちくま文庫)の始まりは、何だか暗い。  大阪ミナミのマンションに住む「俺」の生活は、わびしい中年男性の一人暮らしだ。家族も恋人もいない。散らかった部屋に、粗末な食生活。工場勤務。日々、百円均一で売っている商品の組み立てと梱包をして、「こんな人生なら死んだほうが... 続きを読む