月収5万円アップは夢じゃない! 初めてでもリスクゼロの副業をわかりやすく手ほどき

ビジネス

更新日:2018/4/17

『リスクゼロで小さく起業 会社を辞めずに「あと5万円!」稼ぐ』(新井一/大和書房)

 1つの会社に一生を捧げるなんて時代はとっくに終わった。今や転職はもちろん、副業で第2、第3の収入源を作っている人も少なくない。そして今後、そういった人はますます増えていくはずだ。
 しかし「興味はあるけど勇気がない」「何をしたらいいのかわからない」あるいは単純に「なんだか怖い」という人もまだまだ多いのが現状だ。

 そんな不安を抱えた人には、『リスクゼロで小さく起業 会社を辞めずに「あと5万円!」稼ぐ』(新井一/大和書房)を一読されることをオススメしたい。本書は、タイトルの通り、あと5万円の収入を本業以外の方法で得るための手ほどきをしてくれる本。本書によると、この「月5万円」という金額が重要なポイントなんだそう。例えば、少し欲張って月10万円得ようとするとハードルもリスクも上がる。でも5万円なら、初めての人でもリスクゼロで“驚くほど簡単に”稼げるのだとか。

■同じ副業でも「起業」と「アルバイト」は違う。そのポイントは?

 もし収入が5万円アップしたら、生活に少しゆとりができるはずだ。美味しいものを食べたり、旅行をしたり、気になる本を気兼ねなく買ったり……できることはたくさんある。
 そのような経験は必ず役に立つ。つまり、金銭的な余裕ができるということは、自分への投資につながるのだ。本書でも書かれているが、お金は使うことで入ってくる。ただギチギチに節約しても、新しいものは生まれにくいし自分が辛いだけ。心のゆとりも次第になくなってしまうし、そんな状態では周りの人も自然と離れていってしまうかもしれない。

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 そこで、著者がすすめているのは、会社員なら会社に在職しているうちに、また専業主婦なら結婚している状態で、月5万円を稼ぐ起業、副業の経験を積むことだ。これは、ただお金を稼ぐための「アルバイト」ではないのが大切なポイントだ。小さな「起業」には、時間に縛られないという大きなメリットがある。また自分ができる得意なことを他の人に喜んでもらえて、その上お金を稼げるという充実感は、単純なアルバイトにはないものだろう。

■自分に合った起業の「系統」を探そう。あなたはどのタイプ?

 では実際の小さな起業では、どのように「あと5万円!」稼げばいいのか。その方法は、4通りあるそうだ。

(1)モノを売ったり作ったりする「プロダクト系」
 アクセサリーや日用品、雑貨などを作ったり、商品を仕入れたりして、ネットショップやオークションを使って販売するという起業。

(2)自分が持っているスキルを活用して人を助ける「スキル系」
 デザインや経理、買い物や家事代行など、自分にできて誰かにできないことを代行するという方法。

(3)自分の持っているノウハウ自体を売る「ノウハウ系」
 人によって、経験してきたことや持っている知識は様々。自分にとっては当たり前の知識やノウハウも、他人には目からウロコだったりする。そんな役立つ情報を、セミナーや面談、書籍、有料のブログやメルマガなどを使って販売する方法。

(4)イベントを開催するなどして空間を提供する「スペース系」
 イベントを企画・開催したり、ネット上にコミュニティや場を形成したりして集客し、参加費としてお金をもらう方法。

 得意なスキルがある人や、小さな起業が軌道に乗ってきたという人は、これら「○○系」を上手に組み合わせて活動することも可能だろう。以下のモデルケースがどの型に当てはまるのか皆さんも一緒に考えてもらいたい。

●手づくり大好き主婦 Bさんの例
手先が器用で自分のつくったものを売りたいと考えた主婦のBさんは、インターネットサービスを利用して、初めてながら手づくりグッズを販売。すると、グッズのつくり方を知りたいという声が集まり、ワークショップを開くことに。

 おわかりだろう。主婦Bさんは「プロダクト系」「ノウハウ系」の販売で稼いでいる。さらにもう1ケース。

●英語が得意なサラリーマン Cさんの例
英語をビジネスにつなげたいCさん。まず自宅でできる簡単な仕事として英語の料理レシピの翻訳を請け負うことに。これでネットワークが生まれたCさんは、さらに英会話の合コンを企画。おしゃれな会場も人気でパーティーは盛況だったそう。

 こちらは、「ノウハウ系」から「スペース系」にもジャンルを広げた一例だ。

■スタート時に陥りやすいリスクをどうやって回避する?

 それぞれ人によって得意分野があるためどの系統が始めやすいと一概には言えないが、著者が注意喚起するのは、どう起業するにせよ、「低コスト・低リスク」でのスタートが大事であるということだ。最初は現在の生活を崩さずに始めることが、上手に続けるコツなのだそう。しばらくして軌道に乗ってきたら、その時に「今のサラリーマン生活をどうするか」「もう少し本格的にビジネスにしてみようか」と夢を広げていけばいいのだ。

 自分が取り組むビジネスを決めたら、あとはどうやって始めるかというのがまた一つのハードルになるかもしれない。宣伝は? 値付けは? 集客や集金方法は? でも、安心してほしい。そういった諸問題も今はインターネットが一発解決してくれるし、具体的な方法が本書では丁寧に解説されている。

 一攫千金を狙って突然会社を辞めて起業してしまうと、売上が伸びない準備期間に焦ってしまい、悪徳業者に騙されたり、ビジネスのコンセプトがブレて間違った方向へ進んでしまったりする可能性も高くなるそうだ。本書の謳う「リスクゼロ」は、ただ無難な道を説いているのではない。まずは自分に合った楽しいことをテーマに、気楽にスタートを切ってみよう。きっと、それだけで見える世界が変わってくるはずだ。

文=月乃雫